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創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

「枕草子」考 3 逐語訳

2015-10-30 07:35:55 | 枕草子
枕草子解読上・中・下からダウンロードしてお読み下さい。
―枕草子を現代語訳しながらいろいろ考えたことです―
前回の続きです。
あさましう=びっくりしたな、もう。犬なども=犬なんかも。かかる心あるものなりけり=そんな気持ちあるんやなあ。
語順を変えず一語一語忠実に訳しました。
出来るだけ清少納言の文体を表現しようと思いました。
そうすると、不思議に清少納言の声が聞こえてくるのですよ。ホント。

「枕草子」考 2 文体について少し

2015-10-29 07:03:59 | 枕草子
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―枕草子を現代語訳しながらいろいろ考えたことです―
六段の翁丸(おきなまろ)が泪を流したことを聞いた天皇の言葉は、
「あさましう。犬なども、かかる心あるものなりけり」
「犬なども、ー」以下は「あさましう」の内容になっています。この用法は、平安時代の情意性形容詞の連用形のごく普通の用法である。以下「先導批評」と呼ぶ。→渡辺実校注。
「あきれたことだ。犬なんかも、そういう心があるものだったんだね」
難しいことは抜きに、大阪弁で
「びっくりしたな、もう。犬なんかも、そんな気持ちあるんやなあ」
簡単でした。

「枕草子」考 1 「をかし」と「あはれ」

2015-10-28 11:04:09 | 枕草子
枕草子解読上・中・下からダウンロードして下さい。
―枕草子を現代語訳しながらいろいろ考えたことです―
「枕草子」には約五百の「をかし」の言葉があります。「をかし」の文学と言われる所以でしょう。
「あはれ」は約百三十。これも少なくはありません。
私は、
「をかし」は+の感動→ 面白い 楽しい 素敵だ等。
「あはれ」は-の感動→しみじみとする 哀れ 悲しい等。 
二つの言葉とも現代の「可笑しい」、「哀れ」に通じています。
「あはれ」は「六段 上にさぶらふ御猫(おほむねこ)は」に八回繰り返されています。
翁(おきな)丸(まろ)の心情を推し量っての言葉です。
また、皇后定子の描写に「あはれ」を使った例が一箇所あります。
 二百二十三段「御乳母の大輔の命婦、日向へ下るに」 
 御手にて書かせ給へる、いみじうあはれなり
 二百二十二段~二百二十五段は皇后の悲痛な想いが伝わってきます。「をかし」は「いとをかしき薬玉ども」の一箇所だけです。二百二十五段「駅(むまや)は」には「あはれ」が頻発します。
『山の駅は、あはれなりしことを聞きおきたりしに、またもあはれなることのありしかば、なほ取り集めて、あはれなり』

枕草子解読 使い方

2015-10-27 14:29:52 | 枕草子
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目次の段をクリックすると該当するページにジャンプします。(ここではジャンプしません。念のために)


マウスをあてる語釈が示されます。「はた言ふべきにあらず」→「言いあらわしようがない」

プラス「現代語訳」と「語り(解説・感想)で構成されています。

枕草子解読 上・中・下(全訳) 

2015-10-26 14:32:44 | 枕草子
枕草子解読上・中・下からダウンロードして下さい。

じゃーん。完成しました。

随分長い間「枕草子」に関わってきました。
ブログに書いていた「私なりの枕草子」から【原文で読む】枕草子・読み・語り」、そして今回は「枕草子解読 上・中・下」とし、現代語訳を追加しました。
多分これが最終形だと思います。内容はともかく……。
全段訳してみて、改めて清少納言の凄さを感じました。
それでは、原文を味わいながら読む「枕草子」の世界へ。左上の「作品集とブログ」からどうぞ。
iPadではブックマークから。
但し2015/10/26時点で注釈をきっちりと読めるソフトを私は知りません。ご存知の方はぜひ教えて下さい。

解読と言う言葉。
「枕草子」を読むというのは千年前の言葉を理解することです。
素人の私には一語一語の解読です。抜粋や専門書は沢山あるのに、一般向けの「枕草子」が殆どない。
それならやってみようというのが原点でした。

原文を直接読むツール。
PDFファイルの注釈機能を使えば、原文を理解しながら読めるのは発見でした。




布留(ふるの)滝

2015-04-03 15:35:52 | 枕草子
ご無沙汰しています。
枕草子の現代語訳に取り組んでいます。語釈は出来ているのですが、いざ、現代文とすると、なかなか捗りません。今日は、五十八段に書かれている布留(ふるの)滝(桃尾の滝)に行ってきました。「不動明王」は可愛かった。美しい滝の姿に見とれました。全段訳し終えたら、出版も考えています(ただし費用がね)。取りあえずライフワークですから、先に進みたいと思います。



ipadでPDFファイルの注釈が読めた!!

2013-09-22 13:36:23 | 枕草子
ios 7 をインストールしました。ソフトが動かなくなったり(問い合わせ中)、戸惑ったり、あまりいいことがなかったけれど、一つよいことがありました。App Store をタッチするとソフトのアップデートができました。AdbeReader もアップデート。なんとAdbe Reader で注釈が読めるようになりました。メモを開くをタップします。ちょっと面倒です。「枕草子読み語り」の注釈も読めます。私には大事件です。iBooksでもと思いましたが、だめでした。

最終巻(二百六十一段~跋文)

2013-02-22 09:37:04 | 枕草子
最終巻(二百六十一段~跋文)を発行しました。
 
とうとう最終巻です。約二年かかりましたが、一応満足の出来るものが仕上がったと思います。本文、語釈、解説で1200枚。語釈は自分が納得できるまで考えました。読み違えやすいところは、自分のテキストでもあるわけですから、出来るだけ丁寧に解説しました。電子出版である点も含めて類書のないものになったと自負しています。このテキストを利用して読書会を出来ないかと考えています。ネットで募集して、実際に顔を合わせて【枕草子】について語り合う様な。少し、人恋しくなっています。ご意見をお待ちしています。この作業を通じて古典を眠らせてはいけないと強く思いました。「枕草子」は日本文学史上でも画期的な作品です。清少納言はなんて魅力的な女性でしょう。是非ご一読下さい。
とても好きな言(こと)を記して、本を閉じたいと思います。
 (二百四十二段)
 ただ過ぎに過ぐるもの。
  帆かけたる舟。
  人の齢(よはひ)。
  春・夏・秋・冬。

【目次】
 二百六十一段 尊き言
 二百六十二段 歌は
 二百六十三段 指貫は
 二百六十四段 狩衣は、
 二百六十五段 単衣は
 二百六十六段 下襲は
 二百六十七段 扇の骨は
 二百六十八段 檜扇は
 二百六十九段 神は
 二百七十段 崎は
 二百七十一段 屋は
 二百七十二段 時奏する、いみじうをかし
 二百七十三段 日のうらうらとある昼つ方
 二百七十四段 成信の中将は
 二百七十五段 常に文おこする人の
 二百七十六段 きらきらしきもの
 二百七十七段 神のいたう鳴るをりに
 二百七十八段 坤元録の御屏風こそ
 二百七十九段 節分違へなどして、夜深く帰る
 二百八十段 雪の、いと高う降りたるを
 二百八十一段 陰陽師のもとなる小童べこそ
 二百八十二段 三月ばかり、「物忌しに」とて
 二百八十三段 十二月廿四日
 二百八十四段 宮仕へする人々の
 二百八十五段 見ならひするもの
 二百八十六段 うちとくまじきもの
 二百八十七段 衛門尉なりける者の
 二百八十八段「をはらの殿の御母上」とこそ  
 二百八十九段 また、業平の中将のもとに
 二百九十段 「をかし」と思ふ歌を
 二百九十一段 よろしき男を、下種女などの
 二百九十二段 左右の衛門尉を
 二百九十三段 大納言殿参り給ひて
 二百九十四段 僧都の御乳母のままなど
 二百九十五段 男は、女親亡くなりて
 二百九十六段 ある女房の、遠江の子なる
 二百九十七段 便なき所にて
二百九十八段 「まことにや、やがては下る」 

一本 きよしと見ゆるもの
 一本一 夜まさりするもの
 一本二 灯影に劣るもの
 一本三 聞きにくきもの
 一本四 文字に書きて、あるやうあらめど
 一本五 下の心、構へてわろくて、清げに
 一本六 女の表着は
 一本七 唐衣は
 一本八 裳は
 一本九 汗衫は
 一本十 織物は
 一本十一 綾の文は
 一本十二 薄様・色紙は
 一本十三 硯の筥は
 一本十四 筆は
 一本十五 墨は
 一本十六 貝は
 一本十七 櫛の筥は
 一本十八 鏡は
 一本十九 蒔絵は
 一本二十 火桶は
 一本二十一 畳は
 一本二十二 檳榔毛は
 一本二十三 松の木立高き所の
 一本二十四 宮仕所は
 一本二十五 荒れたる家の蓬ふかく
 一本二十六 初瀬にもうでて
 一本二十七 女房の参りまかでには      

  跋文

枕草子五巻(二百一段~二百六十段)

2013-02-21 08:55:55 | 枕草子
枕草子五巻(二百一段~二百六十段)を発行しました。

予定よりも早く全巻仕上がりました。ひと月に一巻ずつの予定でしたが、順次発行することにしました。約二年かかりましたが、一応満足の出来るものが仕上がったと思います。古典を眠らせてはいけないと強く思います。「枕草子」は日本文学史上でも画期的な作品です。是非ご一読下さい。
枕草子第五巻(二百一段~二百六十段)
目次
 二百一段 遊びわざは
 二百二段 舞は
 二百三段 弾くものは
 二百四段 笛は
 二百五段 見物は
 二百六段 五月ばかりなどに、山里に歩く
 二百七段 いみじう暑き頃
 二百八段 五月四日の夕つ方
二百九段 賀茂へまゐる道に
 二百十段 八月晦
 二百十一段 九月二十日あまりのほど
 二百十二段 清水などに参りて
 二百十三段 五月の菖蒲の
 二百十四段 よくたきしめたる薫物の
 二百十五段 月のいと明かきに
 二百十六段 大きにて、よきもの
 二百十七段 短くて、ありぬべきもの
 二百十八段 人の家につきづきしきもの
 二百十九段 ものへ行く道に
 二百二十段 万づの事よりも
 二百二十一段 細殿に、便なき人なむ
 二百二十二段 三条の宮におはします頃
 二百二十三段 御乳母の大輔の命婦
 二百二十四段 清水にこもりたりしに
 二百二十五段 駅は
 二百二十六段 社は
 二百二十七段 一条の院をば、「新内裏」とぞ
 二百二十八段 『身を変へて天人』などは
 二百二十九段 雪高う降りて
 二百三十段 細殿の遣戸を
 二百三十一段 岡は
 二百三十二段 降るものは
 二百三十三段 雪は、檜皮葺
 二百三十四段 日は
 二百三十五段 月は
 二百三十六段 星は
 二百三十七段 雲は 
 二百三十八段 騒がしきもの
 二百三十九段 ないがしろなるもの
 二百四十段 言葉なめげなるもの
 二百四十一段 さかしきもの
 二百四十二段 ただ過ぎに過ぐるもの
 二百四十三段 殊に人に知られぬるもの
 二百四十四段 文言葉なめき人こそ
 二百四十五段 いみじうきたなきもの
 二百四十六段 せめて恐ろしきもの
 二百四十七段 頼もしきもの
 二百四十八段 いみじう仕立てて壻取り
 二百四十九段 世の中に、なほいと心憂き
 二百五十段 男こそ、なほいとありがたく
 二百五十一段 万の事よりも、情あるこそ
 二百五十二段 人のうへいふを
 二百五十三段 人の顔に
 二百五十四段 古体の人の、指貫着たるこそ
 二百五十五段 十月十余日の
 二百五十六段 成信の中将こそ
 二百五十七段 大蔵卿ばかり
 二百五十八段 嬉しきもの
 二百五十九段 御前にて人々とも、また
 二百六十段 関白殿、二月二十一日に