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映画「エヴァンゲリヲン新劇場版:破」の感想

2009年07月01日 | 映画
も~!!!どんだけ待たせるのよ~!前作の公開から2年近く経ってるし~!大体、なんで今さら「エヴァンゲリオン」なのよ~!これって大人の都合なんじゃないの~?いろいろたくさん利権ありそうだし…
とか言いながら、公開3日目に観に行く私って…

やっぱり大画面で観るとエヴァの世界にどっぷり浸れていいです~。でも、戦闘シーンが多すぎて、迫力はありましたが、ちょっと詰め込み過ぎな感じがしました。私的には、もっと細かい心理描写とか内面の葛藤を見たかったです。

「エヴァンゲリオン」のテーマのひとつに、息子と父親の確執が描かれていますが、ここのところが女性である私には、いまひとつ理解できないところです。母親と娘との関係なら同性であるがゆえに同化してしまうことによる息苦しさとか葛藤が何となくわかるんですけど、父親と息子の関係ってこんなに隔たりがあって会話とか少ないものなんですか?父親は息子にとって超えなければいけない壁みたいなものであり、母親を巡ってはライバルなのかしら?

今回から登場した新キャラのメガネ娘ですが、わりと沈着冷静でさばさばした感じで、戦うときに言う独り言が他人事みたいな言い方なのに自らを鼓舞しているようで、かっこよくて萌えました。

エヴァンゲリオンってロボットと違って、生き物としての生々しさがあって、戦うときに流される血に痛みが感じられます。その痛みが搭乗者にもシンクロしていて、精神的にも侵食されていく感じが、自分の内面と向き合わされているようで重くて深いです。

ストーリーは相変わらず難しくて、「エヴァンゲリオン」を初めて観る人にはもっと説明が必要なんじゃないかなと思いますが、初めて観る人なんていないのかしら…。ストーリーに整合性を求めるよりも、「気分」を味わう作品のような気がします。でも今回、ずっと不思議に思っていた「何で、この時代にカセットテープを聞いてるの?」っていう疑問に対して説明があったのでよかったです。そしたら今度は、あのカセットテープに入っている曲は何なのかしら?ということが気になってきましたが…。

音楽といえば、「えっ、何でここでこの曲が流れるの?」っていう所が2ヶ所あるのですが、それが誰もが子どものころに歌ったことがあるというか、卒業式とか合唱コンクールで大人に「歌わされていた」曲なんです。それらの曲のキレイ過ぎる世界観が痛烈な皮肉に聞こえて、こんな嘘っぱちなキレイごとを子どもに押し付けるなんて、実は大人の世界は汚いくせに!って、責められているような気分になったんですけど、あの曲たちが使われている意味をどう解釈しましたか?

「エヴァンゲリオン」を観ると、大人であるはずの自分の内面が実は子どもであることを思い知らされます。私も誰かに手をつないでほしいのかなって…。
でも内面は子どもでも、私は今は育てる側にいるわけで、自分は大人だという自覚をもって子どもと向き合っていかなければと思いました。




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