「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)7月1日(金曜日)
通巻第7390号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(休刊のお知らせ)小誌は明日、明後日(7月2-3日)は休刊です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
NATOはウクライナ戦争で「変身」した
準同盟に日本、韓国、豪、ニュージーランドを数える
***************************************
これまでG7も、G20も、そしてNATO年次総会も、「記念撮影会」でしかなく、実質的な討議はパス、委細は官僚機構に任せてきた。
事態が急激に変わった。
NATOマドリッド会議は、第一にスウェーデンとフィンランドの加盟議定書に署名した。これにより北欧ニケ国は伝統的だった軍事的中立政策から離れ、31、32カ国目の加盟国となる。
第二にNATOは次の10年間の行動指針「戦略概念」を改定し、ロシアを安全保障への「最大で直接の脅威」と位置付けたこと。
第三に枠外だった中国を、「野心と威圧的政策は、われわれの利益や安保、価値観に挑戦している」と指摘し、対抗姿勢を明確にした。「深刻な朝鮮であり、国際ルールに基づくパートナーとともに立ち向かわなければならない」としてことである。
とくに中国を脅威と認識した文脈においてNATO会議には日本ばかりか、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを「パートナー国」と位置づけて、国際秩序維持で連携を深めることも明記した。
とりわけサイバー防衛、ハイテク、海洋安全保障などでの連携を謳った。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会合終了後の記者会見で、「中国の急激な軍備拡大、台湾への威嚇に加え、フェイク、偽情報を拡散している」とロシアのプロパガンダへの加担を批判した。NATOは従来、中国を地政学的な脅威の枠外として扱ってきた。
ストルテンベルグは「中国はNATOの敵ではない」としながらも、「国際秩序維持のため、われわれはパートナー(日・韓・NZ、豪四カ国)とともに共存するべきだ」と力説したのである。
令和四年(2022)7月1日(金曜日)
通巻第7390号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(休刊のお知らせ)小誌は明日、明後日(7月2-3日)は休刊です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
NATOはウクライナ戦争で「変身」した
準同盟に日本、韓国、豪、ニュージーランドを数える
***************************************
これまでG7も、G20も、そしてNATO年次総会も、「記念撮影会」でしかなく、実質的な討議はパス、委細は官僚機構に任せてきた。
事態が急激に変わった。
NATOマドリッド会議は、第一にスウェーデンとフィンランドの加盟議定書に署名した。これにより北欧ニケ国は伝統的だった軍事的中立政策から離れ、31、32カ国目の加盟国となる。
第二にNATOは次の10年間の行動指針「戦略概念」を改定し、ロシアを安全保障への「最大で直接の脅威」と位置付けたこと。
第三に枠外だった中国を、「野心と威圧的政策は、われわれの利益や安保、価値観に挑戦している」と指摘し、対抗姿勢を明確にした。「深刻な朝鮮であり、国際ルールに基づくパートナーとともに立ち向かわなければならない」としてことである。
とくに中国を脅威と認識した文脈においてNATO会議には日本ばかりか、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを「パートナー国」と位置づけて、国際秩序維持で連携を深めることも明記した。
とりわけサイバー防衛、ハイテク、海洋安全保障などでの連携を謳った。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会合終了後の記者会見で、「中国の急激な軍備拡大、台湾への威嚇に加え、フェイク、偽情報を拡散している」とロシアのプロパガンダへの加担を批判した。NATOは従来、中国を地政学的な脅威の枠外として扱ってきた。
ストルテンベルグは「中国はNATOの敵ではない」としながらも、「国際秩序維持のため、われわれはパートナー(日・韓・NZ、豪四カ国)とともに共存するべきだ」と力説したのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます