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安倍氏暗殺の陰にも演説妨害    【阿比留瑠比の極言御免】

2024-05-20 08:26:55 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
                 頂門の一針 6871号 

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 安倍氏暗殺の陰にも演説妨害
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   【阿比留瑠比の極言御免】 

 政治団体「つばさの党」幹部の根本良輔氏らが先の衆院東京15区補欠選挙に出馬し、他の候補の演説場所で大声を上げつきまとうなどの妨害行為を繰り返した問題は、同団体本部が警視庁に公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで家宅捜索される事態となった。やっとかというのが、率直な感想である。

 選挙演説への妨害行為を巡って、警察がようやく重い腰を上げたことは歓迎したい。ただ、これまで「表現の自由」を錦に御旗に、警察による取り締まりや排除を批判し続けたマスコミや野党議員、またそれにお墨付きを与えた裁判所には憤りを禁じえない。

[「暴れる人がいる」]

 選挙演説への過激な妨害行為は参院選最中の令和4年7月8日、安倍晋三元首相が暗殺されたきっかけの一つになったからである。筆者がその前日の電話で、長野県に応援演説にいく予定が取り消され、奈良県に入ることになった件を聞くと、安倍氏は答えた。

 「あそこは、私が行くと暴れる人がいるから。実際、麻生さん(太郎自民党副総裁)が入った時には、変な地方議員らがマイクを持って週刊誌の自民候補のスキャンダル記事を読み上げたんだって。そんな様子が報じられると、他の選挙区に影響しかねないと心配する人がいるから」

 長野では演説妨害を受けることが予想され、それをマスコミが面白おかしく報道することを避けた結果、奈良で凶弾に倒れる悲劇につながったのだった。

 安倍氏が受けてきた演説妨害と、それを擁護し、安倍氏の攻撃材料として利用してきたマスコミの姿勢に関しては4月25日の当欄で取り上げたので繰り返さない。だが性質の悪い「こんな人たち」は確かに存在するのである。

[壊れる民主主義社会]

 令和元年の参院選で、札幌市で演説中の安倍氏に「辞めろ」「帰れ」などと大声でヤジを飛ばした男女が、北海道警の警察官に排除された件では、札幌地裁が「表現の自由などが違法に侵害された」として、道に賠償支払いを命じた(札幌高裁が一部取り消し)。

 これも演説妨害の正当化に利用されてきた。現につばさの党の根本氏は、13日のX(旧ツイッター)にこう投稿している。

 「候補者以外の安倍へのヤジが合法の時点で、候補者である俺らが違法なわけがない。北海道のヤジも俺らがやったヤジも全く同じ なぜならヤジの定義が曖昧だから」

 多くのマスコミも、司法も「こんな人たち」の味方をした結果、警察は萎縮し、警備に力を入れられなくなる。その延長線上に安倍氏の暗殺があり、その最悪の行為の容疑者ですら英雄視する論調が、昨年4月の衆院補欠選挙時に和歌山県での岸田文雄首相暗殺未遂事件を生んだ。

 こうして民主主義の根幹とも言える街頭での選挙演説が困難となり、民主主義社会が壊れていく。

 ちなみに、つばさの党の黒川敦彦代表は平成29年の衆院選で安倍氏の地元の山口4区から出馬しており、当時、ツイッターにこんな異例の投稿をしている。

 「10月10日のボランティア急募 初日一人でも多く山口4区に来て、安倍あきえを取り囲みましょう!」

 安倍氏の昭恵夫人への迷惑行為、つきまといへの参加を呼び掛けたのだった。安倍氏陣営は選挙妨害だと憤ったが、今回の東京15区でのやり方は、すでにこの時から始まっていたのである。言葉を用いた「表現の自由」を偽装した事実上の実力行使を、これ以上許してはならない。


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