法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

新人営業の教科書 (7)- 営業に必要なスキルの体系化 - 営業に必要な知識 - ④ 顧客と「顧客の顧客」「顧客の仕入れ先」に関する知識

2024-06-16 12:12:00 | 新人営業の教科書
さて、今回は「営業に必要な知識」の中の『④顧客と「顧客の顧客」「顧客の仕入れ先」に関する知識」』です。

PowerPoint資料にはなかった「顧客の仕入れ先」も追加しました。ただ、今は「顧客本体」に集中しましょう。

ここで言う顧客は、販売先の会社です。いわゆるBtoBビジネスを想定しています。

商品が個人向けのもの、たとえばチョコレートのようなものでも、販売先は卸売業者、デパート、スーパー、コンビニなどの「会社」ですね。もちろん、小売店は個人相手の「販売」となりますが。

では、「営業に必要な知識」は、個人相手の営業には役立たないのか?そんなことはありません。建売住宅やマンション、車の営業を考えてみてください。

・マーケティング  
・商品知識
・市場に関する知識
・顧客と「顧客の顧客」に関する知識 
・自社に関する知識

顧客が「個客」になるだけで、どれも必要な知識です。建売住宅の営業の場合、住宅や内装、什器等に関する知識、建売住宅市場や競合するマンション・賃貸住宅に関する知識、住宅ローンに関する知識などが必要になります。「個客」に関する知識としては、年収(それを推定するための勤務先や職業)、年齢、家族構成、購入理由、新規か買い替えか、などが必要になるでしょう。会社同様に意思決定プロセスを見つけ出す必要もあります。例えば、ディシジョンメーカーは、ご主人ではなく奥様の方。あるいは、そのご両親。

「個客」相手の営業でも、このブログのように必要な知識を整理して調査・質問することが大切なのです。

顧客情報の収集は、顧客訪問前の大事な準備の一つです。新規顧客の場合は最初のステップであり、既存顧客であれば最新情報に更新するステップです。

必要情報および入手先の一覧を作ってみました。

必要情報は、企業業績、関連事業業績(あなたの商品と関連する事業)、中期・長期事業計画、本年度投資計画、組織図、意思決定プロセス、当該企業の課題、競合情報などです。

この表では、収集手段としてWebサイトや業界紙などを上げていますが、問題・課題など推定はできても、顧客と良好な関係を築かないと正確な情報を入手できない項目も多々あります。

新人営業の場合は、「アクセス可能な情報源から可能な限り」としましょう。特にWeb情報は確実に。訪問される側から見ると、Webに出ている内容を質問されると「勉強不足」と思ってしまいます。逆に、Webに記載されている内容を更に突っ込んで質問されると「よく調べているなぁ」となります。といっても、案件の本筋とかけ離れている内容ではだめですが。

もっとも普通の会社であれば、既存顧客や過去に売り込みをかけた顧客の情報は、データベース化されて社内に残っているはずです。それをまず学習し、不足情報を収集します。データベースにない、これから攻める顧客の場合は、かなりの調査・分析が必要になります。

いずれにしても、顧客基礎情報は、顧客の全体像を把握し、当該案件の実施の確度(本気度*)や関係者の洗い出し等に活用します。

*本気度:本当にあなたの会社から買いたいと思っているか、その度合いです。例えば、見積り依頼が来ても、意中の取引先が決まっており三社見積もりを成立させるだけの見積依頼、エンジニアが自分の好奇心で依頼した見積依頼、来年以降の予算を獲得するだけのための見積依頼などもあります。

新人営業にとっては濃すぎる内容ですが、焦らずに少しづつ積み上げていきましょう。まずは、一つ上の先輩のレベルを目指して。

では、次回、必要情報についてもう少し詳しく見てみましょう。


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