忙しいという名の幸せ

くそ忙しかった。
いや大変なものでしたよ。
仕事が片付いたとき、
帰る前に入念なチェック。

漏れはないか。
ミスはないか。
それをしなければならないくらいたくさんの仕事をこなした。
量、質、共にね。
不安だったよ。

結果小さなミスが一つあった。
ただし致命的なものではない。
許される範囲のミスだった。
こう忙しくっちゃ、
これくらいのミスは仕方がないよな。

ただ甘えてはならない。
仕事に甘えは禁物だ。
仕事に「集中」するように心がけてから少し時が過ぎた。

私は仕事に集中しないように心がけていた。
極度の集中は抱えている心の病（統合失調症）に悪影響をもたらす。
やむを得ない選択だった。
難しかったよ。
集中せずにミスをしないというのは。
集中しなくても済むようにするには、
自分の中の「標準値」を上げなくてはならないからね。

しかし忙しさはどんどん加速した。
集中せずに処理できる限界を超えてしまったのだ。
「標準値」を上げた上でなおかつ集中しなければこなせない。
普通に無難になんて言っていられない。
今やっている仕事はそういうレベル。

仕事に「集中する」というのは賭けだった。
幸いに今に至るまで、心の病が再び悪化する傾向は見えない。
正直怖いよ、今でも。
「病気なんて怖くない。全然大丈夫！」
そう言いきれるほど自分に自信は持てない。

それくらい病気は酷かったから。
少しでも集中するとすぐプッツン。
そういう時期、長かったからさ。

頑張る。
頑張ってみる。
次のステージに突入したのだ。

完全などない。
完璧な人間はいない。
だから病気を抱えていたってやっていけるのだ。
そう思えるようになった。

自分を信じる。
ただし過信しない。
そのバランス感覚を持って、
今仕事に取り組んでいる。

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