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「安倍派の15人」異例の指導体制・【高橋洋一「日本の解き方」】衆院選が近づけば分裂の危機も岸田政権を脅かさず好都合だが…国民は不幸に 

2023-09-11 23:26:26 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
                 頂門の一針 6621号 

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「安倍派の15人」異例の指導体制 
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【高橋洋一「日本の解き方」】衆院選が近づけば分裂の危機も岸田政権を脅かさず好都合だが…国民は不幸に 


自民党の安倍派は会長不在のまま、塩谷立元文部科学相を座長とし、松野博一官房長官や萩生田光一政調会長ら15人による常任幹事会を設置する新体制を発足させた。下村博文会長代理は外れた。

衆院60人、参院40人の計100人の派閥で15人の集団指導体制とは前代未聞だ。しかも、そこに至る経緯も驚くべきものだ。

2022年7月8日、会長だった安倍晋三元首相が参院選の遊説中に奈良市で銃撃を受け暗殺されたことに始まる。同11日、会派の呼称に「安倍」の名を残すことを確認し、13日、当面は会長職を置かずに空席とし会長代理の塩谷氏と下村氏のほか、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長、西村康稔経済産業相、松野氏、萩生田氏の7人による世話人会を設置し集団指導体制で運営する方針とした。

その後、非議員の森喜朗元首相が存在感を増す。森氏と折り合いの悪い下村氏が外され、柴山昌彦元文科相、稲田朋美元防衛相、西村明宏環境相、松島みどり元法相、橋本聖子元五輪相、野上浩太郎参院国対委員長、岡田直樹沖縄北方相、末松信介参院予算委員長、山本順三元国家公安委員長が加わって15人の集団指導体制になった。

清和研(安倍派)は歴史的に見ても、大派閥の常として派閥分裂の危機にあった。そもそも、安倍氏が自民党総裁になった12年9月の総裁選においても、会長の町村信孝氏が出馬を表明するも、安倍氏も出馬し、分裂選挙になった。

安倍氏によって自民党が政権に復帰した後は、派閥名としては細田派だったが、事実上の安倍派として盤石だった。しかし、菅義偉政権の後の21年9月の総裁選では、安倍氏が支援要請した高市早苗氏と、細田氏が支援する岸田文雄氏の分裂選挙だった。

それにしても、15人の集団指導体制は異様だ。清和研が町村派と言われていたとき、森氏が音頭を取って町村氏と中川秀直元幹事長、谷川秀善元参院幹事長を代表世話人とする集団指導体制の時もあった。しかし、これでも3人だ。

森氏は、萩生田、西村、世耕の3氏による集団指導体制を狙っていたともいわれるが、安倍派への影響力低下を避けるために、分裂回避は絶対命題であったので、結果として15人にまで膨れてしまったのだろう。

名称が引き続き「安倍派」というのも異例だが、そうでないと選挙に勝てないという中堅若手議員が多いからだ。だが、15人の集団指導体制で結束を維持しようとしても、衆院選や次期総裁選が近づけば、その時点で派閥分裂の危機になるかもしれない。

自民党内の力学的には岸田政権を脅かす存在にはならないので、岸田首相には悪くないだろう。野党も強いところがなく分散気味なのも好都合だ。岸田政権の支持率が低くても、危機感が少ないのは、こうした政治環境であるからだ。


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