写真日記

自分の心を支配しているものはなんだろう
ということを
夜な夜な考えている
諦めてあっさり眠ればいいのに
毎晩、皇居の周りを走っているから
程よく疲れて程よく興奮して
睡眠と覚醒は紙一重表裏一体
理論武装して勝ちたくないけど
まったくもってうまく笑えない
愛想笑いも一応覚えたはずなのに
それにしても
いや接続詞なんかいらない
彷徨っている
血迷っている？
目を瞑ろう
自分の心を支配しているものはなんだろう
心って左胸の奥のほうにあるんじゃなくて
脳ミソなんだよって誰かが言っていた
そしたらこのドクドクと音を発てて蠢く鼓動はなんだろう
僕の体中に流れる血液の流れ
毛細血管まで流れ流れ
地下鉄の扉の前に立って
闇に流れていく自分の顔を眺め眺め
地上に浮上して光の中に鎔けていく
生きているフリをしている
アカカエルが笑っている
たぶんアフリカゾウも笑っている
スマトラトラは怒っているだろうか
アミメキリンはいつでも僕の心の中で笑ってる
心は想像の中なのだろうか
自分の想像の中のアミメキリンに櫛をかけよう
裸足で砂の上を歩いている夢をみる
どこまでも続くサハラ砂漠の夢をみる
ポルトガルには霧の中に橋が架かっていて
スペインの正午は昼寝をしている
西へ行くか南へ行くか

君は風に名前をつけたのだ