
帯揚げの創作アレンジ。
リボン結びにしてみました
先日話題にした着物の整理はひと段落。
日本に比べ湿気が少ないことが救いというもの。
しばらく秋頃まで着ることのないだろう着物たちを見ながら
我ふと思ふ。
それなりに、自分なりに着物を楽しんだここ数カ月だった。
着付けを習ってすぐにNYに引っ越してきたことで、
忘れないように忘れないように…と
意識していたからかもしれない。
がしかし、それにしても、
なるべく着物に触れることや着物でお出かけの機会を増やすように心掛けーの。
下手だろうと初心者だろうと着てナンボのものでしょうと思って―の。
こちらに引っ越してきて4ヵ月弱だが、
ここ最近は特に、私にとっての着物月間となった。
着物ファッションショーだのセミナーだの桜祭りだの…
着物に関わるイベントに参加できたことも大きかった。
これが「縁」ってやつですかね。
と、ポジティブにとらえてみたりして。
そんな私の着物月間はというと、

着付け師のミナコさんと。
偶然にも私の着付けのSUMI先生と知り合いでびっくり。
(もちろん私はここで初めてお会いした)
(ニューヨーク・アスレチック・クラブにて開催された
和装クリエイタ―山口三恵子さんの着物ファッションショーにて)
この紫の着物は亡くなったばあちゃんがよく着ていたものだった。
紫が大好きだったばあちゃんのお気に入りだったよう。
私はこの着物を着ている祖母の姿を見たことはないが、
母がこの着物を着た祖母をよく見たと言っていた。
当時から60年(?)近く経つのだろうか。
今もこうして着られるという着物。
すごいと思う。
そりゃ仕立てたものではないからジャストサイズではないにせよ、
それでも。
ばあちゃんが着ていたんだなと思うと何だか温かい気持ちになる。
私にとってそれが一番大きい。
ちなみに、この着物は「錦紗(きんしゃ)」(※)というそう。
(SUMI先生が教えて下さった。SUMI先生ありがとうございます)
(※)
普通の縮緬よりしぼが細かく優美な品質が特徴で、
細糸で薄地に織った三越の縮緬。
続いてこちらは、

桜祭りの着物ショーに参加した菜穂子さんと依子さんと。
(着物ショーの打ち上げパーティーの会場にて)
同じくパーティーにて、

着物ソサイエティー代表、愛子さんのご挨拶

司会の由香さん

あたたかく指導してくださった茜先生

パーティー会場はChelseaのギャラリー街ど真ん中…
とでもいうべくビルの19階とだけあり、眺めはサイコーだった
子どものようにきゃっきゃきゃっきゃ騒いでしまった私。
だって、目の前にHadson RiverにChelseaの街並みが広がり、
挙句の果てには、陽が沈むところまで見られたのだから。

着物ショーに参加した人、そのご家族、友達…
いろいろな人がそれぞれにパーティーを楽しんだ

池端えみさんと。
花魁のときとはまた違った雰囲気(当たり前)、でも私服もステキ
●池端えみさんブログ
http://emiko.weblogs.jp/
見事花魁役を成し遂げたえみさん。
あの衣装は約20Kgもあるということで、
お父さま(加山雄三さん)からは
「20Kgもある衣装…ってそれをつけて歩くことができるのか?」
と心配されたそう(笑)。

着物ソサイエティースタッフのアキコさんとマイさん。
モダンな着物がよくお似合いです
Chelseaのギャラリー繋がり…ってことで、次はこちら。

行ってきました、草間彌生展開催中のGAGOSIAN GALLERYへ。
(この作品、ギャラリーの外、道沿いにあるの!)

日本からのゲスト!ゆうやくんと一緒に
巨大なスペースで大規模な展示を行うことで有名なGAGOSIAN GALLERY。
(草間彌生の展示は6月27日まで)
…で、Manhattan内にいくつかのロケーションを持つGAGOSIAN GALLERY。
同じChelsea内にもまだあり、そこでは…

ピカソ展が開催中!(だった)
もちろん、入りましたとも。
ピカソと言えば、小学校時によく行った「箱根彫刻の森美術館」を思い出す。
(また行きたいなー)
誰でも知ってる、知らない人はいないだろう超有名画家、ピカソ。
そんな彼の作品…約100点ほどが無料で楽しめるなんて
嬉しいではないか。
お金を払うのがイヤという意味ではないが、
でも、仮に日本の、例えば都内の美術館なり展示場で入場料2,000で
「ピカソ展」をやったとしても。
こんなに多くの作品をじっくり楽しめることはないだろうと思う。
さらに。
草間彌生にせよ、ピカソにせよ、あまり予備知識のない私に
分かりやすく詳細を説明してくれたゆうやくん、ありがとう。
そういうバックグラウンドを知ることによって、
より深く見られるようになる気がする。
とっても貴重な機会だった。
【GAGOSIAN GALLERY】
555 West 24th St. New York
電話: 212-741-1111
時間:火~土曜 10~18時
●ピカソ展示(すでに終了)
http://www.gagosian.com/exhibitions/2009-03-26_pablo-picasso/
●草間彌生展示
http://www.gagosian.com/exhibitions/2009-04-16_yayoi-kusama/
…で、この私たちの正装(と思っているのは自分たちだけ?)の
メインイベントは。
約2年半ぶりの…

Mr. Hardyとの再会でした
私が彼と出会ったのは約2年前。
ニューヨークにあるイサムノグチ庭園美術館にて行われた
ディスカッションの会場だった。
私は、「建築ジャーナル」の記事を書くために
そのディスカッションを聞きに行っていた。
http://www.kj-web.or.jp/gekkan/0701.htm
「萬来舎(※)の解体から現代建築の保存についてを考える―」
ざっとかいつまんで、大まかな題材はそれだった。
(※)
谷口吉郎とイサム・ノグチのコラボレーションにより
1951年に建設された慶鹿義塾大学内に作られた談話室。
惜しまれつつも、2003年に解体されてしまった。
正直、建築について専門知識どころか、
予備知識もなかった私は面食らった。
しかも英語だし。
しかもディスカッションだから色々な人がしゃべるし。
ディスカッション後、そんな状況の中で若干凹みかけていた自分に
声をかけてくださったのがHugh Hardyだった。
分かりやすく説明してくれ、その後資料まで送ってくださった。
感謝感謝である。
その後嬉しいことに、日本での萬来舎に関する各公演会に、
Mr. Hardyを呼ぶことになったのだ。
私はそのときちょうどNYにいたため、
日本でのMr.Hardyとの再会を果たせなかったが、
ひとつの出会いがこうして、
新たなカタチになるとは何と素晴らしいことか。
もちろん、そうなるまでには多くの人の努力があったに他ならない。
…で、その際(Mr.Hardyが来日した際)に、
主に彼のホスト役を務めたのがゆうやくんだった。
同じようにMr.Hardyとの再会を心待ちにしていたゆうやくんと共に
彼のオフィス(建築事務所)に向かったというわけ。

Union Squareからほど近いところにあるオフィス。
この界隈は歴史ある古い建物が多いのも特徴

エレベーターを出てすぐにあるオフィスのロビー
●H3 Hardy Collaboration
http://www.h3hc.com/
懐かしいような、つい最近のことのような…
不思議な感じがしたが、
またここNew YorKでMr.hardyと再会できたことを嬉しく思った。
みんなで外に食事に出た際、
Union Squareまでの道のりにある建物(建築について)を
ひとつひとつ丁寧に説明して下さったMr.hardy。
「言われなきゃ気がつかなかった~、でも言われてみれば納得~」
のようなことがたくさんあった。
こうやって街を歩きながらの社会勉強は楽しいもの。
着物から話がそれたが、そういうわけ(どーいうわけ?)で。
無理やり話をまとめるが。
特別に着物を着て●●をする…とかではなくて、
●●をするから着物を着る…とかでもなくて、
日常生活の中で「そうだ、着物着よう」って思い立っったから着てみる。
それで出かけたくなったから出かけてみた。
そーやってファッションのひとつとしての着物の楽しさを知った。
でもたまに、ちょっと特別なとき。
「今日はしゃん!としたいし着物着ようかな」
って思うこともあって。
いろーんな楽しみ方があってしかるべきだと思う。
そうでないと、楽しくないじゃない。
これからは浴衣の季節。
同じように楽しめたらと思う。