京都猫町ブルース | |
甲斐 扶佐義 | |
淡交社 |
京都には「いちげんさん」お断りの敷居の高いお店があるようだが、「いちげんさん」も「おなじみさん」もウェルカムというお店も多い。
ただし、「おなじみさん」率が高いお店と知らずと入ってしまうと、「いちげんさん」は居心地の悪さをひたすら我慢しなければならないのであるなあ。
はたして、出町にある喫茶店「ほんやら洞」はどうなんでしょうか?
お店の前は何回も通ったことがあるのだが、どうしても入りづらい……というかお店の歴史を知ってしまうと気軽にプラッとは入れない気がするのである。
事前に勉強し、ガチガチに理論武装しなくては太刀打ちできそうもない雰囲気が店構えにもあって、オイラはいつも店先を素通りしてしまうのであった。
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ほんやら洞のマスター甲斐扶佐義(かいふさよし)氏は写真家でもある。
去年の冬、たまたま入った本屋で写真集が偶然目にとまり、衝動買いしてしまったのである。
京都と猫と美女。
決して観光スポットではない普段着の町中で、裏通りで、路地裏で、猫たちは自由に生きているのであった。
表紙カバー裏に「京都猫MAP」があるのも嬉しいじゃないか。
写真が撮られた場所に実際に行ってみるのも一興。そこで猫と美女に会えたなら超ラッキー!
▼ 出雲路神楽町にある道標。
▼ 荒神橋西詰のお地蔵さん。
撮られた年月日が記載されていないのだが、写真集の写真は全編モノクロで「昭和」風情が漂っている。今と昔の風景を見比べるのもまた良し、なのである。
猫に出会いに京都へ行くなんて、粋じゃあ~りませんか、ねえ旦那。
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【小粋なオイラの作品集(笑)~鴨川べりにて~】
▼ 威風堂々たる荒神橋ネコ(2012)。
▼ 日溜まりでくつろぐ賀茂大橋ファミリー(2012)。
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【追記 2012-05-02】
▼ 2000年に出版され、現在絶版になっている『京都猫町さがし』を古本屋でゲット。
京都猫町さがし (中公文庫―てのひら絵本) | |
甲斐 扶佐義 | |
中央公論新社 |
『京都猫町ブルース』に掲載されている写真と同じ写真も載っているが、初見の写真も多数収録。
こちらの本には撮影年と撮影場所が記されている。
『京都猫町ブルース』にもあった出雲路神楽町のおばちゃん二人のポートレイトは、イデタチから推測するに1960年代初期の撮影やと思っていたのだが、1976年のものと判明。右に立つおばちゃんがエエ味出してはります。
あの頃は、まだ買い物カゴぶら下げて市場に行ってはったんやねえ~。枡形商店街やろか?
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