「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)1月6日(金曜日)
通巻第7579号
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主要各国の中銀、金備蓄を増やしていた
2022年は現代史でまれな金購入拡大の年だった
***************************************
FTX倒産で暗号通貨市場には闇が押し寄せた。
債券、為替市場の乱高下によって財務バランス上、米国は7200億ドルを失い、英国は2000億ポンドをうしなった計算になる。この列にスイス、豪州、EUのバランスシートを合計すると1兆ドルとなる(ゼロヘッジ、23年1月4日)。
一方で各国の中央銀行は金備蓄を顕著に増加させていた。
「現代史でまれな金購入が中央銀行によってなされた」。一ヶ月で673トン買われたこともあれば22年第三四半期には400トンが買われた。とくにトルコ、UAE、インドが活発に金購入に動き、外貨準備に占める金備蓄を増やしていた。
こうした動きは何を示唆するのか?
ちなみに最新の各国の金備蓄一覧である(22年10月。WGC速報)
米国 8733トン
ドイツ 3355
IMF 2814
イタリア 2451
フランス 2437
ロシア 2299
中国 1498
スイス 1040
日本 846
インド 786
産金量はかつて南アフリカだった。
近年は産金世界一を争うのはロシアと中国である。
デジタル人民元を実験中の中国が、金本位を宣言するにはまだまだ備蓄量は不足しているものの、ここにロシア、インド、南ア、ブラジルのBRICSが足並みをそろえ、金に裏打ちされた「BRICSコイン」を発行するという計画が存在している。
令和五年(2023)1月6日(金曜日)
通巻第7579号
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主要各国の中銀、金備蓄を増やしていた
2022年は現代史でまれな金購入拡大の年だった
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FTX倒産で暗号通貨市場には闇が押し寄せた。
債券、為替市場の乱高下によって財務バランス上、米国は7200億ドルを失い、英国は2000億ポンドをうしなった計算になる。この列にスイス、豪州、EUのバランスシートを合計すると1兆ドルとなる(ゼロヘッジ、23年1月4日)。
一方で各国の中央銀行は金備蓄を顕著に増加させていた。
「現代史でまれな金購入が中央銀行によってなされた」。一ヶ月で673トン買われたこともあれば22年第三四半期には400トンが買われた。とくにトルコ、UAE、インドが活発に金購入に動き、外貨準備に占める金備蓄を増やしていた。
こうした動きは何を示唆するのか?
ちなみに最新の各国の金備蓄一覧である(22年10月。WGC速報)
米国 8733トン
ドイツ 3355
IMF 2814
イタリア 2451
フランス 2437
ロシア 2299
中国 1498
スイス 1040
日本 846
インド 786
産金量はかつて南アフリカだった。
近年は産金世界一を争うのはロシアと中国である。
デジタル人民元を実験中の中国が、金本位を宣言するにはまだまだ備蓄量は不足しているものの、ここにロシア、インド、南ア、ブラジルのBRICSが足並みをそろえ、金に裏打ちされた「BRICSコイン」を発行するという計画が存在している。
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