TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

DOUBLE FACE/青木智仁

2006-07-04 00:53:27 | J-FUSION
さて時々故青木智仁ワークスネタを書いていきたいと先日申し上げましたが、まずは1枚目のソロアルバム「DOUBLE FACE」です。

小生、このアルバムを手に入れたのは実は最近のこと。2枚目のソロ作品「EXPERIENCE」のリリースの後でした。とはいえ、このアルバムの存在は知っていたんです。あれは確か90年代の初め頃、レンタルレコード屋(確かアコムだったと思う。昔はアコムもレンタル業をやってたんですな)の中古コーナーにこの、「DOUBLE FACE」と角松敏生のインストアルバム「LEGACY OF YOU」が並んで置いてありました。今から思えば凄いことですよね、「DOUBLE FACE」がレンタルに供されていたんですから。今じゃ考えられません...。で、どっちを買おうか悩んだ挙句、結局選んだのは角松の作品でした。その後もその存在は気にはなっていたものの時は過ぎ...ようやく「EXPERIENCE」リリースを機会に手に入れた、というのがその経緯です。

ただこの作品、「EXPERIENCE」と異なり、非常に角松色が濃いですね。プロデュースはもちろん、リリースも角松レーベルからで、「角松敏生プレゼンツ、サマーメディスン シリーズ」に位置づけられていましたから...。もちろん音的にも典型的な角松サウンドがそこかしこに見受けられます。生ドラムながらも打ち込みっぽい音作りはどうも勿体無い気もします。フュージョンというよりもやはり角松式インストの匂いが強い作品です。
青木氏のベースも、ベーシストのリーダーアルバムとしては控えめな印象ですね。

典型的な角松式インストで幕をあけますが、弾きまくりを楽しみたいのであれば、2曲目「MR. J.F.P」。JACO PASTORIUSライクなフレットレスプレイはさすが。聴き応え大有りです。それと5曲目「LINDA」。これはNOBU CAINEのメンバーによる作品で、全くもってNOBU CAINEサウンドそのもの。イントロ、ソロと青木氏のチョッパー炸裂!めっちゃフュージョンしているナンバーです。面白いのが、6曲目「AMBOSELI」。どういうわけか水野正敏のウッドベースとポンタのドラムに前衛的なシンセ音を載せて構成されたトラックに日野皓正のトランペットと青木氏のエレキベースが自由に重なる妙ちくりんなナンバーです。
7曲目、涙なしには聴けないナンバー「RISA」。当時生まれたばかりの娘さんを想って書いた曲だそうで・・・。なんていうか、優しさが一杯詰まった柔らかい曲です。娘、といえばこの曲のドラムは市原康...もちろん市原ひかり嬢の父上。ひかり嬢もこの頃はまだ幼児くらいだったんでしょうか...。8,9曲目は角松敏生コーナーですね。8曲目はボーカルまで入ってますから、角松敏生がこのアルバムのためにプレゼントした、といった感じでしょうか。そして青木氏のボーカルナンバー「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」。氏のお通夜の席でも流れていたそうですが...。職人肌のベーシストという印象が強い青木氏ですが、やっぱり自身のアルバムということで歌いたかったんでしょうか。こんな声だったんですね。(ン?DIMENSIONのライブDVDにもインタビューがあったような気も...)
そして最後のナンバー「RISA REPRISE」。7曲目の「RISA」を角松敏生がアレンジし直したもの。さすが角松敏生、青木氏のフレットレスベースをうまいこと料理してます。青木氏の気持ちを角松が代弁したような...やはりこの頃はまだ角松敏生あっての青木智仁だったのかもしれません。

DOUBLE FACE/青木智仁
TOMOHITO AOKI(b.vo)TOSHIKI KADOMATSU(g,keys,vo)
AKIRA OKAZAWA/KAYOKO TAKAHASHI/KAZUMI MIYAURA/TOSHIHIKO YAMAMOTO/JUNKO YAMAMOTO/SHIGERU OKAWA(vo)
TSUYOSHI KON/TOSHIKI NUNOKAWA/TSUNEHIDE MATSUKI/JUN KAJIWARA/YOSHIYUKI ASANO/MASAKI MATSUBARA/MASAHIRO IKUMI/SHIGERU SUZUKI(g)
MASATOSHI MIZUNO(b)
KANICHIRO KUBO/SHINGO KOBAYASHI/KEN SHIMA/YASUHARU OGURA/KEIICHI GOTO/YUZO HAYASHI/YOSHIHIRO TOMONARI/TADASHI NAMBA(keys)
SYUICHI MURAKAMI/YUICHI TOGASHIKI/MASAHARU ISHIKAWA/EIJI SHIMAMURA/YASUSHI ICHIHARA(ds)
CARLOS KANNNO/NOBU SAITO/YUKI SUGAWARA(perc)
OSAMU KOIKE/MAKOTO HIRAHARA/MASATO HONDA(sax)
SHIN KAZUHARA/NOBUO KATO/TERUMASA HINO(tp)KENJI NISHIYAMA(tb)
JOE KATO GROUP(strings)NOBUO YAGI(harmonica)


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