錠前朝顔、その後もぼちぼち咲いています。紫の日と、ピンクが強い時があるみたい。
昨日は二つのお別れをしました。
バイト先で、どちらも10年を共にした人。
一人は「仕事上の相方」として、最初は大キライ、大の苦手だったけど今では憎めないバカ男(愛情こめて)。職場の9割の人が彼とうまくいかないのに、よくもまあペアでやってきたものだ。猛獣使い? 月末までだと思っていたけれど、出勤する曜日の関係で今日会うのが最後とわかり、「あっけないねえ」と言うと「そんなもんよ」と彼。まあ、地を這ってでも生きていくタイプみたいだから心配はしていないよ。
もう一人は、10年もの間、自分がみんなからもらったお菓子をためておいて全部私にくれていたおじいさん。おじいさんは早朝から夕方まで働いて、夕方に出勤する私とはすれ違う程度でした。でも、遠くからでも見つけると盛大に手を振る仲でした。コロナの影響で時短労働となり、おじいさんとは全く会えなくなっていたところ、これもコロナ禍で高齢の方が全員自動的に退職させられる事態となり、昨日はおじいさんの最終出勤日。このままではいられないと思い、昼の仕事を休んでまで会いに行きました。
そこまでしてよかった。会ったという、ただそれだけ。おじいさんは泣きました。私はものすごい喪失感を得て、もう二度とおじいさんに会うことのない職場を薄気味悪くさえ感じました。新宿の街に散らばる粒々の人間を見ると、外でおじいさんにもう一度偶然会う日が来るとは思えません。ぼう然としました。そして、お菓子のやりとりの中に、どれほど強い心の結びつきがあったのかを思い知りました。
元相方に明るい将来、おじいさんにあたたかな明日が来ますように。