izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

本3冊を同時進行読書中。。硬くなったり、ほにゃらかになったり。。。

2021-02-17 13:44:52 | 本と雑誌

鹿子裕文著「はみだしルンルン」(東京新聞)と、佐藤優著「世界の古典 必読の名作・傑作200冊」(宝島社)、それに、橋本治著「草薙の剣」(新潮社文庫)の3冊同時進行読書中である。

とはいっても、最初に読み始めた佐藤優著「世界の古典 必読の名作・傑作200冊」は、本文436ページという!(ワタシにとっては)メチャクチャ分厚く重たい本である。

東京新聞(だったかな?)の書評を読み、佐藤優氏監修であることも合わせてamazonで即!注文。大学時代は歴史や古典のお勉強を全くしなかったのであるが、卒業後、ファッション誌の編集の仕事をしながら痛感したのは、「もっと歴史をちゃんと学んでおけばよかった💦」。ファッションも時代と共に変化し社会状況と密接に関連しているから、ヨーロッパの歴史とその時代ごとのファッションは、必然的にリンクしていることが分かるのであった。。

この本は、「生きること、人間の本質を考える」、「世の中の仕組みを俯瞰する」、「政治・経済・社会の本質を知る」、「日本という国を見渡す力をつける」、そして、「物語を味わいながら世界を感じる」の5章からなり、それぞれの章に今や古典となっている世界中の著名な書物の概略とオススメポイントが見開きごとに書かれている。その数200冊❗️読んだことがある本もなくはないが、ほとんど”タイトルだけは知ってる”だけの本。

最初から読み始めてしまったので(!?)、最初のうちはう〜っ、むむむっ、難しそうな本ばっかりだ。。。😂でも、「・・・・古典を読むことは、「今」を俯瞰して考える力をつけることに他ならない。現在、さも真実のように声高にいわれている主張があったとしても、その思想体系を知り、相対化して考えることができる力。そのうえで、自分自身にとっての正しさを追究し続ける知的体力と、一方で他者の正しさも複数並存しているのだということを認識する力。これらこそ「古典」が持つ底力である。」という言葉に納得し、「すべてを読み込もうとする必要はない。」という言葉に励まされつつ、やっと頭イタクなる章を読み終えて物語の章に入ってきたところであります。

この本はどちらかといえば若者向き。歴史を知って、本質を見分ける目を養って、明るい未来像をイメージして欲しい、という気持ちがこめられているのだと思う。

 

佐藤優氏のあまりの知力に頭クラクラしてきたので、脱力系の本が読みたい!で、1月31日に発売されたばかりの鹿子裕文著「はみだしルンルン」を購入!

前回の著書「へろへろ〈雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々〉」と同様、前書きにあるように、『この本はとても「ゆるい読み物」である。ゆるすぎてゆるすぎて、パンツのゴムが切れてしまったような気分になる本である』。そのため、読むとぼんやりする、細かいことはどうれもよくなるなどの症状が出ることも「ない」とは言えない。どちらかと言えば「ある」ような気がする。・・・』と、実にいい加減な(?)スタンスが表明されているのだが、ただそれだけでなく、本は無限大の包容力を感じさせる(?)フンワリした柔らかい力に満ちている。

"人生へろへろ"、"はみだしルンルン"、"どうにもニャン太郎"の3部構成からなるエッセイはどれも、なんだか気持ちが温かくほぐれて、読みながら笑いながらジーンとしてくるものばかり。

結婚を申し込んだ時に無職だった鹿子さんに対して「大きな猫がいると思えば腹も立たない」と応じた奥さんと「お酒を飲まないということだけがありがたい!」と受け入れた義理の母親の度量の深さ!ーー何でもあり!それでいいのだ!である。

鹿子裕文氏のコラムは毎月第2火曜日の東京新聞に掲載されていた。本のあとがきに、「無力な僕にできることがあるとすれば、それは火曜日のネジをゆるめることだった。そういう原稿を書くことで、読む人の頭やこころのネジを(ほんの少しかもしれないけれど)ゆるめられたらいいなと思ったのだ。」とある。まさしく、この本を読むと、日々のルーティンやら仕事やらに固められがちなアタマがゆるゆると解けるような感じがする(太極拳でいうところの”放松(ファンソン)"であるね)。

 

橋本治著「草薙の剣」はまだ第1章を読み終えたあたりである。

2019年に亡くなった橋本治氏は、古今東西の文学を抜群のユーモアで縦横無尽に行き交い独自の橋本ワールドを繰り広げた作家。独特の言語で改訳したシェオクスピアの「ハムレット」や清少納言の「枕の草子」の面白さなど、他に類を見ない巨人である。東大紛争時のポスターの強烈なイメージが今だに記憶に残るが、「役に立たないことの大切さ」という講演も行なっている、知力と脱力の両端をカバーする大きさ、広さがある。

三種の神器の一つであり、ヤマトタケルのミコトが剣で草を薙ぎ払い、火を点じ、敵を迎え撃ったというエピソードを持つ「草薙の剣」。日本最古典でもある「草薙の剣」を下に、”6人の男とそれぞれの父母、祖父母が体験した、戦前、戦後、学生運動、オイルショック、バブル、オウム事件、2回の震災、そして現代まで、そこに生きる人間をつぶさに描くことで、「時代」という巨大な何かを立ち上がらせた奇跡の長編小説”である。・・・・とはいえ、まだ第1章の「息子達」を終わって第2章「終わってしまった時代」に入ったばかり。各章ごとに物語が始まり終わり、「第5章 草薙の剣」まで、まだまだ先は長い。”ヤマトタケルのミコトが剣で草を薙ぎ払い、火を点じ、敵を迎え撃つエピソードが終盤に挿入される”らしいが、今のところそんな気配なし。全体の輪郭すら表れていない。。。

でもね、時代を顧みながら一つ一つの物語を読むのは(その時代を共有できる世代でもあり)、楽しくも懐かしい。物語がどういう大団円を結んでいくのか、それとも大団円はないのか。。。

 

「はみだしルンルン」を読み終えて、今は「世界の古典 〜」と2冊を同時進行で読破(?)中。緊急事態宣言発令中で太極拳教室以外はほとんどお出かけなしの1月2月だけれど、読書の日々も悪くないと思うのであります。

 


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