なのにオイラは京都へゆくの?

大阪の中年男が、京都の山に登った際の赤裸々(?)な公式日記帳やねん。
のはずが……京都・自己満足ブログとなりにけれ。

金環日食観察会@京大農学部グラウンド

2012-05-22 12:38:02 | 雑記

 日本で観られる金環日食で、今回のように九州、四国、本州南半分の広範囲で観察されるのは932年ぶりの出来事らしい。京都では282年ぶりだという。

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 5月21日(月)

 普段からアカデミックなオーラを漂わせているオイラは、やはり金環日食を観るにしても、アカデミックな場所に引き寄せられてしまうのだなあ。

 ▼ 6:11 やって来ました京都大学。

 6:30から開門される農学部グラウンドで、金環日食の観察会があるのである。

 ▼ 開門5分前に、すでに200メートル以上の長蛇の列ができている。

 最後尾に並んだオイラの後に、次から次へと人々がやってくる。恐るべき集客力である。(主催者発表によると来場者約8000人だったとか)

 ▼ 6:38 やっとこさ農学部グラウンドに潜入。

 ▼ 京大天文同好会の天体望遠鏡が数台設置されていた。

 ▼ その天体望遠鏡を覗くのにも長蛇の列。

 ▼ ソーラープロジェクターも33台設置。

 ▼ ピンホールを通過した光を鏡に反射させて影に投影。

 ▼ キッチンのお玉でも観察可能なんだね。

 ▼ 木洩れ日も三日月形。

 ▼ 登校前の小学生たちも参加。

 ▼ 本格的なカメラの人たち。

 ▼ 6:45 観察グラス越しに我がコンデジで写すとこんな感じであります。

 ▼ KBS京都も取材に来ている。カメラ前をさりげなく歩いたりしちゃったり。

 ▼ 参加していたワンちゃんとしばし戯れたりして暇をつぶす。

 ▼ 7:25 陽射しが弱まりはじめる。


 ▼ 7:29 最大日食まであと1分。

 ▼ 7:30 キター*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(゜∀゜)゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*!!!!!

 観察グラス越しに肉眼で見ると、光輪の幅はもっと薄いのであるがなあ……残念。

 ▼ 7:39。

 ▼ 比叡山の雄姿。

 ▼ 日食が起ころうが太陽にほえない冷静沈着な賢いワンちゃんたち。

 8:00 グラウンドを出て家路につく。
 ▼ 百万遍交差点付近にて、ツバメの巣を発見。「こっち見んな」と訴えているようでもある。

 ▼ 鴨川では、ネコ爆睡中。

 ▼ 鴨川デルタに観察者数名あり。

 ▼ 8:51 天体ショーも、もう終わりです。

 来たる6月4日には満月が欠ける部分月食。6日には、金星が太陽の前を通過するというレアな天体ショー(日面経過)があります(これを見逃すと2117年12月までないぞ!)。

 次回、京都での金環日食は2041年10月25日(残念ながら大阪市内からは観れまへんのやで~)。まだまだ長生きせねばならんの~。(o^^o)


台無しにした昨日は帳消しだ・葵祭\(^_^)/

2012-05-17 13:27:01 | 祭り

 5月16日(水)

 昨日の天気とはうってかわり快晴。順延となった葵祭を見に行きましたよ。

 ▼ まずは鴨川へ行ってネコとじゃれ合う。


 ▼ 10:16 京都御苑・清和院御門に到着。

 ▼ 10:21 御所の建礼門前に到着。平安時代の貴族衣装をまとった行列がスタンバっている。

 ▼ 10:30 予定どおり「路頭の儀」がはじまりました。

 御苑から下鴨神社を経て上賀茂神社まで、約8キロの道のりを行進していくのです。

 ▼ 阪神タイガース柄(?)の装束もありました。

 ▼ 牛車(ぎっしゃ)、キタ━━━(ノ゜∀゜)ノ ┫:。・:*:・゜'★,。・:*:♪・゜'☆━━━!!!!

 「牛車」と書いて、なぜ「ぎゅうしゃ」と読まないのでしょうかね? 古典のナゾであるなあ。

 ▼ 風流傘(ふりゅうがさ)。持ってはる人を見ると、スゴく重そうでした。

 ▼ 進行方向の反対を向くお馬さんもおりました。もう帰りたかったのかい?

 ▼ 斎王代。女人列は華やかで良いなあ。

 511名、長さ約1キロの行列は約45分で建礼門を離れました。
 ▼ 11:23 行列が通り過ぎた後。

 ▼ 御苑から見た大文字山。

 さ~て、今度は街中へ移動。。。タタタッ。ヘ(;・・)ノ。

 ▼ 11:32 河原町通、府立医大病院前に到着。

 下鴨神社へ向かう行列を、すぐ間近に見れるのはウレシい。

 でも、近付きすぎるとお巡りさんに怒られるので注意が必要です。

 現代人の目線で見ると、雅な行列であり、平安時代の風俗がわかって「いとをかし」なのであるが、平安時代にリアルタイムで見ていた人は、この祭りをどう感じていたのでしょうか?

 「貴族って超ステキー!」とか言ってたのかな?

 『源氏物語』でも読めば、ちょっとはその頃の感覚がわかるのかな?

 ▼ 牛馬の糞取り係の人も歩いてはりました。お疲れさまです。

 11:55 行列の最後尾が通り過ぎたので、次に下鴨神社へ行くべく、鴨川べりに行く。

 ▼ 12:02 数十人ほどの人だかりを発見。ここでも何かのイベントをやってるのかと近付いてみたら、

 おやおや、ドラマのロケをやってるぞい。
 ▼ おっ、石黒賢さんだ!

 ▼ あっ、名取裕子さんもいる!

 今年の夏から放送されるであろうテレビ朝日系列のドラマ『京都地検の女』新シリーズの撮影にまちがいない。「これ、オイラのカン!」
 ▼ 横向いてますがね、ネコも撮影の様子を気にしてましたよ(笑)

 撮影現場を見るなんて初体験なんで、約15分ほどおりましたが、同じシーンを何回も撮っているようで、役者さん、スタッフさん、大変そうでした。
 今までドラマを観ていて、背景で歩いている人やジョギングしてはる人はエキストラなんだと思っていたのですが、実はエキストラではなく、本当にそこを歩いているノー・ギャラな人たちなのでした。
 それじゃオイラも、「本番、スタート!」のかけ声とともに、遠目ですが背後を歩いてみましたよ。\(^_^)/

 ところで今日のオイラは、名取さん、石黒さんに負けぬぐらいに秒刻みのスケジュールをこなしているのでありました。下鴨神社へ行くつもりであったのだが、もう時間がないのである。嗚呼、大阪へ戻らなければ……。
 予定時間オーバー。泣く泣くオイラは大阪へ帰ったのでありました。


雨天順延・葵祭(T_T)

2012-05-15 07:24:04 | 祭り

 5月15日は京都三大祭りのひとつ、葵祭の日なのである。

 6:30現在の大阪市内は曇り空。半ば職場放棄してまで、今日は観覧しに行く算段でいたのだが、京都市観光協会のHPを見ると雨天のため順延だという。

 明日も雨なら今年の葵祭は中止となるようです。皆の衆、晴れるよう、てるてる坊主を窓にぶら下げておきましょう。

 職場の皆の衆、見捨ててスマンかったのォ。


山は小倉山。やうやう白くなりゆく山際(やまぎわ)……アレ?

2012-05-07 10:07:06 | 愛宕山&周辺

 もう平安時代に、清少納言センセが『枕草子』で「山は、小倉山」と真っ先に断言なさっているんだから、自称「前世が平安貴族」であるオイラが「いとをかし小倉山」へ行くことは必然でおじゃるよね。

 5月6日(日)のち

 ▼ 6:55 「昼から雨」という天気予報を信じて、やって来ましたJR嵯峨嵐山駅。

 ▼ 改札口を出た正面に小倉山

 ▼ 朝7時台の嵐山メイン・ストリート。人もまばら。

 ▼ 桂川左岸を遡上。ふりかえれば渡月橋。

 ▼ 対岸に気になる鳥居を発見。左の柱が……。

 ▼ 嵐山公園に入ると、あちこちに「猿に注意」の看板が目につく。(゜ε゜;)

 ▼ まずは展望台方向へ。

 小倉百人一首文芸苑というエリアに入ると、有名歌人の歌碑が点在。
 ▼ 小野小町 「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」

 ▼ 保津峡を見下ろせる「展望台」に到着。小倉山に近づいてきたぞい。

 ▼ 「展望台」から先に進むと「頂上展望台」(←嵐山公園内の頂上という意味でしょう)。

 ▼ 7:43 嵐山公園の西端に到着。小倉山の登り口なのだが、道が三つに分かれているぞ。道標なし。(写真には写っていませんが、右には大河内山荘庭園の黒塀があります。もちろん、塀のために庭は見えません)

 ▼ 真ん中の道を選ぶとまたもや三つ叉。ここも真ん中の道を選択。

 ▼ 巨岩とツツジ。

 ▼ 分岐。左方向の木にビニールヒモがくくりつけられていたので、左の道を選択。


 ▼ 打ち棄てられたリュックサックと水筒。なぜココに……(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

 見上げると木の上で何かがブランブラン……なんてこともあり得るので、ひたすら足元を見て直進するのみ。。。。タタタッ。ヘ(;・・)ノ
 ▼ 魔境感をヒシヒシと感じるのだが、道はハッキリとしている。急坂にお助けロープあり。

 ▼ 松の木が植わっている。

 ▼ なんか広い場所に出たけど、展望はあまりよろしくない。

 ▼ ふりかえると、松の枝の向こうに嵐山の町並み。

 ▼ 道には境界石が埋め込まれているし、人外魔境ではなさそうだ。

 ▼ 分岐。右方向の木にビニールヒモがくくりつけられていたので、右の道を選択。


 これだけ分岐があると、道をまちがっていないのかと不安が募る。
 ▼ 今度はお助けトラロープ。まちがってないんだろう、と自分に言い聞かせる。

 ▼ 下山する人と今日初めてすれちがう。この道で正しいのだ。いざ進め!

 ▼ 行けども行けども緑のトンネル。

 ▼ 8:01 やっと展望が開けたところに着いたぞ。(ココを「第一展望台」と仮称しておきましょう)


 ▼ ベンチに腰かけ、5分ほど休憩。汗をぬぐう。タバコは吸いませんよ。

 ▼ JR嵯峨嵐山駅が見える。思えば遠くへ来たもんだ。

 ▼ さあ先へ進もうと思って立ち上がったら、ここも分岐ですやん(T_T) 左道を選択。

 ▼ 8:11 十字路。迷わず直進のAコース。

 ▼ 分岐。左方向の木がペインティングされていたので、左の道を選択。


 ここまで迷いながらもなんとか順調に歩いて来たのだが、雨が降りはじめだした。
 天気予報を信じたオイラが阿呆やった。
 このまま強行するか、撤退するか悩みながら歩くと速度がにぶる。
 ▼ 8:17 こんな柵が見えたところで「勇気ある撤退作戦」を開始せり。

 写真右方向に、まだまだ道は続いているのだが、低山といっても山は山。分岐は多いし、道標がまったくない山である。悪いコンディションで歩いて、どんなアクシデントがあるやも知れぬ。

 さっきの十字路まで戻ると、マウンテンバイクに乗った男性と出会った。訊ねると、Bコースの反対側から登ってきて、オイラが登ってきた道で下山するという。
 オイラは同じ道を下りたのではおもしろくないので、Bコースを選択した。地図では嵯峨野の町に下山できることになっている。
 ▼ Bコースで快調に山を下っていくと、またも分岐。下り道のCコースへ。

 ▼ 倒木のある荒れた道が、道なき道に変貌。雨が降ってるし無謀な直進は中止。

 戻ってDコースを進む。道はハッキリとしている。どこに通じているのやら?
 ▼ 8:32 展望が開けたところに着いたぞ。(ココを「第二展望台」と仮称しておきましょう)

 ▼ 先週登った曼荼羅山の火床が見えるよ。

 さらに道を進むと、第一展望台(仮称)に出る(8:33)。トレッカーの男性一名が休憩中。オイラはあいさつをして下山。
 下山中も、登ってくる別の中年男性とすれちがう。マイナーな山やと思いきや、この山は意外に人と出会う率が高い。

 ▼ 下山中に上桂方面が見える。

 8:48 嵐山公園の西端まで戻る。さっきすれちがった中年男性が後から下りてきた。
 大河内山荘庭園の黒壁沿いに下る道があったので、「この道で町まで下りれますか?」と訊ねると、「行けますよ」とのこと。
 話を聞くと毎朝、展望台まで行って掃除してらっしゃる近所の人のようだ。雨が強くなってきたので下りてきたという。
 「小倉山は道が枝分かれしていて、わかりずらいですね(笑)」と言うと、「広い大きい道を行けばエエんですわ」とアドバイスをくださいました。いつかまたリベンジいたしますよ!
 ▼ 8:52 二人で急坂を下り、御髪神社(みかみじんじゃ)の脇に到着。お礼を述べて別れる。

 ▼ 御髪神社。噂ではネコがいるらしいのだが、あいにくの天気で姿はなし。

 そばのベンチに座り、おにぎりタイム。木が屋根代わりになって雨に当たらずにすんだ。

 ▼ 雨の渡月橋。

 帰路は、運賃が安い阪急電車にしよう。
 だが、往路で見た左柱が黒い鳥居がヒジョーに気にかかる。地図を見るとあの辺りに櫟谷・宗像神社(いちいだに・むなかたじんじゃ)があるのだが……。

 ▼ 9:45 櫟谷・宗像神社に到着。オイラが見た鳥居はこれではない。


 ▼ 川沿いに進んでいくと、あった!

 ▼ 蔵王大権現とな?

 ▼ 鳥居を抜けると、かなり急登な坂道。

 雨さえ降っていなければ、登りつめていきたいところである。この先に社はあるのでしょうか? いつか探検しよう。
 ▼ 10:09 今日はまったくの不完全燃焼で阪急嵐山駅に到着。

 ところがどっこい、タダでは大阪へ帰りまへんで~。
 ▼ これが本日の大収穫だぁー!

 本日の歩行距離=10.0km


『山はいのちをのばす―老いを迎え討つかしこい山の歩き方』 田中澄江

2012-05-06 00:00:00 | 
山はいのちをのばす―老いを迎え討つかしこい山の歩き方
田中 澄江
青春出版社

 この前行った春の古書大即売会で、最もビビっときた一冊がこれ!

 著者の故・田中澄江さんは東京生まれの方なのだが、この本を読んでいると、

戦後間もなくは京都に住んでいて、京都はまわりに山がいっぱいありました。東山、大文字山、比叡山、愛宕山。夜、人気(ひとけ)のない鴨川で泳いだり、京大農学部のプールでも泳ぎました

 と記述されており、京都とは浅からぬご縁もあることがわかりました。

昔の坊さんの下駄履きをまねて、下駄を履いて比叡山に登ったことがあります」という強者でもあります。

 10代の頃から山登りをはじめられて、89歳(出版時)になっても山を愛し続け、山を歩いていた田中さんのこの本には、オイラも共感する山歩きの心構えと箴言が満ちあふれているのでありました。

 一歩山に入ったときから下りきるまで、緊張の連続ですから、無駄なことを考える暇はない。

 やせるには山が一番手っ取り早いんですよ。

 山へ行ったらまず血圧が下がる。人間関係に余計な気を使わないからです。

 山を通して神が大自然の気を吸わさせてくださるのだと感謝している。

 山では自分のペースで歩くことが大事で、後から来た人に抜かれることなど気にしたらだめ。

 山へ行くおもしろさを知ったら、盛り場の人ごみを歩いている人の気がしれない。

 斜面を歩くことは、平地を歩くことより、足の力を大変強くし、また心臓を強くします。

 山は自分とのたたかいだから、克明にその状況の記録もとっておく。

 山歩きを重ねて自分の身は自分で守るという意識に徹すれば、怖いものは、自分の心のたるみです。

 山をたのしむために山から健康をもらってきて下界で十分働く。

 精神の緊張を持続するということは、次に何が起こるかを考えること。山歩きをしていると、どこから怖いスズメバチが飛んでくるかわからない。どこにトゲのあるイバラの木があるかわからない。どこで足を滑らせるかわからない。自分の身を守るために全身の神経がいつも生き生きと働いている。

 山に満ちている大自然の中におのれ自身をおいて、澄んだ空気の中に澄んだ頭で、人間にとって一番大事なことを考えることができる。

 とまあ抜き出しているとキリがないんで、この辺でやめておきます。

 オイラも人並みに悩みごとをかかえていたとき、山に登って自然の中に身をおいたら、人の営みなんてちっぽけなものだと痛感したことがありました。孤立無援の山中に踏み込んだときには、「ここから無事生きて帰れるのか?」という命題が第一義になり、欲と愛憎にまみれた俗塵の悩みなど雲散霧消してしまいましたよ。 
 下界に下りたら俗人に戻りますがね。(^▽^ケケケ (←それってアカンやん)

 中高年向きの老いを迎え討つための書となっておりますが、若い男子・女子も読んでおいて損はない。山歩きする人々にとっての『聖書(バイブル)』といっても差し支えのない内容なのでありました!