元旦に、初めて大杉谷ルートで愛宕山を下山したのだが、すぐそばに「ヒグラシの滝」と「愛宕スカイライン」って場所があるのを知らなんだ。
是非行ってみたい!
1月6日(日)
そんな衝動に突き動かされて家を出たけれど、何だか違和感が……。
財布、忘れてる!
一旦、家に戻り再出発。
家を出て300m、またしても虫の知らせが……。
GPS、忘れてた!
たび重なる忘れ物にめげて「今日、出かけるのはヤンピ」となってもよいハズなのだが、強引にgoingなのだ。
▼ 阪急電車・桂駅まで来てしまった。
▼ 8:16 阪急嵐山駅バス停から、清滝行きの京都バスに乗り込む。チョー満員。
▼ 8:33 清滝バス停に到着。
トイレ行ったり、GPS起動したり、スゥッ・・・(ーoー)y゜゜としたりしてスタンバイ。
▼ バス停から渡猿橋までの坂の途中から月輪寺が見えるぞ。今まで気付かなかった。
▼ 8:45 二の鳥居。今日は表参道を行きません。
▼ ふもとの気温マイナス2℃。
▼ 9:04 大杉谷コース入口。この時間、圧倒的に右の月輪寺方面に行く人が多かった。大杉谷には先行した男性1名とオイラのみ。
▼ 9:25 五合目休息所との分岐を通過。右の道へ進行。
▼ 9:33 第一ベンチ通過。
滝の音は聞こえるし、谷筋へ下りていけそうな枝道を何ヶ所かみつけるが、「ココを下ればヒグラシの滝」と明確に訴えかける道標が見当たらない。見落としているだけか?
▼ 標高420mあたりから残雪が見えるようになる。
▼ 9:58 滝への下り道がわからずじまいで第二ベンチまで来てしまった。
ちょうどベンチで一人の男性がおにぎり休憩されていたので、「ヒグラシの滝ってご存じですか?」と訊いてみた。
「そんな滝があるんですか? 知りません」という返事。
しかたなくオイラもしばしスゥッ・・・(ーoー)y゜゜
▼ 左の道を進めば愛宕神社方面。右の道を進んでいけばヒグラシの滝に着くハズ。
右の道へ行ってみた。
誰の踏み跡もない雪道。足を滑らすと谷へ滑落するので慎重に進む。
▼ 大杉谷左岸に回りこむ。
▼ 小動物の足跡しかない。
▼ 登りと下りの分岐。下ってみようか。
▼ 谷底へ到着。
▼ 谷川にそって下流方向にしばらく進むと右側に滝が見えた。
このポイントで破線を進み滝側へ行けばよかったのだが、何も知らない初めてのオイラはとにかく坂道を下ってみた。
煙たいので一瞬火事かと思ったのだが、坂道を下った場所でご夫婦がたき火をして休憩されていたのだった。
あいさつをして別れ、オイラはヒグラシの滝へと進む。
滝まで歩きやすい道があるんだろうと想像していたのだが、なんのなんの、自然のままの歩行困難な岩場だった。
▼ 10:37 ほうほうの体でなんとかヒグラシの滝に到着。落差約10m。
細く見えるツララでもかなり頑丈である。硬くてビクともしなかった。
▼ 滝を背にすると、右斜め方向に道があるぞ。行ってみよう。大杉谷コースに戻れるハズ。
気をゆるすと滑落しそうな危なっかしい細道などを歩き、5分ほどでさっき歩いた大杉谷ルートに出る。
▼ ココだったのか! 傍らの木に赤いテープは巻いてあるものの、滝への道標はない。
▼ 11:06 再度、第二ベンチに到着。ループ!
第二ベンチから左の道を選択し、愛宕神社方面に進む。
▼ 11:27 第四ベンチに到着。ここでおにぎりタイムとする。
この大杉谷ルート、マイナーやと思いきや、思った以上に往来が多い。ひっきりなくあいさつをしながらのおにぎりタイムであった。
20分ほど休憩して、つづら折りの道を登っていく。このどこかに愛宕スカイラインへの入口があるハズなのだ。
▼ 12:07 つづら折りを登ったり下ったりしながら、やっと入口を捜し出す。道標、テープ一切なし。
月輪寺道から大杉谷ルートへ入った下りのつづら折り道で、二番目と三番目のコーナーの間に入口はありました。ほぼ第三コーナー付近です。
▼ この道も、今日は誰も歩いた形跡がない。いざ進め!
▼ 写真ではわかりづらいが、人一人がやっと通れるプチ岩場。積雪のため滑ってしまうと谷底へ落ちてしまう危険な箇所。慎重に慎重に。
▼ ココも写真ではわかりづらいが、谷筋の亀裂。積雪のため滑ってしまうと谷底へ落ちてしまう危険な箇所。慎重に慎重に。
上記二ヵ所をクリアすれば、あとはほぼ等高線に沿った水平な山腹道。歩きやすい。
愛宕スカイラインと呼ばれながら、杉木立でまったく展望がないのはいかがなものか!
「愛宕迂回ライン」を、誰かが聞き間違えた名称の方が広まったのではなかろうか?
▼ かろうじて木立の隙間から その一。
▼ かろうじて木立の隙間から その二。
▼ 12:40 表参道と出合う。
▼ 表参道側から見てみる。
この辺りは人の踏み跡がおびただしい。大杉谷へ再度下りるつもりが、踏み跡をトレースしていくと山上ホテルの跡地に来てしまったがな。
▼ ケーブル山上駅跡。
▼ 13:04 水尾別れに戻る。
▼ 人通りが多い表参道は、雪が踏み込まれていてアイスバーン。滑りそう。
▼ 七合目からの展望。
▼ 五合目からの展望。北松尾山(右手前)と嵐山(左奥)。
▼ 13:30 五合目休息所に到着。
▼ 裏手に大杉谷ルートと通じるジープ道がある。行ってみよう。
▼ ガレ石が多いし、急坂だし、歩きにくい道だった。
▼ 13:53 大杉谷ルートと合流。
このまま清滝まで向かう予定で下山していたのだが、谷底から若い男子と女子たちの声がエコー付きで聞こえてくる。「ヒャッホー!」と何やら楽しそうだ。
▼ 谷底には空也滝があるハズ。雑木だらけの急斜面だが下りてみよう。
▼ 下を見下ろしたとき、雑木の奥に建物があると思ったポイントから斜面に入ったのだが、近付くにつれ石をセメントで固めた堤だったことがわかった。まちがえた!
▼ 道があるようでないような急斜面をトラバースして、やっとこさ谷川右岸道に着地。
▼ よくぞこんな場所を下りてきた。経験値UP!
おいおい、若い男子・女子たちが帰って行くやないか。
▼ とりあえず谷川をハイジャンプ横断。空也滝へ向かってみる。
▼ 14:19 空也滝に到着。
まだ残っていた男子グループと遭遇。そのせいなのか、初めて来たとき感じた滝の神聖さがあまり得られなかった。
男子たちも帰って行く。オイラも帰ろう。
▼ ところが、鳥居の横の朽ちた急階段が気にかかる。行ってみよう。
▼ 急階段を登ってみると、なんか昔、建物があったような雰囲気の場所に出た。奥に進めば、滝の上流につながっているような気がせんでもない。
▼ 階段が終わっても、まだまだ急な斜面は上に続いている。今度はロープ場。
このロープがブッチッと切れたら死ぬなあ、と思いつつ登ってみる。
▼ 今度はロープがなくなってしまった。40mの高さから滑落したらあの世に旅立っちまうぞ。無理は禁物。慎重に撤退開始。
▼ もう一度、谷川右岸道に戻って月輪寺への入口方向に歩いていると、階段を見つけてしまった。行ってみよう。
▼ 運搬用(?)リフトの発着場に着いた。
▼ リフト発着場から上に踏み跡が延びているぞ。歩きやすそうだし行ってみよう。
▼ 途中で踏み跡が幾重にも分岐していたが、上をめざせば大杉谷ルートに合流できた。
▼ 15:10 大杉谷ルートの取り付き分岐まで下山。
▼ 今回の愛宕山は、滑落の危険と隣り合わせのハラハラドキドキのルートだった。子供と老人は不可であります!
▼ 清滝まで来たら、救急車、消防車(レスキュー隊)が何台も集結中。一体何が……?
▼ 15:32 二の鳥居に到着。
▼ いつものように智楽庵さんの床机に座ってまったりスゥッ・・・(ーoー)y゜゜。
▼ おっ、レスキュー隊が担架を持って表参道へ突入していくぞ。
店先に出てきた智楽庵の女将さんとしばし会話。
毎年お正月は、ねんざとか転倒負傷とかでレスキュー隊の出動が多いのだそうだ。
その日の夜、まさかまさかの母子4人の遭難事故が発生するとは、誰が予想していたであろうか。
▼ 読売新聞から抜粋。
【7日午前0時30分頃、京都市右京区の愛宕山(924メートル)山頂の愛宕神社へ6日午後から参拝に出かけた同区の女性(35)と長女ら子ども3人(9~3歳)が帰らないと、夫(36)から110番があった。
京都府警や同市消防局が捜索していたところ、4人は7日午前9時過ぎ、自力で下山し、保護された。衰弱した様子はなく、けがもなかったが、経過観察のため同市内の病院に搬送された。】
▼ 今日もいましたシャイな渡猿橋ネコ。
▼ 15:53 清滝バス停に到着。
▼ 16:16発の京都バスに乗り、阪急嵐山駅に16:36到着。
○
本日の歩行距離=26.0km
(クリックしよし。空也滝あたりの軌跡が乱れているのはご愛敬ということで……)
○
▼ 週末に山へ行って日曜日にしっかり休まないと、日曜に山へ行くと月曜からの仕事が非常にシンドイのでありました。(*_*)
下山したあとまた登ったのですか。
空也の滝あたりがいちばんややこしいですね。
まだ宿題が残っています。
この歩き方GPSの性能の限界を超えていますね
遭難騒ぎにびっくり
ちっちゃい子供を連れての午後からの登山はちょっとまずいですね。
昨年も午後5時頃下山したとき駐車場のおばさんに聞かれました。
「子供連れの親子が帰ってこないが見かけませんでしたか」
夕方遅い時間、水尾別れで母親とちっちゃい子供を見かけました。
ぎょえ!? 予習・復習・宿題は大キライなんですぅ……宿題って何ですか?
>遭難騒ぎにびっくり
愛宕神社は町中にある気楽に行ける神社じゃないので、表参道で行くにしても登り、下りでどのくらい時間がかかるかを多少調べておかないといけませんよね。
20年以上前、愛宕山とか愛宕神社を全く知らない頃、午後から保津峡駅→清滝までブラッと歩いたとき、鳥居(二の鳥居)を見つけて、「こんな所に神社がある!」と登りかけたんですが、最初のコンクリの急坂がキツかったので断念したことがありました。あのまま行ってたらオイラも遭難していたかも……です。
9日の朝には、渡猿橋の下流の川の中から水死体が見つかったそうですよ。