izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

陳 鑫 著「陳氏太極拳図解」への挑戦!〜その4

2018-10-21 11:28:11 | 太極拳

前回より続く。

ここまででやっと(!)金剛捣碓の解説が終わり。。。

 〜〜〜〜〜〜・〜〜〜〜〜〜・〜〜〜〜〜〜

 打拳の道は円を描くの外なく、円には正と斜があり、左と右があり、穏やかなものと急なものがある。又、陰と陽があり、有形と無形とがある。これは総てその時その時の運ぶ状態で循環が続けられる。人間は陰陽の気で生を受け、我等の身体は太極の身である。即ち、無形の太極で有形の太極を司っている。もし有形の太極で無形の太極を運転させようとすればわざとらしくなり、その自然さを失う。例えば錬気を習って自然の節制を知らないような者がそうである。
 人間は昼間目が覚め、夜になれば目を閉じて休む。これは一開一合、太極自然の開合で拳中の上げ下ろし、一阖一闢も太極の動作である。学ぶ者は深く思慮しながらよく観察して習う必要がある。
打拳する場合は気を運行させなくてはならず、気を運行させなければ運動にはならない。但し、この時には到大到剛の気で身体を養わなければならぬ。世人はこれを知らず、太極拳は柔術であると誤解している者が多い。人々は錬磨と経験の積み重ねによって剛が柔に帰し、柔がまた剛に帰したものであることを知らない。ただ、外観のみで柔に似たものと判断して柔術と称する者もいる。そもそも柔とは剛に対していうもので、藝そのものを柔とか剛とかに譬えるのは間違いである。太極は柔剛兼備で渾然一体と成した結果、その痕跡を見つけ出すことが出来ない業で、その錬磨と月日の累積を必要とし、成就することは難しい。常に心を正し、間断なく精進する者のみが習得するものである。

 図の始めの姿勢から終わりの姿勢までは総て有形の拳で、有形に始まり無形にいたり、無形は心機に入り、その妙界から遂に無心に帰して始めて拳という。これを見ても、拳は心の中にあり、心の中に天機が躍動し生き生きとタッチして行くのが拳で、世の中の外の拳類とは全く異なるものである。此は終生にかけて学んでも尽きる事を知らない。図の示す姿勢は総て太極中自然の気機と理で、気機は理であり、気は理がなければ理も通らないし、理は気がなければ気を運行することも出来ない。気は理から離れることが出来ず、理は気から遠ざかる事も出来ない。気と理が一つになり、一つが二つに分かれ、そして二つがまた一つとなり、変化無窮である故、生涯学んでも学び尽くすことが出来ないのである。
 心は一身の主宰であり。腎は性命の源であるため、心を清め、欲望を減らし、根本となる基礎を倍育し、それを傷付けないようにする。基礎が固められた後、初めて枝葉が茂り実も結ぶ。万事この心がけが肝要である。

総論
 純陰無陽は軟で、純陽無陰は硬である。五陰五陽が太極の妙で、これは偏りがなく妙手と呼ばれ、太極空と成し渾然とした境地である。
 拳の各姿勢は言葉や文字を弄してもなかなか急所を掴むことができないが、身体で覚えると容易に理解することが出来る。勿論細心の修練が必要であるが、これを長く続けることは尚更難しい業とされている。諺にも言われる通り「拳を一万回練習すれば神理も自然に現れる」とは至言である。
取象
 金剛捣碓の姿勢は陰陽合致の徳で、胸中には太和の元気が充満され、四体は到柔到剛、天地健順の徳を備えるべきで、その静けさは陰陽が存在しておりながらその影すら見当たらず、その動きは柔のように見えて剛であり、剛の如きで又さながら柔である。これを陰陽合致と称し、即ち天地のあまねくを取る。
金剛捣碓
 其の一 金剛捣碓は精神を収め(寂然不動、渾然と全体に漲らせる)上下四方には屈伸の変化を宿し、太極の気を渾然と全身に備える。
 其の二 一生無事である為、太和の錦と花咲く喜び(拳を振る時の面白さを指す)を心に秘め、天上の金剛を手に玉の杵で善を人に与え、邪悪を払う。
 其の三 金剛の拳は邪悪を近寄らせず、大開大合の業は無限の聖化の境に入らせる。
 其の四 外は君主を守り、内は身体を健やかに保つ。総ては太極の真なる精神から来るもので、これは甘苦を嘗め尽くした功徳であり、今世の絶対妙人として恥じない身である。
 其の五 左から右へ、動より静へ、正に囲棋の進退に窮し忽然と勝負が付いた時の如きである。
 百会(頭上にあり)、隠白(足の親指にあり)、大敦(足の二番指にあり)、厲兌(足の中指にあり)、竅陰(足の薬指にあり)、通骨大鐘(総ての足の踵にあり)。以上は総て穴名である。

 

 ※ 一阖一闢、厲兌、竅陰、通骨大鐘 の読み方が分からない。。。ご存じの方は是非教えてください。

 

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます! (izumish)
2019-01-22 10:31:41
@くにさん
読み方と意味、ありがとうございます!
難しい漢字ですね。意味が分かると理解もできます。
なかなか金剛捣碓から先に進みませんが、ボチボチと取り組みます。
返信する
読み方 (くにさん)
2019-01-21 14:15:07
一闔一闢 Yī hé yī pì いっこういちびゃ 意味:陰の気と陽の気が衰えたり盛んになったりする様子。
「一」は"あるときは"の意味。
「闔」は閉じること。
「闢」は開くこと。
https://yoji.jitenon.jp/yojie/2106.html

厲兌 Lì duì れいだ https://ja.wikipedia.org/wiki/レイ兌穴

竅陰 Qiào yīn きょういん

通骨大鐘 Tōng gǔ dàzhōng つうこつだいしょう
返信する

コメントを投稿