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夜泣きする赤ちゃんみたいだ

2015年06月26日 | 今日の写真
夜泣きする赤ちゃんみたいだ

それから
赤ワインを飲み続けている

おじいちゃんとおばあちゃんの
血だと思いこんで
いる

ウクライナで
毎日のように
会っていた赤い目をした兎

僕はそんな感じだ

どうやってもいいから
心の奥底に届けたいのだ
誰にだってそうだ

夜泣きする赤ちゃんみたいだ

あなたには届くはずだと
ずっと信じている

だからまあ
きっとだいじょうぶなのだ
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終わりにしたい気分で

2015年06月26日 | 今日の写真
ロケが終って
帰りの飛行機に魘されながら
20時間くらいかけて
なんとか日本に辿りついて
眠らないまま朝がはじまり

空港から
辛うじて電車を乗り継いで
部屋に戻りシャワーを浴びて

それから気晴らしに
海にいって泳いだり
温泉にいこうかと思ったけど
睡すぎて
昼からそのまま眠り
夜に起きて
また眠ると
次の日のお昼を過ぎて

それから
仕事の打ち合わせに行って
変な気分になって
イヤな感じがして

それから帰って
部屋で天井を眺めていた

オランダとベルギーを旅する
イメージでいたので
今週と来週はまったく意味のない日々なんだ
だから
どうにかしようと思っていたけど
どうにもならない

追い打ちをかけるように
僕は一気に
終わる
立ち直れないくらいに
僕の意味はもうないのだ

僕がロケに行っている間に
おじいちゃんが死んでしまった
というメールを
さっき母親がくれた

もうお葬式も終ってしまったという

一気に僕のすべてが
音を立てて崩れた
違う
辛うじて繋がっていた一本の糸が切れたようだ

もうどうでもいいのだ

僕は強がって
おじいちゃんの手を貰いたかったなと
天井に向かって言う
おじいちゃんは大工さんだったのだけど
昔、ノコギリで指を切ってしまったということを
子どもの時に聞いた
僕はもしおじいちゃんが死んだら
手を貰おうと子どもながらに決めていた

もう終わりなんだと思う
どうやったって

涙が止まらないのだ
もうオトナなのだけど

今年3月におばあちゃんが亡くなる前に
病院に入院していたおばあちゃんを
おじいちゃんと一緒にお見舞いに行った
そして僕はおばあちゃんにありがとうと言って
病気で細くなったおばあちゃんを抱きしめて
さようならした
それから少ししておばあちゃんは死んでしまって
お葬式には行けなかった

おじいちゃんは
心がどこか遠くにあって
カラダには気をつけてくださいねと
僕は言った

もうおじいちゃんは死んでしまったのだ

僕はもう
いま
涙止まらない
飲みたくもないけど
家にあったワインをすべて開けて
片っ端から飲むことにした

もう
僕には写真を続けていく理由がない
生きていく理由もないくらいに
誰にもわからないくらいに

終わりにしたい気分で

いったいどうすればいいかすら
わからないので
とにかく涙が終わるまで
泣くことにする

誰か僕を助けてください

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