10月の内閣改造以降顕著なことであるが、我が国の外交政策が「まさにかくあるべし!」という姿に近づいてきているように思う。昨日指摘した「東アジア共同体は自由・人権を尊重せよ」というのもそうだし、今日外務省から正式発表された、北朝鮮による日本人拉致問題を見据えた「人権担当大使」の任命もその一つである。また、昨日は、関係省庁の局長級による専門幹事会も首相官邸において開かれ、「拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はない」という政府の姿勢が再確認された。その中で、拉致問題解決を求める国際的な協調強化も新たな課題とすると決まったが、「人権担当大使」の任命はその具体的な一環である。
以前は、率直に言って、国交正常化を拙速に急ぐ余り「拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はない」という言葉が多少白々しく響いたものだが、どうも真っ当な方向性で進みつつあるようだ。国民が他国によって不法に拉致されたのだから、主権国家として自助努力をするのが当然であり、この点はまだ改善の余地はあると思う。そうはいっても、国際世論に働きかける努力というのももちろん意味あることであり、それはそれで進めるべきことである。国際世論の後押しが我が国の自助努力の助けになることは十分にありうるからである。
ちなみに、「人権担当大使」というのは、米国も8月に「北朝鮮人権問題担当大使」なるポストを新設している。やはり、独裁国家には自由と人権の価値をもって対抗するべきだということである。「北朝鮮」と名指ししているか否かが日米の差であり、日本の方が少し腰が引けていると言えないこともないが、「北朝鮮」と特定していないだけに、中国によるチベットなどの民族弾圧や宗教弾圧にも積極的に声を上げていくべきである。ただし、一言申し上げるならば、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員という点が若干気がかりである。国連の女子差別撤廃委員会といえば、ジェンダーフリーの総本山である。軽々にレッテルを貼るのは慎まねばならないが、あらぬ方向に走らなければよいがという危惧がないわけではない。
「(今年8月に北朝鮮人権大使を任命した)米国を見習ってそのまま行動すれば何かを得られると計算したのは明らかだ」という北朝鮮の政府機関紙の声明が余りにも滑稽だったので、併せて記事紹介をしておく。
(外務省プレスリリース)
「人権担当大使」の任命について
平成17年12月6日
外務省は、齋賀富美子駐ノルウェー国兼アイスランド国大使を12月6日(火曜日)、「人権担当大使」に任命した。
齋賀大使は、豊富な人権問題への知見と経験を有しており、また、現在、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員を務めるなど、「人権担当大使」の任務に最適任と判断して任命した。
同大使は、今後、国連等における人権関係会議への出席、政府レベルの対話等を通じ、拉致問題を含む北朝鮮に関する人権問題等、国際社会における人権問題に取り組む予定である。
(参考記事)
[日本の人権大使任命を非難=対米追随をけん制-北朝鮮]
【ソウル6日時事】北朝鮮の内閣機関紙・民主朝鮮は6日、日本政府が拉致問題などを担当する「人権担当大使」を新設することなどについて論評し、「(今年8月に北朝鮮人権大使を任命した)米国を見習ってそのまま行動すれば何かを得られると計算したのは明らかだ」と非難した。韓国の通信社・聯合ニュースが伝えた。
(時事通信) - 12月6日21時1分更新
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以前は、率直に言って、国交正常化を拙速に急ぐ余り「拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はない」という言葉が多少白々しく響いたものだが、どうも真っ当な方向性で進みつつあるようだ。国民が他国によって不法に拉致されたのだから、主権国家として自助努力をするのが当然であり、この点はまだ改善の余地はあると思う。そうはいっても、国際世論に働きかける努力というのももちろん意味あることであり、それはそれで進めるべきことである。国際世論の後押しが我が国の自助努力の助けになることは十分にありうるからである。
ちなみに、「人権担当大使」というのは、米国も8月に「北朝鮮人権問題担当大使」なるポストを新設している。やはり、独裁国家には自由と人権の価値をもって対抗するべきだということである。「北朝鮮」と名指ししているか否かが日米の差であり、日本の方が少し腰が引けていると言えないこともないが、「北朝鮮」と特定していないだけに、中国によるチベットなどの民族弾圧や宗教弾圧にも積極的に声を上げていくべきである。ただし、一言申し上げるならば、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員という点が若干気がかりである。国連の女子差別撤廃委員会といえば、ジェンダーフリーの総本山である。軽々にレッテルを貼るのは慎まねばならないが、あらぬ方向に走らなければよいがという危惧がないわけではない。
「(今年8月に北朝鮮人権大使を任命した)米国を見習ってそのまま行動すれば何かを得られると計算したのは明らかだ」という北朝鮮の政府機関紙の声明が余りにも滑稽だったので、併せて記事紹介をしておく。
(外務省プレスリリース)
「人権担当大使」の任命について
平成17年12月6日
外務省は、齋賀富美子駐ノルウェー国兼アイスランド国大使を12月6日(火曜日)、「人権担当大使」に任命した。
齋賀大使は、豊富な人権問題への知見と経験を有しており、また、現在、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員を務めるなど、「人権担当大使」の任務に最適任と判断して任命した。
同大使は、今後、国連等における人権関係会議への出席、政府レベルの対話等を通じ、拉致問題を含む北朝鮮に関する人権問題等、国際社会における人権問題に取り組む予定である。
(参考記事)
[日本の人権大使任命を非難=対米追随をけん制-北朝鮮]
【ソウル6日時事】北朝鮮の内閣機関紙・民主朝鮮は6日、日本政府が拉致問題などを担当する「人権担当大使」を新設することなどについて論評し、「(今年8月に北朝鮮人権大使を任命した)米国を見習ってそのまま行動すれば何かを得られると計算したのは明らかだ」と非難した。韓国の通信社・聯合ニュースが伝えた。
(時事通信) - 12月6日21時1分更新
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総連地方本部、総連系団体所有は全部で40店舗ほど営業。
http://www.tamanegiya.com/patinnkotyousenn.html
パチンコ業界の内実
http://www.geocities.jp/pachimaya/black.html
國民新聞(平成15年10月)民主党 北系パチンコ業界から献金
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kokumin-shinbun/H15/1510/1510029contribute.html
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Oasis/3875/gyoukai-riken.html
在日韓国朝鮮人とパチンコ屋に特別の税を課せ
http://www9.big.or.jp/~cumy/kokutai/ets_pac.shtml
->平沢は、警察官僚時代はパチンコのプリペイドカード導入に奔走し、朝鮮人集団に大量の偽造カードを作られて大失敗したとても優秀なお方です。拉致問題に関しても、近づいてユスリタカリ、最後はカニ食ってポンというすばらしい業績をあげられました。いまや岡田の脱税を見逃す代わりに警察利権となったパチンコメーカーアルゼとは、非常に仲がよく、安定した生活を提供される基礎ともなっていたりします。亀井と並び、インチキ警察官僚もとい、すばらしい官僚の鏡のようなお方です。
http://www.nikaidou.com/clm2/c2_050502.htmそ->
朝銀って何?公的資金投入って何?/現代コリア研究所長 佐藤勝己氏特別寄稿集
http://chogin.parfait.ne.jp/katumi_sato.html
http://www.sukuukai.jp/
こ
一概に機密費=悪と決め付けることはできないし、何でも公開すべきだといったら外交は成り立たないのですが、少なくとも今までの経緯を見ていると、かなり怪しげだといわざるを得ませんよね。
田中均氏の言動にはちょっと疑問符がつきます。外交官というのは、いつの世も陽の当たらない仕事ですよ。「手柄は誇らず批判は的外れであっても甘んじて受ける」というのが外交官の鑑というべきかも。
はじめまして。その点、私も気になってたので書いたつもりでいたのですが、よく見たら、頭の中でとどまっていて書き忘れていました。書いたつもりの文言は「ただし、一言申し上げるならば、国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員という点が若干気がかりである。国連の女子差別撤廃委員会といえば、ジェンダーフリーの総本山である。あらぬ方向に走らなければよいがという危惧がないわけではない。」です。せっかく指摘していただいたことだし、本文にも追記しておきます。
>劇団たぬき様
フォローありがとうございます。
目的は正しいのですが、最適な人選だったか疑問が残らないでもないのも事実です。北朝鮮ターゲットならば斎木さんを起用するという手もあるし。しかし、取り組みの方向性としては間違っていないし、何も始まる前から不適切な人選だったと決め付けるのも早計なので、期待しながら見守るべきなんだろうと思います。
今回の斎賀さんの大使任命については、ジェンダーとか従軍慰安婦とは区別して考えたほうがよいと思われます。
猫研究員さんがおっしゃるように、日本の場合は「北朝鮮」と名指して強いないので、「拉致」に限らずあらゆる人権問題を取り上げる大使ということなんでしょうけども、外務省プレスリリースにもあるように主たる目的は「拉致問題」なんだろうと思いますので。
外堀攻略、外堀攻略です。
齋賀富美子駐ノルウェー国兼アイスランド国大使って
「国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)の委員」
というところが、ずいぶん怪しくないですか?
国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW):従軍慰安婦を政府に認めさせ、謝罪と賠償を求める、なんて書いてありました。
もちろんジェンダーフリーなんて言葉も・・・
大丈夫でしょうか?