伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

鞍馬天狗参上

2008年02月04日 | テレビ
NHKで昔懐かしい「鞍馬天狗」を放送しているのを見てしまう。

私はどうやら野村萬斎が好きなようだ
(その割りには正しい表記を覚えていないのだが)。
映画「陰陽師」もレンタルで見たし、
狂言師だから姿勢が良く、声が良い。
狂言師は発声がしっかりしているのが良い。

イロモノ扱いされている和泉もとやの「北条時宗」もきらいでなかった。
もとやも発声がしっかりしていて、
お腹から声が出ていたし、聞きやすかった。
ワイドショーですっかりイロモノ扱いなのが残念だ。
その頃から狂言師に好意を持つようになったのだと思う。

NHKの「鞍馬天狗」を見て何が嬉しいと言って、
新選組がまるっきり悪役になっていることだ。
私はアンチ新選組で、彼らをテロ集団だと思ってる。

まあ、新選組はブラックで、どんどん人を斬り、
殺伐としているところが良いと思うのだ。
それが時代劇での新選組のポジションであるべき。

昨今はあまりにも新選組が持ち上げられすぎているような気がして
気持ちが悪い。

それだから鞍馬天狗が世の悪を正したいのだとか言って、
悪の組織・新選組を付け狙うのが文句なく痛快で、
やんややんやと喝采を送りたくなって来る。


でも、近藤役の緒形直人はすごく良い。

「信長」ではええええ?とキャスティングを疑問に思ったが、
童顔だと思っていたのに、
「鞍馬天狗」では憎々しげに顔を歪めて、それに迫力がある。
模範的な悪役ぶりにびっくりだ。

動きが機敏で、見るからに気合が入っていて、
無駄なほどに殺気がこもっている。
香取君と雲泥の差だ。素晴らしい近藤勇だ。
まあ別に好きでも嫌いでも、
特に興味のある俳優でもないのだけど。


鞍馬天狗といえば、
市川雷蔵様もかつて映画で演じていたのだが、
今回の野村萬斎で鞍馬天狗、というキャスティングが新鮮だと思う。

私の場合、ドラマはキャスティングの魅力で決まると思っているので、
これはどんぴしゃだと思った。

古い題材だけれど、新鮮さがある。
「大菩薩峠」とか「おろち」とか「忠直卿行状記」など
雷蔵が演じていた定番時代劇を、
今風にリバイバルしたら面白いのではないかとも思う。
これらも定番ものだったのを、雷蔵で撮った訳だから。


「鞍馬天狗」はNHKでは珍しく京都でロケしているのも嬉しい。
松竹京都撮影所が協力しているようだ。

大覚寺と下鴨神社は行ったことがあるので、
画面に出て来たら見当がつくが、
隨心院は行ったことがないので今度行って、確めてみたいものだ。

民放の時代劇でも大覚寺は定番ロケ地なので良く出てくると思うけれど、
民放ドラマは見ないので確認のしようがない。


以前、上鴨神社へ行った時に、入り口の小さい川でロケしているのと遭遇した。

その時も松竹京都のバスが停まっていたので、
松竹の時代劇だったのだろうけど、何の撮影なのか分からずじまいだった。
有名な人はいなくて、大部屋さんたちばかりだった。

ただ私たちが神社の前を歩いていたら、
ごく普通に時代装束の町娘さんやらがぞろぞろとバスに向って歩いて来るので、
私自身がいつの時代に来たのだろうと一瞬不思議になった。


最後に美術を西岡善信が担当しているのが嬉しい。

NHK木曜時代劇では、
京都の撮影の時には彼が美術を担当することが多いようだ
(松竹京都が協力している関係?)。

西岡さんは言うまでもなくかつての大映の美術監督で、
大監督と共に日本の映画芸術を構築して来られた方だ。
現在でも活躍なさっておられるのが嬉しい。

そのせいか、「鞍馬天狗」の場面の端々に
大映映画のムードが感じられる所もたまらない。
つい、あれ?これ「眠狂四郎」だったっけ?とか「悪名」?
と思ってしまったり。



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