TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

SEOUL MUSIC (京城音楽)/ YMO

2007-09-04 23:53:46 | J-FUSION
最近、YMOのアルバム「TECHNODELIC」を購入した。

思い出せば今から25~6年前だったんでしょうな、小生が高校生くらいだった頃、当時「FM fan」という雑誌があって、そのプレゼントに応募して当たったのがこの「TECHNODELIC」。もちろんLPで、ジャケットも今のものとは違っていてメンバーの3人の意味不明な肖像画をあしらったものでした。また、結構豪華(?)なブックレットも入っていましたね。それぞれのページにはモノクロのいかにも古そうな、サンダーバードのオペレーションでもできそうなこれまた何だか用途のわからぬ機材卓(通信なんだか、音響調整なのか、はたまたシンセだったのか…今となっては全く見当つきませぬ)の写真がいくつも掲載されていた淡白で無機質なものでしたが。

もちろん衝撃だったのは、やはりサンプリング音でした。当然のことながら当時はサンプリングなんて言葉すら知らなかったんですが、人の声や、何か物体を叩いた音、工場の機械のような音がパーカッション代わりにふんだんに使われていた。テクノポップというジャンルとはかけ離れた作品ではありましたが、モノをよく知らない当時の小生ですら、その先進性は新鮮で、驚きでありました。

中でも印象的だったのが、「SEOUL MUSIC(京城音楽)」。
サンプリングした人の声をパーカッション代わりにいくつも重ねてループさせたベーシックトラックにガムランっぽい奥行きのあるシンセ音を構成。ドラムはバスドラとスネアだけでのたうちまわるような独特のグルーヴを生み出し、霞がかったようなこもった音のチョッパーベースが当時の韓国という国情の不透明さを演出していた。
歌詞(というかナレーションというのだろうか)は当時軍事政権下であった韓国事情を単に述べているにすぎないのであるが、曲調も含め、当時は北朝鮮ほどに近くて遠い国であった韓国に対する暗い印象は強烈でした。YMOが活躍していた20数年前ですら、そんな状況下だった韓国。今でこそ韓流だなんだかんだと、日本と何ら変わることのない先進性を誇る韓国の現状を思いながら改めてこの曲を聴くと、この20数年というのは重い。

歌詞に「46歳から上の人は日本語を話せる」という下りがあるが、この曲の歌詞が英語と日本語が混在しているのは、そのアイロニーからくる演出なのだろうか?

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