沖縄・台湾友の会

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米国における中国マフィアの「活躍」はフェンタニルだけではない   中国の犯罪集団がラテンアメリカのマフィアと手を組んだ

2024-03-16 19:49:33 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)3月17日(日曜日)
        通巻第8178号  <前日発行>
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 米国における中国マフィアの「活躍」はフェンタニルだけではない
  中国の犯罪集団がラテンアメリカのマフィアと手を組んだ
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 米国西海岸カリフォルニア州から東海岸のメイン州に至るまで、中国の組織犯罪が違法マリファナ取引の大半を支配している。
 中国マフィアは暴力、麻薬密売、マネーロンダリング、ギャンブル、贈収賄、文書詐欺、銀行詐欺、環境破壊、水や電気の窃盗などありとあらゆる犯罪に手を染めている。

 オクラホマ州麻薬・危険ドラッグ局ドニー・アンダーソン局長は「中国の組織犯罪がオクラホマ州と米国でマリファナを乗っ取っている」と語っているほど。被害者の多くも不法移民の中国人なのだ。

 中国人移民の多くはメキシコ国境を越えて密入国したあと、柵や監視カメラ、銃やナタを持った警備員で囲まれた農場で、過酷な労働を強いられている。人身売買グループは中国人移民の女性を強制的に売春させている。中国の秘密結社「三合会」に似た紋章を用い、中国の権力機構とは通じ合っているとの噂が絶えない。

 オクラホマ州は違法大麻の最大の供給源となり、年間180億ドルから440億ドルの取引があるらしい。外国マフィア、外国人犯罪グループの80%以上は中国系である。過去10年間で、中国マフィアが関連したフェンタニルを含む麻薬取引では中南米マフィアとは強力な協力関係が構築されており、巨額が、「世界で最も広範な地下銀行ネットワーク」に流れ込んだとオクラホマの当局は言う。

 米国議員50名はガーランド司法長官に書簡を送り、「中国共産党との潜在的つながりを持つ者を含む」中国人が「全米で数千の違法マリファナ農場を運営していると伝えられている」と懸念を表明した。

 中国大使館報道官は「大麻業界における中国の組織犯罪に関連する詳細については承知していない」と知らぬ顔を決め込んだ。
 報道官は、中国は「人類共通の敵」である麻薬に対して断固たる闘いを繰り広げているとしゃあしゃあと述べた。


 ▼中国の若者の将来のヴィジョンは替わった

 中国の大学新卒は2023年度が1058万人だったが、24年7月卒業予定は1179万人である。公式統計でも若者の失業率が21・4%。実態はもっと深刻である。ならば氷河期を避けて大学院進学か、海外留学という選択肢になる。
 23年12月に行われた大学院入試では、大学院進学希望者が438万人と空前の記録更新となった。でも大学院をでても就労先はあるのか?

 『中国最新情報』(24年三月三週号)によれば、典型例に清華大学の動向が報じられている。
 精華大学大学院卒業は3200名、在学中が5200名もいる。
 大学院卒で出国率は8%。大卒の海外出国率は12・8%。しかも米国の留学生ビザがきびしくなって帰国組(海亀派)が大半となったという。せっかく米国の大学や大学院を出ても、米国企業がスパイを疑って、なかなか入社条件が厳しくなったからだ。

 清華大学卒業生のうち、53。6%が北京以外の企業に就職した。主な就職先は中国航天科技集団や国家電網などの有力国有企業。また民間では華為(ファーウェイ)やBYDだったという。

 中国の大学卒業生が遭遇した氷河期は、これからもっと深刻になる。大学は出たけれど、職はない上に、故郷には帰れない。この絶望と将来への不安が、さらに社会全体を暗くするだろう。
 そして絶望の挙げ句に中国を棄て、不法移民となって米国へ渡る。そこで待っているのはまっとうな人生なのか、それとも犯罪集団に欺されてしまうのか。

 中国は右肩上がりの四十年、きらきらかがやしていた時代は終わった。『中国経済、右肩下がりの時代』が、これから二、三十年は続きそうである。


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