一日一幸

2011年6月乳がんステーⅣ判明。現在ホルモン療法とゾメタ投入中。2014年2月小脳の手術をしました。

絵門ゆう子著「がんと一緒にゆっくりと」を素早く読んだ

2012-04-25 | 本の感想
 例によって中古本で100円シリーズ。今回は絵門ゆう子著「がんと一緒にゆっくりと」
 2003年出版だから、もう10年前。絵門さんは乳がんとなって、この後2006年に死去。今とは治療の実態も違うので一概に批判などはできないが・・・
 初期の民間療法一辺倒で、最初の医師に対する容赦ない批判などは、これがアナウンサーまでやっていろいろなことを知っているはずの女性か・・・とちょっとだけ拍子抜けした。
民間療法なども健康全般として有益な物もあるだろうけれど、明らかに「おかしいな」と思われる方法や高額なgoods(霊感商法みたい)を信頼しているのが、むしろ滑稽だった。結果、治療が遅れて、本気で治療し始めた時には、かなり進行していた。
ある意味、そういう経験を書くことによって、偉大なる反面教師の役を買って出たのかも知れない。
 今はがん患者に対しての告知も普通だし、抗ガン剤は次々に新しい物が出るし、お医者さんも昔のような居丈高にはしていられないし、10年前とは随分違う。
絵門さんがあと数年遅く発病していたら、また違った選択をしていたかも知れない。
 えもんゆうこで検索したら面白いブログを見つけ、そのブログに先日やはり乳ガンで亡くなった渡辺容子さんのコメントがあったので、これまた興味深かった。

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「放射線治療医の本音」西尾正道著

2012-04-20 | 本の感想
 筆者は北海道の病院の放射線科長。元々は月刊誌にわかりやすく書かれた記事。

 今度放射線を受ける身としては、本屋でこんな題名を見ると、思わず読んでみたくなる。
中古で100円だった。10年前に出版されているので、若干今の時代には合わない内容もあるかも知れないけど・・・
 表紙を開いたら・・・おっと~筆者の直筆サインが書いてあった。この本を買った人は罰当たりだ~でも、おかげで自分はこの本を100円で読むことができた。感謝しなければ。

なにせ放射線科のお医者さんなので、当然放射線治療の良さを際だたせて書いている。

 放射線治療はQOLを確保してがんに立ち向かうもっとも有効な治療法
 放射線治療は患者さんにもっとも負担の少ない癌の治療法
 高齢者も十分に治癒を目指した治療が可能 

 いちばん気になったのは、がんの痛みに対してもっとも有効な治療法は放射線治療だということ。特に骨転移の除痛効果が高いということetc.

 グチもある。もう手の施しようのない患者を放射線科に送り込む外科や内科の医師に対しては、「もっと早くよこしてくれれば・・・」というようなことも言っている。

 こういう文章を見ていると、自分も放射線治療を頑張ってみようかという気になる。もちろん、この先生がやってくれるのではないけど。

 この本はいろいろな患者さんの例を挙げているが、どの人にも温かい目で見ていることがよくわかる。時には、亡くなったことに悔しさをにじませている。
 また、抗がん剤をむやみに行う医師や、民間療法に走って高額商品を買って結局効果なく死んでいった患者には厳しい。閉鎖的な病院にも苦言を呈している。

 最後の、「乳がんの手術後にリンパ節転移の個数やホルモンレセプターの有無くらいは確認しておくことが賢い乳がん治療の受け方」という分は耳が痛かった。

もし、興味があれば結構中古で出回っている。
地味に見られがちな放射線科の医師の本音が見えて面白い。



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がんの偏差値

2012-03-22 | 本の感想
 入院の後半は退屈で、雑誌を買って読んでいた。
相変わらずセンセーショナルな「週刊G」さん。
今回は病気の偏差値なんてものを載せていた。なんじゃ、こりゃ?
学習の偏差値は高ければ高いほど良い・・・と一般的には言われる(よね)。
がしかし
病気の偏差値は高ければ高いほど「危険」ということになる。
死亡率や発病から死に至るまでの時間などを元に編集部が独自に調査・・とある。
で、つい「がん」の項目を見ちゃうのだ。一番最初に出ているし。

で、見ると・・・
自分のような進行性の乳がんは・・・・「56」かな。「57」まではない。
普通より上だ~・・・なんて喜べないよなあ。
でもって早期の乳がんは「48」くらい。随分下がるモノだ。
やっぱり早期発見は大切だと納得する。

参考までに(余分だけど)
一番高いのは「85」の膵臓がんと小細胞がん。早期発見が難しい臓器だから。
食道がんは進行が「79」なのに早期は「50」早いか遅いかで明暗くっきり。

いずれにしても、早期発見できるよう気をつけろ・・・という警告というかキャンペーンなのだ。
こういう啓発活動も必要だとつくづく思う今日この頃。
でも、「自分だけはだいじょうぶ」という考えが結局は偏差値を上げてしまう原因なのだと強く感じる。

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昔の乳がん治療

2012-03-07 | 本の感想
 300円の中古で買った山中登美子作「乳がん克服のための十二章」一気に読んだ。
 ご本人は1989年に乳がん手術して、この本はそれから10年後の1999年に出版された。これは昔の乳がん治療を知る本として面白かった。
 意外だったのは20年以上前からⅢやⅡaなんて基準もあったこと。それから、乳ガンや子宮がんなどは手術してしまえば治ってしまう、たちのいいがんだという常識(世間)が広まっているというのは現代も同じかも知れない。
 内容は自分の経験をもとに「入院生活は楽しかった」とか「がんもどき理論」を展開する教授へ反対するため、主治医に本を書くよう勧めて実現させるなど、積極的な活動が満載だ。
面白いのは、テレビや映画の中で乳がん(あるいは他の癌も含めて)がどう扱われているかをまとめた章。(どうやら映画評論家だったらしいので当然か)
書いてある中では、「悪魔のような女」(1996年 フランス)や「学校Ⅲ」(山田洋次監督)などの映画とドラマ「素晴らしきかな人生」(浅野温子主演)が気になった。ドラマは無理かも知れないが、映画はレンタルできると思うので、機会があったら見たい。面白い観点を持っている方だと思った。

最後に乳がん体験がおもしろかったという言葉で締めくくれるのがすごいと思った。

 自分はこういう行動的な乳癌患者の本を意識的に探しているわけではないが、こういう本を書ける方は生活や考え方が前向きで行動的なのだろう。
たぶん、これからもこういう本に巡り会えれば幸せである。
ちなみに山中さんは2009年の段階で66歳。お元気な写真があった。今でもバリバリとご活躍なのだろうか?

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鳥越俊太郎著「がん患者」を一気に読んだ

2012-02-21 | 本の感想
 中古で半額だったのと、鳥越さんに興味があったのとで思わず買った。
 感想は・・・いいなあ、こういう圧倒的に前向きな生き方。
 鳥越さんは大腸がんⅣから手術4回。
さすがジャーナリスト。病気発覚から現在に至るまでが、かなり詳細に記録されている。常にカメラマンをつれて、時には医師から話を聞いて。
 特に病院ないのことや手術のようすが克明に描かれていて、同じ病気の人にとっては大いに参考になる内容である。
 乳がんである自分には、よくわからない専門用語もふんだんに入っていて、正直病気についての内容はよくわからないが、彼の生き方には大いに共感できた。なにがって・・・その前向きさである。本人は能天気だから、と言っているが。

 がんのおかげで心身ともに健康になった、というくだりがある。大腸がんを得て以来、人生がイイ方向に変わったと言い切れるかっこよさ。今でも講演をしたりスポーツジムに通う抜群の行動力。
 そんな生き方をしている鳥越さんがうらやましい。
 鳥越さんが心から謝罪したいと言っているのが筑紫哲也さん。
筑紫さんが亡くなる1ヶ月前に「たとえば余命6ヶ月といわれても従容として最期の時を迎えられるか」と尋ねてしまう手紙を書いて送ったことを後悔している。
そんな自分の非も堂々と書いてあるのが潔い。
 先日読んだ佐藤由美さんやら鳥越さんやらは「がんに患ったこと」を次のステップにしていることがとにかく凄いと思う。
 こういう方のことを目にするたびに、自分もそう生きたいものだと気持ちを新たにできる。
病気になったことを踏み台にしてさらにパワーアップをするという野望を持つことも悪くはないな・・・と心でつぶやいてみる。

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今さらながら「余命ゼロを生きる」を読む

2012-02-19 | 本の感想
 
 買い物ついでに中古本を見ていたら、「病気」のコーナーでたまたま見つけて買った本。半額だったし、難しいがんに侵されても美容師を続けているということに興味を持って購入した。
佐藤由美さん。山形にお住まい。
 2009年に出版され、当時話題になったらしいが、お恥ずかしいことに自分はまったく知らなかった。日々の仕事に追われて、テレビやら新聞もろくに見ていなかったから
・・・
 壮絶な生き様だ。そして、自分のあこがれる生き方だ。
命のある限り一生懸命仕事をする。そしてお客さんに喜んでもらえるのを自分の喜びとする。
そんな生き方に素直に共感できる。
この方が、ニューヨークに行って行動力を発揮できる人だったということもあるが、とにかく前向きなあきらめない生き方がすごいし、自分もこんなふうになりたい。
 途中、一生懸命やったことに後悔した時もあったらしいが、その後の生き方を見ていると、やっぱりすごい努力を続けている。

 マダム路子のブログなどを見ると、佐藤さんは今でも山形で美容師としてお仕事をされているとのことだ。
 自分より若い彼女に元気をもらうことができた。

 もう1冊「鳥越俊太郎さんの「がん患者」も買ってきたので、次はこれを読破しよう。
 私は、一生懸命仕事をしようとする人が好きだ。自分も一生懸命なことをしたい。


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どう闘うべきなのか そもそも闘えるのか

2011-10-03 | 本の感想
末期がんの大研究
週刊現代さんの4ページにわたる特集。

メインはあの方達の話題なのだが、ひっそりとこんな記事も掲載している。

末期がんの患者がおそれる痛み・苦しみは今は薬の作用でないそうだ。
「春眠の暁」のように穏やかな人も多く、つまり耐えがたい苦しみをおそれることはないという話。
もっと深刻なのは心の問題。
この紀伊に出てくる小野寺という医師は述べている。
末期癌の宣告を受けたときに
40歳代は不穏状態が続く。自分が置かれている状況を受け入れられず、混乱したまま亡くなる。
50歳代は人生がもっとも充実している時期にある人が多く、哀しみや無念さがもっと強く生きることにしがみつく。
70歳代で生き甲斐を感じながら精一杯生きた人は死に対する抵抗心が弱くなる。

この先生は
いったん死んで棺桶に入ったところを想像する。生き返ったときに、いったん自分をゼロにしてから考えると、話せるとか身体を動かせるといったことが全部プラスに感じられる。

まだ自分が持っている機能に目を向ける。そのうえで何ができるのか。自分はどうあるべきか?と意識をきりかえることが大切だ、とおっしゃる。

先生は患者さんに問いかける言葉がある。

「末期がんとわかったあとに、人生最良の日が来るのは不可能ですか」
生きることのしがみつくという56歳。
これからどのくらい生きていられるかは不明だが、少なくとも周囲を患わせたくないものだ。


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がんと向き合う〈6〉親子

2011-10-01 | 本の感想
週刊誌アエラで毎週連載されているコーナーのようだ。

ほんとうは別の記事目当てでこの雑誌を買ったのだが、やはり「がん」という文字が目に入って見てしまう。

今週はあの大腸がんを患って亡くなった父親をビデオに撮った砂田さんを中心の記事。
映画にもなったので、テレビでも話題になっていたが、その一部のエピソードが載っていた。

仏教のはずなのに娘を送り迎えで目にした協会に葬儀を頼みに行ったり、
抗ガン剤のために食欲のないはずが、どうしても食べておきたかったと、アワビステーキを平らげたり・・・

ある時、手には、ペンと紙、ソファに半腰、前屈みの姿勢で、テレビを観ている父親の視線が「完全に向かっていく目」をしていたということも・・・

次はどういうアクションをとるべきかと考える顔でした、という娘の言葉。

もちろん、フィルムには、本当に見せたくない部分は入っていないのだろうけれど、人生をどう生きていくか、という1つの指針になりそうな気がする。

映画は自分の近くではたぶん上映されないので、本として出版などしてもらえたら、読んでみたい。

自分が後悔しない、自分で決める生き方を模索し精一杯歩むことこそ理想であると感じた記事だった。

あと2名の方の体験談も載っていた。
1名は母親としての10年間の体験。
もう1名は息子さんが病気になった体験談。
いずれも、親子の絆の深さも感じる記録である。

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閉経後乳がんを生きる  を読んだ   その1

2011-09-15 | 本の感想
ブログなどでは、若い方の投稿が多くて、自分のような半世紀を超えた人間の分が少ない。
当然、若い人と、それなりに生きてきた人間との考え方やこれからの生き方などは違うことも多い。

買い物のついでに本屋さんに行って見つけた本。

佐藤万作子著「閉経後乳ガンを生きる」

ご本人も、57歳に乳ガンがわかり、手術などの経験を記した本。
若年性のものとどう違うかということがわからず、困った経験などもふまえて、自分の体験とレポートなどを織り交ぜて書いてある。最後は5人の人の体験レポ。
皆さん、60~70代の方。

読んだ限りでは、体験談の部分はあくまで筆者のものなので、自分には今ひとつの内容も多い。

どちらかというと、序章と終章の「医師とのQ&A」が一番有意義だった。
ある程度の年齢で病気になった方は、参考になるのではないかと思った。

やっぱり、当事者にとっては無神経な(或いは悪気がなくても)他人の言葉が一番傷つくということが強調されていた。

詳しいことは、もう少し良く読んで明日また書いてみる予定。


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がん特集

2011-09-01 | 本の感想
それにしても「がん」に関連した内容の本、雑誌の多いこと。

今回は文藝春秋SPECIAL「がんを生きる」

一気に読んだ。

「私はこうしてがんを受け入れた」が、いろんな人の体験談として読み応えがあった。
こういう体験談は、真実みがあって説得力がある。

「がんの名医32人」なんてのも「ああ、こういう先生がいるのか」と思わせた。

がん保険のからくりという内容も面白かった。

世間では癌にかかると、膨大な費用がかかるというイメージがあるけれど、実は300万円以上の費用を出しているのは患者の12%であって、大部分は保険診療で、100万円で済むということ。(先進医療を受けたりしたら、モチロンかかるが・・・)
「高額医療費制度」を多くの人が知らないこと。
(私も、実は病院で説明された)
3,40代でも、認知度3割程度らしい。


一番興味深かったのは次のような内容。

「近藤誠先生本当に抗がん剤をやめていいですか」という特集はまあ、抗がん剤を入れることに対してどちらかと反対・・という内容だった。


自分の目を引いたのは
やせすぎると、がんの成長スピードが速くなるから標準体重を維持する必要がある(これに対し、多少の太りすぎは、成長スピードを速めない)・・・というくだり

昨日決意した「体重減らそう」の決意が鈍る~
あ、でも自分は標準体重をず~っとオーバーなので・・・

まあ、いろんな人が言っていることは、全部鵜呑みにすることなく取捨選択をしなければ行けないので、この本も1つの参考資料ということで。

これからも続々とこういう内容の雑誌やら本やらが出てくると思うが、それだけ「がん」という病気が大きな関心事になっているのは確かだ。

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