階段を上り終わったところにいた猫
砲台の跡に座っている
目を開けないで居る
カメラを向けても
近づいても
目を開けないで居る
でもこちらに気がついている
わざと目を開けない猫が居る
旅をすると猫に出会う
だから僕はどこかに向かう
猫は旅をしない
ただ自由でいる
僕は遠くに離れて
振り返りながら歩いていく
まだ猫は薄目でこちらを見ている
西日を眺めているフリをして
また猫を見ると
目を開けてこちらを眺めている
彼岸で待っている猫
目を閉じている
思い入れや感情で日々を生きると
どうしても
うまくいかなかったときの動揺が大きいので
だから大人は感情を殺して生きるのよって
誰かに昔、確かに諭されたけど
目を閉じている猫
目を開けないでいる
砲台の跡に座っている
目を開けないで居る
カメラを向けても
近づいても
目を開けないで居る
でもこちらに気がついている
わざと目を開けない猫が居る
旅をすると猫に出会う
だから僕はどこかに向かう
猫は旅をしない
ただ自由でいる
僕は遠くに離れて
振り返りながら歩いていく
まだ猫は薄目でこちらを見ている
西日を眺めているフリをして
また猫を見ると
目を開けてこちらを眺めている
彼岸で待っている猫
目を閉じている
思い入れや感情で日々を生きると
どうしても
うまくいかなかったときの動揺が大きいので
だから大人は感情を殺して生きるのよって
誰かに昔、確かに諭されたけど
目を閉じている猫
目を開けないでいる