沖縄・台湾友の会

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AC 論説 No.781 ラファイェット疑獄の再燃(1) またもや武器ブローカーとフランスの介入

2020-04-19 13:57:39 | 日記
AC通信 NO.781 (2020/04/15)
AC 論説 No.781 ラファイェット疑獄の再燃(1)
またもや武器ブローカーとフランスの介入

台湾の海軍がフランスからラファイェット巡洋艦を買う際に大規模な汚職
事件が起きた。この「ラファイエット疑獄」は今もまだ解決していない。
あれから25年経って老朽化した巡洋艦の武器系統を更新する計画で海軍と
武器ブローカーとフランスの三者の介入があったと言う。

ラファイェット疑獄は青幇と竹聯幇の介入で台湾とフランスで何人もの死
者が出た事件である。それなのに海軍の幹部たちは再びフランスの
ThomsonーCSF社と合作して汚い金儲けを目論んでいるらしい。

4月2日に台湾の新新聞の蕭介雲記者が発表した記事で、老朽化したラ
ファイェット艦の武器系統と作戦システムを更新する計画について新発展
があるとすっぱ抜いた。

本来は台湾が自力で開発したミサイルを使うと決定して既にラファイェッ
ト艦6隻のうちの2隻に台湾の中科院(国家中山科学研究院)が開発した海
弓3型ミサイルを装備した。その次に軍艦の作戦システムも自力で更新す
る計画が進んでいた。自力開発は汚職を防ぐために政府と海軍が同意した
計画である。

ところが最近になって台湾海軍が新たに小Sと言う匿名の武器ブローカー
とフランスのThomson CSF(今はThalesと改名)と一緒になって台湾政
府にフランスのAsterミサイルを買う提案をしたというのだ。蔡英文総統
もこれを受けてフランスに派遣して視察するとした。報道によるとAster

ミサイルの予算は最終的に1,000億元(約33億ドル)になるという。ラ
ファイェット疑獄で苦い経験をした政府と海軍が汚職を防ぐため自力開発
に同意していたのに「誰かさん」がまた異議を唱え出したのである。


よく知られているが台湾海軍の幹部はみな青幇の分子である。武器ブロー
カーも青幇の分子である。汚職を防ぐために武器ブローカーの介入を禁止
したというのに「誰かさん」が再び武器ブローカーとフランス(腐乱屍)
を使って蠢動し始めたらしい。

ラファイェット疑獄で台湾がどれだけフランスからひどい目にあったかと
いうと、シンガポールが12.5億ドルで6隻を購入した巡洋艦に台湾は最終
的に26.5億ドルを払った。しかも中国が反対したのでフランスはラファ
イェット艦の設計図56箱を中国に贈呈し、台湾側は武器一切を中国に
「差し上げた」のだ。しかもThomson-CSFとの契約書にはリベート禁止
を明記していながら付帯条項に18%の「手数料」を明記した。空になった
船のため新たに20億ドルの武器購買予算を組んだ。それが発覚して尹清楓
大佐が殺害され、調査が進むと台湾とフランスでそれぞれ10人以上が不審
死を遂げた。

しかもフランス政府はラファイェット巡洋艦の販売にミラージュ戦闘機と
Aster-15の購買を条件としていた。そしてミラージュ戦闘機の購買にも
リベート、Aster-15購買では値段が500億元(15億ドル)から1000億
元(30億ドル)に跳ね上がったのである。

まだある。フランスの検察官が作成した台湾の海軍軍官と政府の高官など
44人のラファイェット事件に関与した海軍や政府高官の関係者名簿を台湾
政府に渡すことに同意した。ところがフランスが関係者名簿を送ってきた
ら台湾海軍(青幇)が名簿を攫っていった。おかげて関係者44人の名前は
今でも不明だし、関係者は一人も処罰されていない。こんなにひどい過去
があっても蔡英文は海軍に押されてフランスのミサイルを購入するのか。

ラファイェット艦は使役25年の老朽艦である。蕭介雲記者の解説によると
1000億元で6隻の老朽艦にミサイルを装備すれば1隻に165億元かか
る。新たに船を買うなら1隻150億元しかかからない。1000億元の予算
なら80隻のミサイル突撃艇を買えるという。なんたる不合理。しかも相手
は汚職の前科があるThomson -CSF(今のThales)である。

ラファイェット艦の武器更新は新しい威力のある武器を買うだけでなく、
新しい作戦システムが最重要である。ラファイェット艦はTAVITAC-2000
を使っていた。25年前の古い作戦システムである。しかも中国海軍も台湾
海軍は台湾海軍が「差し上げた」TAVITACを使っている。ラファイェット
疑獄の大問題は92年に台湾海軍がラファイェット艦を購入した際に台湾が
武器一切を中国に贈呈したことなのだ。中国はフランスが贈呈した設計図
で6隻のラファイェット艦を建造して台湾の贈呈した武器系統を装備した
と伝えられている。

本来は中研院が新しい作戦システムを開発するはずだった。新しいコン
ピューターも人工知能(AI)も大きく進歩したので再びフランスに頭を下げ
て高い金を払ってTAVITAC-2000を更新するより中研院が自力で開発す
る方が合理的である。これらの問題については後述する。


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