創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

😜「プレバト!!」

2020-06-26 14:10:32 | 俳句
「プレバト!!」の俳句は録画にとって毎週観ている。
梅沢富美男さんのファンである。
特にシュレッターで刻まれる俳句が好きだ。
今回は、1719句の中から優秀句50を選ぶらしい。
五十句の中に、感動した俳句は一つもなかった。
夏井先生は何に感動したのだろう。
もともと写真から俳句を詠むという前提が違っているような気がする。
結果(写真)→具体化(俳句)の順番が逆ではないか。
季語や兼題は結果ではない。
俳句の始まりであると思う。
1位の
花震ふ富士山火山性微動 東国原英夫
何も感じなかった。
だけど「プレバト!!」はバラエティーとして面白いし、俳句の勉強にもなります。

★池窪弘務のブックマーク★
俳句日記: 俳句集です。
創作日記 :全創作集です。
私なりの『枕草子』―キーワードから読み解く― :『枕草子』というエッセイのエッセイ
おくのほそ道・読み語り :原文で読めます。
鴻風俳句教室 :ネットの俳句教室です。私も学びました。
連載小説「Q」全 :二ヶ月以上に渡って連載しました小説「Q」を全てを読むことが出来ます。
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池窪弘務のブックマーク

2020-06-22 09:59:50 | 創作日記
パソコンでは、メニューに表示されますが、スマホなどでは表示されないようですので、本文に適時挿入します。
今まで書いてきたものの全てです。
池窪弘務のブックマーク
俳句日記: 俳句集です。
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私なりの『枕草子』―キーワードから読み解く― :『枕草子』というエッセイのエッセイ
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😊連載小説「Q」第二部最終回

2020-06-20 05:12:57 | 小説
連載小説「Q」第二部最終回
「もし、予定がなかったら一緒に行って欲しいところがあるのだけれど」
と光一に言われた。
有給休暇を取って出かけることになった。
結婚してから初めてのお出かけだった。
沙苗の心は弾んだ。
二〇二五年七月二二日(火)大暑。
沙苗と光一は橿原市の大和八木駅から乗り換えて二つ目の笠縫駅で降りた。
大暑に相応しい日である。
二人とも汗まみれになって、田代順平氏の家に辿り着いた。
小さな仏壇に順平さんのスナップ写真がある。
笑っているが、はにかんでもいる。
写真の横に本があった。
光一には見覚えがあった。
「枕草子読み語り」である。 ――原文をすらすら読める電子書籍CD――
光一の胸に罪悪感が浮かんだ。
もらった十冊の本は一回も開けずに父親に渡した。
父は困惑していたが何も言わなかった。
光一も説明をしなかった。
不意に涙が一筋光一の頬を伝った。
沙苗は気づいたが、光一君に聞かないでおこうと思った。
お爺さんと光一君の間になにがあったのか。
それは二人の小さな秘密でいいと思った。
奥さんが言いにくそうに「あの……」と言った。
「えっ」と沙苗が身を乗り出すと、奥さんは立ち上がって、押入の襖を開けた。
そこにアイボがいた。
「処理に困ってんの」
力は大丈夫の光一君がいる。
光一の力は見かけ倒しだった。
へたり込んでしまった。
蝉は自分の人生をかけて鳴いている。
令和二年六月一四日(日)    了
 
やっと辿り着きました。
ご愛読ありがとうございました。
連載小説「Q」全をUPしました。
せめて自分だけでも、『いいね』を押しておきます。
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💖連載小説「Q」第二部21

2020-06-19 05:43:37 | 小説
連載小説「Q」第二部21
ちなみに大谷翔平、間違った、大谷光一は美しい妻(私・山本沙苗(さなえ)・通称姫)と結婚した。
次回が最終回です。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
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👀連載小説「Q」第二部20

2020-06-18 06:21:01 | 小説
連載小説「Q」第二部20
光一は地下一階の守衛室に降りて行った。
元企画室長の鈴木さんの様子がいつもと違った。
ポカーンと口を開けている。
駐車場の車を示す赤い点が無秩序に動いていた。
点と点はぶつかり、弾けた。
「どうしたらええねん」
聞かれても光一には答えようがなかった。
Qの就業規則違反による解雇の処分が出たのは、一週間後である。
AIにも就業規則があった。
Qは夢を見なくなった。
やがてCEOは次世代AI、P(プリンス)に変わった。Qの混乱は終わり、S社はインドのIT会社に吸収された。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
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🐱‍👤連載小説「Q」第二部19

2020-06-17 07:09:46 | 小説
連載小説「Q」第二部19
令和の猫とルネサンスの鼠
――私はルーブルにいるネズミなの。
猫のあなたに殺された。
もうあなたの中にいないだろうなあ。
それとも、肉になってまだいるのかも。
ネズミは猫より数倍も賢い。
芸術も分かる。
モナリザの鼻をかじったりは絶対しない。
令和の猫がいるなんて考えもしなかった。
――俺は鼠だろうか、猫だろうかと、順平は考えた。卵子は子宮から消え、精子は膣へ逆行し、溶けるようにふっと消える。
『死』とは戻ることなんだ。
何も恐れることはない。
元いた場所に戻るのだ。
この夢の先は、平凡な明日かもしれない。
こんな夢はすぐ忘れ、平凡な一日をまた辿るのかもしれない。
順平はこのまま死を迎えてもかまわないと思った。
「順平さん」と声がした。
闇を見つめると、鼠がいた。
賢い鼠がいた。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
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😉連載小説「Q」第二部18

2020-06-16 06:24:24 | 小説
連載小説「Q」第二部18
企画室に戻ると、すぐにお局が探りを入れてきた。
「五十九階で誰と会ったの」
「ほっといて」
「その言い方、先輩に対して失礼やないの」
「取りあえずあんたには関係のないことです」
「あんたやて」
お局が切れた。
「うるさい」
と主婦の円さんが叫んだ。
「今晩のおかずを考えてんのに」
その間をトリプル(三つ子)の一人が駆け抜けていった。
裸だった。
やっと静かになった。
私は机の前に腰かけた。
社長のメールが届いていた。
 ――報告書ば書きんしゃい。
念力で送ってくるのかと思っていたのにがっかりだった。
あのアブトル・ ダムラルの一件も怪しいもんだ。
 ――分かったばい。
返信した。
田代順平氏のユーザー登録を見てみる。
登録は取り消されていた。
備考の欄に「逝去のため」とある。
社長にメールを送った。
――お亡くなりになられたそうです。
すぐに返信が来た。
――そうか。Qが行方不明になった。
世の中には電話という便利なものがあるのに。
連載小説「Q」第一部をまとめました。

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😊連載小説「Q」第二部17

2020-06-15 06:16:31 | 小説
連載小説「Q」第二部17
唐突に私は絨毯に薄く積もった埃を思い出した。分けの分からない会話から逃げ出したかった。
 ――この部屋も埃っぽい。
「トリオを呼んでいいですか? この部屋汚れてます。誰が掃除しているんですか」
「一週間一度ぐらい、僕がしと」
「百才の社長がご自身で」
「そうばい。誰もやってくれんもん。トリオって何?」
「三人組の掃除婦です」
三人組はすぐにやって来た。
「うちは小学生ば雇うとんか」
トリオAはベッドに腰かけて社長と話している。
社長も楽しそうに認知症テストを受けている。
私は「私は何をしにここにやって来たのだろう」と思った。
トリオBはゲームを始めた。
トリオCはいつの間にかいなくなった。
部屋は前より汚れた。
「君ん考えばメールで送ってくれるか」
「メールのアドレスは?」
「念じたら届くばい」
私は念じた。
 ――アブトル・ ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク われとともに来たり われとともに滅ぶべし
「来たばい」
社長は嬉しそうにガラケーを差し上げた。
 ――こんなことが出来るなら、同じ夢も見られるかもしれない。恥ずかしい。いやだ。
「失礼します」
と、私は言ってドアに向かった。
「今日はありがとう」
社長は私の背中に声をかけた。
私はくるっと振り返ってぺこんと頭を下げた。
「僕が百十歳で、他ん連中も似たり寄ったりやけん、あと十年もすりゃ五十九階には誰もおらんごつなるばい」
 ――いつの間にか十才年が増えている。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
参考 
『恋する方言変換 https://www.8toch.net/translate/』
『三つ目がとおる』 手塚治虫
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😍連載小説「Q」第二部16

2020-06-14 06:44:10 | 小説
連載小説「Q」第二部16 
私は五十九階の管理棟に呼ばれた。
管理棟に呼ばれるのは初めてである。
どんな人がいるのかも知らない。
十年会社にいて、社長の顔も知らない。
台湾人だろうか?
「ニィハオ」でいいのかしら。
大谷君が六十階で一階低いのは面白くないが、他に十六階以上に行った人のことは聞いたことがないからわくわくする。
一人用のエレベーターに乗って、四十五秒に0.001秒足らない時間で五十九階に着いた。
廊下は絨毯敷きだ。なるほど十六階に下駄箱があった。
スリッパに履き替えた。
ハイヒールを脱ぐと、150センチ以下になった。
廊下以外は三階の企画室と何も変わらない。
ただ、赤い絨毯がうっすらと白い。
よく見ると、埃(ほこり)だった。
 ――三人娘(トリオ)を呼べばいいのに。
社長室はすぐ分かった。ノックすると、「入りんしゃい」と、弱々しい男の声が聞こえてきた。
ドアを開けると、ベッドで老人が点滴を受けていた。
ここは病院か? 
「山本沙苗です」
と、一礼して一歩中に入る。
「姫か。よう来てくれた。そばまで来てくれ。耳が遠うてなあ」
私はベッドのそばまで近づいた。
「朝飯がわりの点滴がもう終わるけん。百才にもなると飯を食うのもしんどか」
がらんとした部屋だった。
部屋の右隅に神棚がある。
ここにもアマテラスが来ているのだろう。企画室と同じ見事な『空』の字が天井にある。
その他は、机もパソコンもない。
社長はこの部屋で何をしているのだろう。
「何にもしとらん」
 私の考えを察したように社長は言った。
「そりゃそうと、ちょっと困ったことが起こってなあ。君ん考えば聞こうて思うて。君は夢ば見るか?」
唐突な質問に私は驚いた。
「あの眠っている時に見る夢ですか?」
「そう」
「よく見ます。すぐに忘れてしまいますが」
「Qが夢ば見るて言うてきた」
「Q?」
「企画室の課長でS社のCEO。そして、AI」
「CEOはAIなんですか」
「知らんかったんか」
「CEOが誰でも関係ないですけれど」
「まあね。AIが最高経営責任者や。やけん社長も遊んでいられる。Qの夢は顧客の田代順平氏の夢と同期しとるらしい」
「同期ですか! なにそれ」
「田代順平氏の夢を見るそうや」
Qは田代順平氏の夢に侵入できるらしい。
あり得ない話ではないかもしれない。
AI自体全く理解出来ないのだから。
「Qは心を持ってしまった」
「心ですか」
「自分でそう言っているから間違いなか。CEOは心を持ってしもうた。誰も気づかんかったバグが誰も気づかんプログラムば走らしぇて、Qの心ば作ったんかもしれん」
社長は、点滴の針を器用に抜いて、ベッドに座った。
「夢は個人的なもので、AIの夢と同期なんかしませんよ」
そう言って、私は全く別のことを考えていた。
 ――大谷君はどんな夢を見ているのだろう。
と、思った。
 ――あいつは夢なんか見ない。そんなデリカシーはない。
でも、誰かと同期しているかもしれない。いやだなあ、夢で同期するなんて。
でも、一緒の夢を見るなんて素敵だ。
悪夢も怖くない。
人間は、夢でつながっているのかもしれない。
夢は別世界だから。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
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🤦‍♂️連載小説「Q」第二部15

2020-06-13 06:19:00 | 小説
連載小説「Q」第二部15
これは夢なのだ。 
順平は京都にいる。
生まれたところだ。
橙色(だいだいいろ)の光に満ちている。
色のついた夢は珍しい。
市電がやって来る。
 ――ぼん、今度は市電に乗せたげる。また一緒に遊ぼな。ほな帰ろか。
子供と手をつないでいる。
男の子だと思う。
いやな夢ではない。 
京都には三歳までいた。
四つ下の弟が昭和二十五年に大阪で生まれたからそんなもんだ。
昭和二十四年の夏に、京都から大阪に引っ越してきたのではなかったか。
京都について覚えているのは二つの風景である。どちらも夜である。
一つは、悪戯坊主に連れ回されたこと。
橙色に輝く市電の灯りを覚えている。
「帰ってきいひん」と大騒ぎになったらしいから、他のことは後から聞いたことが記憶になっているのかもしれない。
街は橙色の灯りの中にあった。
順平を連れ回した悪戯っ子はなんやかやと順平の世話を焼いてくれた。
大人達が心配した暴力なんかはなかった。
――ぼん、今度は市電に乗せたげる。また一緒に遊ぼな。ほな帰ろか。 
もう一つは路地。
モールを作っている工場が家の前にあった。
沢山の人が働いていて、色々な色のモールが路地にはみ出し、路地の灯りにキラキラ光っていた。そこも橙色の光が満ちていた。
その店の従業員に可愛がられた。
肩車をしてもらった。
大阪に来てからも、一度順平に会いに来た。
パチンコに連れて行かれた。
顔も名前も覚えていない。
若い人だったのか、老人だったのかも定かではない。
二つの記憶の共通するのは、橙色の灯りである。京都の空気が橙色だった。
京都の思い出は橙色の光に閉じ込められて順平の中にある。
それは確かだ。
その他は何もない。
何故京都の夢なんか見ているのだろう。
目が覚めれば何も覚えていない。
何故?
ここで生まれたからだ。
連載小説「Q」第一部をまとめました。

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