izumishのBody & Soul

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太極拳と気功の共通項は

2010-05-17 17:46:47 | 太極拳
太極拳の理論は、王宗岳の「太極拳論」を基としているが、気功と重なる部分も多い。
昭和62年というから、もう20年くらい前に、仲間が北京に行って気功の講義を受講したことがあり、その時のテキストを私にもくれた。
当時は、書いてあることを言葉では理解できても身体で理解できず「ナンノコッチャ?」であったが、今読み返すと大切なことが全部書いてあるのだ(!)
練習は量から質へ、と言われるけれど、身体を通して考えることができるまでには沢山の時間とそれなりの練習量が必要なのだとあらためて痛感する。
参考までに、張 宇氏による「気功概論」を以下に。長いので回を分けて掲載します。
(昭和62年5月28日~30日、北京・燕翔飯店での講習記録(横尾さんの筆記による)を元に構成)

~~~~~~~~~~・~~~~~~~~~
《気功総論》~1                           張 宇

 気功(特に動功)を練習する場合のいくつかの段階について話したいと思います。
 第一番目は“形”、二番目は意念の“意”、第三番目が“気”、第四番目が“神”です。
 気功を練習する場合に、外形は非常に重要な問題になります。しかし、その外形は、単純に形だけば整えばいいというものではなく、第二番目の意念?“意”と密接な関係があります。これを分けて考えることはできません。
 たとえば、ここに「站椿功」があります。外形はただ単純なものですが、中に意識の問題があります。「站椿功」の時に要求されるのは「含胸抜背」。しかし、単純に胸を含んで背中を抜かなければいけないかと、それだけを意識してやると硬直した状態になってしまいます。この場合は、意念が重すぎるという問題があります。含胸については、以前、先生の一人はこういいました。「胸を張らないことが含胸である」。しかし、それでは足りないところがあります。それは何かというと、下顎を僅かに引くということです。しかし、顎を下に強く押し付けて限度を超えると、これはまた間違いになります。
 ここで気づくことは、意識が非常に重要であることです。意識の上で一番重要なことは、過ぎてもいけないし足りなくてもいけない、ということです。
 
 面白いことに、気功、太極拳の中で使われる意識は、同時に二つの方向性を持つことです。その動作は外形としては陰陽に分ける。左右、上下ということです。しかし、意識もやはり陰と陽に分けなくてはいけないのです。ひとつの意識だけを考えた場合、片手落ちになってしまいます。
 ここでも「站椿功」を使って示してみます。
 下顎を引いてから百会、頭の頂点が引っ張られる感じになります。頭頂を上に伸ばすということ以外に、また必要なのは、百会穴から、バネとかゴムのようなものが上に伸ばされていて、それが引っ張られた感じになる、そういう意識が必要になってきます。しかしここで問題になるのは、ただそれだけの力を考えると、気がすべて上に浮いてしまいます。例えば腰の部分で分けると、腰から上は上に引っ張る力が働き、また、腰から下は特に尾閭を中心にして下に沈む、そういう力を考えなくてはいけません。脊柱に上下の二つの方向の力が働き、その時に初めて筋骨を引き伸すことができます。
(次回に続く)

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