goo

冷たい雨に涙を

2006年11月19日 | 今日の写真
市ヶ谷の路上にも雨が降る
とても冷たい雨が降る
沿道には傘をさしてランナーを待つ人たち
皆々が待っているのは独りのランナー
無情に雨が降るんだ

クソ簡単に僕はある人に裏切られた
それすら気がつかないでそいつは笑う
死んでもらいたいくらいだ
無情に雨が降るんだ

雨に濡れて
坂を上がって
部屋に戻ってくる
お湯を沸かしてコーヒーを飲む
つけっぱなしのTVでは
高橋尚子が失速して
ふらふらに倒れそうになりがなら
国立競技場に辿り着く
さっき僕の目の前を通り過ぎたときよりも
とても寒そうだった

心の中まではわからないのだと言う
いったいそれはどれほどの戯言なんだ

僕のいつも歩いて渡っている
坂の下の交差点を
次々にランナーが走り抜けていく
この冷たい雨の中
走りながら想うことを
僕らは想像もできないのかい

暖かい部屋でTVで見ているだけ

それでもいいか
僕も同じか

四谷に向かう上り坂に向かうか
坂の下の交差点に向かうか
TVでランナーが折り返し地点を回った時に
窓の外の灰色の空を眺めながら考えていた
雨がやめばいいのにな

嫌なことばかり起きるので
眠りから覚めたくない


goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )