写真日記

昔話をしようかなと思ったけど
気分が滅入っているのでやめよう
ただひたすらに石を投げて
川の水面に何回跳ねさせることができるかだけ
向こう岸まで届かせてしまおうか

ただ雲っているだけの東京
悪くないといえば悪くない
良くないといえば良くもない
ただただ雲っているだけ
僕は窓から空を見ているだけ

ただ晴れているだけの東京
悪くないといえば悪くない
良くないといえば良くもない
ただただ晴れているだけ
僕は窓から空を見ているだけ

たとえば
あと何日かしか生きられないということに
なったら
僕は鯨の背中にジャンプして飛び乗りたい
というのが
ちょっと叶わないけど夢
できたらマッコウクジラじゃなくて
シロナガスクジラにダイブしたい
というか
せっかくなら食べられてしまいたい
でもオキアミしか食べないか
そしたらプランクトンになりたいな
などと考えているだけで少しだけ幸せに生きられるのかもね

どうにもこうにも
なにもない

Is it the happiness of
the flower to bloom repeatedly?

僕は写真を撮ることを
意識的に止めていたのだけど
こんな印象的な東京を撮らずにはいられずに
ほんとは撮った写真を隠しておけばいいのだけど
ちょっと見たくなる
そんな写真がいっぱいあることもある

さっき朝メシのパンを買いに出かけて帰ってきた
近くにあったいいパン屋さんが潰れてしまったので
ちょっと困っているのだけど
調子のいいときは神楽坂の亀井堂まで行けるのだけど
天気も悪いのでいつものようにポロロッカ
パンを握り締めて帰ってくると
エレベーターの前で管理人さんに会った
おはようございますーっと
いつものように挨拶してエレベーターに乗り込むと
管理人さんがこう言った
「あなたがたの仕事も大変ねー死んじゃうのだから」
結構心配した感じで言うので
一瞬なんだなんだと躊躇ったけど
ミャンマーのことだなと気がついた
「僕は死なないですよー」
と笑って閉を押した
どこからか蜂がエレベーターに乗ってきた
ふと一瞬だけ考える
「小さなカメラも武器になる、だから撃たれたのだ」

お湯を沸かして珈琲をドリップする
買ってきたパンを齧りながらそれで流し込む
ＴＶニュースでちょうど
ミャンマーで撃たれてしまったジャーナリストの人の
瞬間のシーンが繰り返して流されている
ものすごい軽装で片手にカメラを持った男の人は
ミャンマーの群集にカメラを向けている
だから彼は撃たれてしまったのかもしれない
別に何か批判するつもりはないけど
誤解を恐れずに感じたままにそう思っただけ
たぶん、管理人さんも僕にただ感じたままに言ったんだろう
武器で人を殺してしまうのはとても酷いことだと思う
でも、カメラも同じようにものすごい怖い武器なのだと思う
世の中にたくさん出回っていて誰でも簡単に手にして使っているけど
その銃を覚悟を持って撃つんだろうか
それとも

Stop the shooting to death

マジシャンでセロという人がＴＶ番組に出ていた
ハンバーガーを看板から取り出して食べていた
僕はセロに手紙を書くことにした
セロさまへ
あなたのそのすごい力で
世界中の武器をハンバーガーに変えて下さい
大食いでギャル曽根という人がＴＶ番組に出ていた
ものすごいたくさんたくさん食べていた
僕はギャル曽根に手紙を書くことにした
ギャル曽根さまへ
あなたのそのすごい大食いで
世界中のハンバーガーを食べつくしてください

Eat up the hamburguns