いっぽ自然整体院

いっぽ自然整体院のブログ。千葉市中央区新田町にて再開院しました。

身体の防御機能

2007年04月07日 | 身体と心
「もんでもらうと楽になる」
「押されると気持ちいい」

一般的なこれらの施術を受けて「いた気持ちいい」刺激を
心地よいと、私も感じていました。
しかし、それで良くなるのはその時だけ。

軽いコリなら、それで良くなる場合もあります。
しかし、慢性的になっているコリや
重篤な痛み、慢性的痛みに対しては一時的に多少楽になっても
すぐに症状が現れ、逆に悪化してゆくものも多く感じます。

もんだり、押したり、叩いたりすることで、
筋肉のポンプ作用を強制的におこすので、
その施術時は身体の血行を促すことになり、
老廃物、乳酸などの痛みやコリの物質を流してくれます。
また、互いにへばりついた状態になった筋肉同士を引き離し、
硬くなった状態を柔らかく変化させます。

ですから、その施術で楽になると、当然感じるというのは
間違いではありません。

問題はそのあとです。
例えば打撲している場合はそのような施術をしたら、
痛くてとても耐えられません。
「打撲」は身体を何かにぶつけて起こります。

押す施術でも、あまり強く押されれば打撲するし、
軽い刺激であっても、その刺激を受け続ければ、
それも痛みを起こします。
身体には自分で身体を守る機能があり、免疫に代表されるように
危険な状態を経験すれば、また同じ危険な状態になっても
大丈夫なように身体の被害を防止しようとします。

ペンがいつも当たるところは皮膚が硬くなりペンだこができたり、
いつも地面を踏み続ける足裏の皮膚が硬くなったり、
といったことは、身体の防御体勢を行っているからです。

それらの防御体勢は、指や足裏だけではありません。
肩、腰、首ほかからだの全てで起こります。

例えば、そんな施術を受けなれているという方の体は、
時にはカチカチになっていて、多少の刺激などでは
ものともしない頑丈な皮膚に、硬い鎧のような筋肉になっています。
しかし、硬く厚くなっているがゆえに、
重く、血行が悪く、動きにくいので不快なコリ、痛みを
おこしています。

厚く硬いがゆえに、もう多少の刺激では血行をよくすることも出来ず、
さらに強力な刺激を求めていきます。
ところが、その強い刺激がまたさらに身体を硬く、重くさせていく
悪循環にどんどんはまっていってしまうことになります。

押す、叩く、もむといった手法はそんな身体を作り上げる恐れがあり、
また、一時的に楽になっても、
その施術を受けたことによる身体の損傷を起こしたり、
その刺激による防御を固めることを引き起こすための、
問題も引き起こすということになるわけです。