恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2022/05/19 亀戸梅屋敷寄席(主任:三遊亭鳳楽)

2022年05月19日 | 噺とか
突発性難聴を発症して4ヶ月。
ほとんど聴力は固定されてしまった感じ。
仕事も忙しくなかなか鍼治療にも行けず。
もうこのまま付き合っていくしかないんですかねぇ。

そんな中、仕事が少し早く片付いたので、
落語を聴きに行きます。
池袋や国立、らくごカフェなんかも候補にありましたが、
ここはリーズナブルな亀戸へ。
前回は人気者多数の為、大盛況でしたが、
今回は程々の人数でちょうどいい感じ。
平日の昼下がりはこれぐらいがいい。

「新聞記事」  愛二郎
「動物園」   ぽん太
「ちりとてちん」鳳月
仲入り
「そば清」   楽天
「湯屋番」   萬丸
「阿武松」   鳳楽

前座の愛二郎さんは愛楽師匠のお子さん。
特にこれといって感想もなく。
新聞記事って前座さんからはあまり聴かないような気もしますが。
いろんなバージョンを聴いているので、
つい比較してしまったりするのですがね。

続く二つ目はぽん太さん。
動物園も久しぶりに聴きました。
かつて浅草なんかでよく聴いたような。
急ぎ足で亀戸まで来たため、
途中で意識が途切れてしまいました。
と言いつつ、それでも楽しい一席でした。

鳳月さんは初めてお目にかかります。
なんとなく爽やかな印象で、
話も暑くなってきた今時分に合う噺。
今日聴いてよかったなーと印象に残るのは、この方かもしれません。
基本に忠実ながら、とても楽しい一席。

仲入り後の楽天さんは、そば清。
いつも聴いている型とは違っていて、
少し新鮮な気もしました。
スタートが信濃で狩人がうわばみと対峙するところからで、
そこで例の草を手に入れて、そばの賭けに挑むという展開。
大筋は変わりませんが、こういうのもあるんですねぇ。

続いて萬丸さん。
湯屋番もよく聴く噺ではあるのですが、
これも銭湯のシーンの前段が長く、
あまり聴いたことのないパターン。
細部もちょっとずつ違っていて、
聴き馴染みのある噺ながら、
いろんなバリエーションがあるのだなと。
しかし、待ち時間がどうなのか詳しく知りませんが、
20分を超える尺は少し冗長に感じました。
番台でのシーンなど笑いが多くとれそうなのに、
いまいち客席が乗ってこないというのも、
その証左かなと思います。
なんらかの事情で伸ばしたのかもしれませんが、
トリの鳳楽師匠が時間オーバーで演じたことを考えると、それもないのかな。

トリは鳳楽師匠。御歳75歳。
圓楽党の重鎮ですね。
過去に一度お目にかかっていますが、
随分とお久しぶり。
相撲のマクラから阿武松へ。
最近話題の4630万円の話の舞台は山口県阿武町なので、それを連想してしまったり。

【山口】4630万円振込ミス 田口容疑者を逮捕(yab山口朝日放送) - Yahoo!ニュース

阿武町が新型コロナの給付金4630万円を誤って振り込んだ問題で警察は振り込みを受けた24歳の男を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕しました。逮捕されたのは阿武町の無...

Yahoo!ニュース

 
それはともかく、この噺は以前に歌武蔵師匠から聞いたような記憶があります。
しっかりと落ち着いた口調の鳳楽師匠がなんとも心地よい高座でした。

ふらっと立ち寄った亀戸梅屋敷寄席。
リーズナブルでコンパクトながら、
毎回いろんな発見のある、そんな場所。
ゆっくりと安らぎの時間でした。

恐懼謹言。
コメント
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