創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

川瀬巴水展

2014-02-28 16:13:54 | 身辺雑記
難波高島屋で開催中の川瀬巴水展に行ってきました。久しぶりの都会だあ。興奮。やっぱり迷子。たどり着いた会場では出口の方から入って、「すみません、入り口どこですか?」。親切に連れて行ってもらいました。結構な人出です。日曜美術館で放送されたのが効いたのかなあ? 「あんたもだよ」と自分に突っ込みを入れる。後で調べると、ネットで、百円の割引が手に入りました。百円損した。
川瀬巴水の版画はやっぱり凄いです。実物は、テレビで見るよりも桁違いに迫ってきます。ジョブズが愛した川瀬巴水。テレビの最初のシーンを思い出しました。
出口で、 後刷の版画を売っていました。後刷とは、木版画などで、初刷りした版木で再び刷ることだそうです。額に入って、四万円ぐらいから。とても手が出ません。安価のがあったので、「これ、本物?」と聞いたら、「クリアファイルです」。クリアファイルを額に入れて売ってんの? 後で、よく考えると、クリアファイルと同じ印刷ですと言いたかったのでしょうね。「そんなの、よく考えるなよ」と、また、自分に突っ込み。隣で「第10回記念 越前・若狭の味と技紀行」をやっていて賑やかです。焼き鯖を買うか買わないか、迷いに迷って、結局買わず。節約、節約。結局、クリアファイルを一枚買いました。東京二十景 芝増上寺。満足。額に入れようかなあ。



NHKラジオ第2「カルチャーラジオ」 3

2014-02-28 08:07:04 | 身辺雑記
NHKラジオ第2「カルチャーラジオ」 3
昨日の続きです。
○木曜日
文学
怪奇幻想ミステリーはお好き?~その誕生から日本における受容まで~
講師:風間 賢二(文芸評論家/翻訳家)
今、黒岩涙香の「幽霊塔」を読んでます。大長編ですが抜群に面白い。青空文庫で読めます。

○金曜日
詩歌を楽しむ 藤原流万葉集の歩き方
講師:藤原 茂樹(慶應大学教授)
葉の人々に出会います。

土曜日
○漢詩をよむ
ただ聞いているだけ。

○日本語辞典
テーマ:編集者が向き合う“日本語”の顔 出演 :高橋 輝次(フリー編集者、元・創元社編集部)
アマゾンから「増補版 誤植読本」高橋 輝次 編著を購入しました。


○古典購読 テーマ : 「平家物語、その魅力的な人物に迫る」
(1年間・2013年4月~2014年3月)
講師 : 櫻井陽子(駒澤大学教授)
平家物語を読もうと決心。即、挫折。

日曜日 「こころをよむ」
テーマ :「一茶とその人生」
講師 : 渡邊 弘(宇都宮大学教育学部教授)
一茶の俳句は心にしみます。

カルチャーラジオ日曜版。
カラスなぜなくの? ~楽しくてためになるカラス学入門
講師:松原 始(東京大学総合研究博物館特任助教)

身近な野生動物カラス。知っているようで知らなかった。カラスは、嗅覚がほとんどなく視覚で動いている。紫外線が見えるそうです。黄色い透明なゴミ袋は、カラスには黄色に見えて中がみえない。詳しくは
サンプルに対するカラスの反応は違ったように思います。先生の本もあります。
とにかく目が良くって、位置認識とその記憶に長けている。方向音痴の私は尊敬します。でも、ヒエラルキー社会のようで、弱者の私には住みにくそうです。

NHKラジオ第2カルチャーラジオ」 2

2014-02-27 07:57:47 | 身辺雑記
NHKラジオ第2「カルチャーラジオ」 2

前にも書きましたが、毎朝のウォーキング中にラジオでカルチャーラジオを聴いています。ウォーキングは教養の時間。今更勉強でもないんですが面白いですよ。テストも受験もないしね。使ってるラジオは山善(YAMAZEN) キュリオム AM/FMラジオ予約録音 デジタルボイスレコーダー YVR-R302(5380円)です。ただ、このラジオの内部時計が少しずつずれるのです。時々、設定で時間を合わせてください。聞く時以外はAC電源につないでいます。電池が減らず、静かな場所で録音するので雑音が入りません。それでは今回は、カルチャーラジオの内容について書きます。最初は○月曜日 アーカイブズ。

○月曜日 アーカイブズ
http://www.nhk.or.jp/r2bunka/ch01/index.html
NHKのアーカイブズは桁違いだと聞いたことがあります。作家を中心に放送しています。素の姿が鮮明に表れていてとても面白い。解説は大村彦次郎(おおむら・ひこじろう)先生。作家との交流や文壇のエピソードを語り興味深いですよ。相手は宇田川清江元NHKアナウンサー。遠藤周作は自作について真面目に語っています。でも、雑談がたまらなく面白い。
※向田邦子(1929~81)、※幸田文(1904~90) 、※尾崎士郎(1898~1964) ※丹羽文雄(1904~2005) 
みんなうろ覚え。三歩歩いて忘れます。
向田邦子の出版記念パーティーで森繁久彌が彼女の艶聞を出し抜いたら、後のスピーチで誰か(著名な人だったと思う)が「向田邦子は永遠の処女です」と叫んだ話。
幸田文は掃除の「はたき」のかけ方の話。尾崎士郎は萩原朔太郎について「意味のない人」と。意味不明だがおかしい。歩きながら吹き出しました。つぎは丹羽文雄。楽しみです。でも、遠藤周作以外ほとんど読んでいない。他にカニの話が面白かった。
文壇仲間がカニを食しながらワイワイやっていたら、突然、大御所が卓袱台を叩いて叫んだ。「カニは静かに食うべし」。「先生、カニを食べに行きましょうね」。先生、「カニは一人で食うべし」。次回に続く。

写真と俳句 2

2014-02-26 12:55:07 | 創作日記
昨日の芭蕉の俳句「枯枝に烏のとまりたるや秋の暮」は少し?ですね。俳句の先生は多分添削をするでしょう(有名な句らしいので知らないことはないと思いますが)。まず、季語が二つ(枯枝は冬、秋の暮は秋)。「季重ね」は感心しないと勉強しました。次に、5,7,5の7が10で字余り。芭蕉の俳句はとうてい及ばないと思う句が多いのですが、これは? でもやっぱり及ばないですね。「烏のとまりたるや」の語感が素晴らしい。調べてみると、「かれ朶(えだ)に烏のとまりけり秋の暮」の方が流布しているようです。「これなら及ぶ」と思う……。芭蕉は千句ぐらい作っているとのこと、中にはハードルを下げていらっしゃい」と言っているのかもしれませんね。
話は変わりますが、俳句はほぼ無数に作られているのに、同じ句が、ない(多分)のは不思議です。もし、あったら、それは潜在的な記憶のなせるわざだと思いますよ。一茶は2万句も作っている。子規は24000句。高浜虚子は二十万。口から出る言葉がみんな俳句になってしまう。絶対駄句の方が多いですね。5,7,5は無限です。
春風や数打ちや当たる名句かな  「や」、「かな」は切れ字、一句に二つ以上使ってはいけません。
私の俳句修行はここ


テレビ朝日「時は立ちどまらない」

2014-02-25 16:43:48 | テレビ
テレビ朝日「時は立ちどまらない」 山田太一ドラマスペシャル
山田さんは、二年前にNHK土曜ドラマ「キルトの家」で震災と老人問題を比較して描いた。震災から三年近く経てば当事者以外、頭をかすめることさえまれなのではないか?
ただ、震災以来「絆」、「家族」、「一人ではない」等の言葉だけが一人歩きしているような気がする。人間は基本的に個である。家族もまた個である。震災を語る時エゴの問題がどこかに置き去りにされている。きれい事ばかりが増殖する。
この作品は人間のエゴをテーマにしているように思われる。婚姻で親戚になる予定の家族。一方は被災し一方は無事だった。一方は救済を受ける側で一方は施す側だった。被災した家族は救済の手をさしのべる家族の家具を壊して逃げ去る。「自分たちの不幸に巻き込みたくない」という新しい視点が示される。
ドラマに明確な答えはない。ただ、人間は他人を考えることが出来る。また、他人なしでは生きていけないのも確かだ。そして、「時は立ちどまらない」。震災は今も続いている。原発は再稼働に向かって進んでいる。今こそ傍観者が震災を考える時かもしれない。


連載小説トリップ 11回 音の旅 「モディリアーニ」

2014-02-22 14:19:50 | 創作日記
連載小説トリップ 11回 音の旅 「モディリアーニ」

 『ジャンヌの肖像』=モディリアーニ

ー作者が誰なのか? モデルは誰なのか? いつ描かれたのか? 全ての分析は無意味に。ただ対峙するだけで、女はあなたに近づいてくるー

 控えめな拍手の主はロビーの隅にいた。モディリアーニ。君だ。時を超え、君は海からやって来た。
 それは1年前のことだ。
 真っ暗な浜辺に君はいた。持ち物は旅行鞄一つだった。中に絵の具と絵筆が入っている。
「ここはどこだろう?」
 君は呟いた。そして、
「どこからきたのだろう?」
と。
 君は灯台を見上げた。
 灯台の明かりが砂浜を一瞬照らして消える。そして、また砂浜を一瞬照らす。砂浜に足跡が浮かび上がり消える。
 とにかく足跡を辿ってみよう。
 君はいつの間にか川に沿って歩いている。どこからかピアノの音が聞こえてきた。懐かしい音だ。君は横道にそれる。細い森の道を歩く。小さな明かりが見える。ピアノの音はその建物の中から聞こえてくる。鍵のかかった部屋で、ジャンヌがピアノを弾いている。その部屋のドアを開けることが出来るのは君だけだ。
 建物の中に君は入った。エントランスで君は奇妙な懐かしさを感じる。自分の記憶の中にいるような懐かしさだった。展示室に入るとその気配はもっと濃くなる。壁に飾られている風景画は、彼の描いた物ではないが、とても懐かしい。君は画家であったことを思い出す。奥の部屋のドアーを押す。ピアノの音が止む。ジャンヌが君を見ている。

「アメデオ君だよ」
 田中さんが青年を紹介した。君は手を差し出した。僕は軽く頭を下げた。君は差し出した手をどうしようかと暫く迷っていたが、思いついたように指を鳴らした。
「津波に乗ってやって来たのさ」
 田中さんは笑いながら言った。
田中「灯台に住んでいる」
アメデオ「そう、僕は灯台守ね」
 君はまた指を鳴らした。

日テレ「戦力外捜査官」

2014-02-22 13:43:57 | テレビ
日テレ「戦力外捜査官」
冒頭のクイズが楽しい。ない時も。主演女優が可愛い。武井咲。たけい えみ。「さき」だと思っていた。言葉数が少なく、方向音痴なのがいい。他の刑事のキャラクターも楽しい。分けの分からん道場主の出鱈目な格言も面白い。脚本に鴻上尚史が名を連ねてるんですね。気楽に観られるドラマです。この頃はテレビの記事ばっかり。小説はどうしたの。自分で突っ込み。(^-^)ハイ、行き詰まってまーす。

フジテレビ「福家警部補の挨拶」

2014-02-21 16:57:46 | テレビ
フジテレビ「福家警部補の挨拶
「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」を思い起こさせる洒落た題名です。最初から犯人の分かっている倒叙ミステリーです。コロンボや古畑警部に属します。この類は最後の謎解きの部分が、面白いか面白くないかを決めます。あっと言わせるネタが必要です。そこに視聴者はカタルシスを感じます。その点、第5話「相棒」が最高でした。(^-^)プラス役者もストーリーも秀逸でした。本家「相棒」がさえないのにね。

「小さいおうち」・山田洋次監督

2014-02-21 16:24:54 | 映画・舞台
「小さいおうち」を観てきました。また、寒風の中自転車を漕ぎ漕ぎ。「シニア一枚」。今回は観客が多いです。約20人ぐらい。第一回の上映としては大入りです。感想はグー(^-^)。以下感想です。
主人公タキの小さなエゴと哀しみを描いた名作。
時子(奥様)、タキ(女中)、「小さいおうち」のある種の三角関係だと思います。「小さいおうち」を板倉(時子の不倫相手)と置き換えると、陳腐な恋愛映画となります。「小さいおうち」の幸せと喪失のストーリーとも言えます。タキにとって「小さいおうち」が全てだった。彼女の望むものがすべてあった。結末も当然の帰結です。タキを通して語られた「小さいおうち」は小さな話ではない。誰にでもある普遍的な物語であると。
タキが私の母と同年代であり母を思い出しました。役者はみんな上手い。タキ役の黒木華は素晴らしい。主演女優賞も納得です。
蛇足ですがクイズ。「小さいおうち」と「小さなおうち」の違いは?