沖縄・台湾友の会

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不気味に上昇するゴールド、不気味に低迷する原油価格   緊急経済対策、未曽有の108兆円は、その中味が問題だ

2020-04-12 23:23:18 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和二年(2020)4月13日(月曜日)
          通巻6447号  <前日発行>
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 不気味に上昇するゴールド、不気味に低迷する原油価格
  緊急経済対策、未曽有の108兆円は、その中味が問題だ
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 不気味に上昇するゴールド、不気味に低迷する原油価格。
 金はドル建てで、トロイオンスが標準だが、2011年9月に1920ドル30セントという天井をつけ、その後五年間も下落を続けた。
 底値は2016年12月で1046ドル60セントだった。以後、横ばいが三年、2019年から静かに、しかし急激に上昇し始めて、2020年3月に1762ドル55セントをつけた。

 金価格が上昇する理由は、戦争が近いか、大不況か。それもと猛烈インフレに備えることである。

 対照的に工業のメルクマールとなる指標は基礎素材としての銅価格である。
 銅価格市況は、2017年と2018年に3・32ドルの天井をつけたが、その後、緩慢に下落しはじめていた。産業のピークが終わっていたのだ。
コロナ大流行と共に崩落し始めめ、1・97ドルとなった(2020年3月16日)。工業、製造業に需要がないという意味は景気が相当程度に悪化している証拠である。

原油市況の指数はWTIが標準値。2011年に1バーレルあたり114ドルが天井。ベネズエラも露西亜もサウジアラビアも沸きに沸いた。
2016年にいちどドスンと下がって1バーレル=26ドル50セント、以後四年間はUをひっくり返したようなカーブを描いていたが、コロナで再度、どすんと下落して、3月に20ドルを割り込んだ。
ロシアとサウジが1000バーレルの減産に合意したと伝えられているが、市場に目立った動きはない。

 さて「アベノミクス」はいつしか、アベマスクと呼ばれるようになったが、日本はどうなのか。
 緊急経済対策、未曽有の108兆円は中味が問題だ。政府はぶったまげ、「108兆円」の緊急経済対策を発表した。これだけの規模、じつにGDPの20%だから、株価は撥ねると思いきや、たいした反応を示さなかった。不思議である。

 そこで細部を調べると、真水は補正予算の16兆7000億円程度。
 ならば108兆円のからくりはと言えば、26兆円が税、保険料の支払い猶予(これって、統計に入れるの?)。これに昨年の「総合景気対策」予算と、二月の緊急対応と、今回の29兆円余を足したもので、後者の合計のうちの財政投融資が12兆5000億円だ。
真水に期待するのは、ちょっと難がある。



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