沖縄・台湾友の会

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わたなべ りやうじらう のメイ ル・マガジン「頂門の一針」5289号

2020-01-14 10:25:07 | 日記
2020(令和2年)年 1月14日(火)


世界の将来を決めるインド太平洋圏の行方
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             加瀬英明


2020年の世界を予想することは、これまでになく難しい。年を追うごとに、世界の変化が加速している。

 3年前の11月に、アメリカで異色のトランプ候補が大統領選挙に当選して、ホワイトハウスの主人公になるとは、その年の春には誰も予想できなかった。

 今後、インド太平洋圏の行方が世界の将来をきめることになる。

米中、ロシア、インド、日本の5ヶ国が、インド太平洋圏の未来をつくる主要な役者だ。5つの国家が「五角形(ペンタゴン)」と呼ばれているが、アメリカと中国が主役だ

 アメリカでは11月に大統領選挙が行われるが、トランプ大統領の再選は間違いないと思う。連邦議会で大統領弾劾の審議が進んでいるが、共和党が過半数を占める上院で3分の2の賛成票を必要とするから、大統領選挙へ向けて共和党のイメージを傷つけようとする嫌がらせだ。

 アメリカの景気は着実に上向いている。トランプ大統領の支持率は、弾劾審議前よりあがっている。国民は弾劾にほとんど関心を示していない。

 中国はどうなるだろうか? はっきりいって、中国の習近平主席は愚か者だ。

 習近平氏が7年前に最高権力を握ってから、黒星続きだ。超大国であったアメリカの力が衰えつつあると誤算して、「偉大なる中華文明の復興」「中国の夢」を呼号して、本格的な外洋海軍の建設など軍拡を進めるかたわら、金にまかせてヨーロッパにいたる「一帯一路」計画に耽ってきた。

 ところが、アメリカを見縊って背伸びしたために、アメリカの怒りを買って、アメリカと関税戦争をはじめとして、対決する事態を招いた。その結果、中国経済が大きく減速して、打ち出の小槌を失いつつある。

 習主席は優柔不断だ。香港の一国二制度を踏み躙って、「逃亡犯条例」を施行しようとしたところ、香港市民が立ち上がって、収拾がつかない情況を招いている。といって、香港に軍を投入して、抑えつけることができない。

 台湾で1月11日に総統選挙が行われるが、台湾国民は香港の惨状を見て、反中国派の蔡英文総統が再選されることとなろう。

 もし、習氏が企業経営者であったとしたら、失格だ。
中国のイメージが悪化している。習主席は日本を国賓として訪れ、天皇を中国に招くことによって、イメージを回復しようと狙っている。

 インド太平洋圏を舞台として、米中が覇権を争っている。大陸勢力と海洋勢力の対決だ。テクノロジー、軍事力、資力より以上に、戦略を構築する力が軍配をあげることとなる。

 中国は戦略的な発想を行う能力がない。2000年以上にわたる唯我独尊の中華思想によって蝕まれており、外国と対等な関係を結ぶ能力を欠いて、同盟国を持つことができない。

 中国は海洋勢力になろうとして、本格的な外洋海軍の建設を急いでいるが、海軍力だけで海洋勢力となることはできない。

大陸勢力であったロシア、ドイツ帝国も大海軍を誇ったが海洋勢力に敵わなかった。中国はその轍を踏みつつある。

 それに対して、アメリカは海洋諸国と結んで、中国を孤立させている。

 アメリカが中国を経済から、高度技術移転まで締めつけており、中国がよろめいている。

 日本はインド太平洋圏の平和を切り拓く、歴史的な使命を担っているというのに、インド太平洋圏の五ヶ国のプレイヤーの鎖のなかで、もっとも弱い輪となっている。

 アメリカが占領下で日本を抑えつけるために強要した日本国憲法は、いまでは中国、北朝鮮と韓国だけを喜ばせるものとなっている。

 一刻も早く、独立国にふさわしい憲法に改正すべきだ。


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