法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

購買行動と営業プロセス - 第四段階「競合分析・選定基準の明確化」-非公式購買プロセスから公式購買プロセスへ

2019-10-27 22:58:16 | マーケティングと理詰めの営業
第一段階から第三段階までは、顧客が検討を重ね、購買の意思決定を行うプロセスで、営業がもっとも顧客に貢献できるプロセスです。

一方、第四段階以降は、購買を実現させるプロセスで、顧客対サプライヤーに分かれて交渉する段階です。
顧客は外部に対して購買の意思を明らかにし、おおやけに調達先候補と接触し、RFPを発行して、提案書、見積書を要求します。
そして、提出された資料を比較・分析して調達先を選定します。第四段階以降を「公式購買プロセス」と呼びます。
反対に、第三段階までを「非公式購買プロセス」と呼びます。

それでは、公式購買プロセスの始まりである第四段階を詳しく見ていきましょう。

この段階から顧客は、正式な購買手続きに従って購買活動を進めます。具体的には、問題、課題を解決できる可能性のある製品やサービスを提供できるサプライヤーを探します。
複数のサプライヤーと連絡を取り、問題あるいは課題、検討しているソリューションの概要を開示します。

営業は自社の技術者とともに開示された内容を検討・理解します。
また、顧客と打ち合わせを行い、問題・課題の理解を確実なものにします。
顧客が検討しているソリューションに関しても、適宜、提案を行います。

また、営業は、サプライヤーの選定基準が何なのか、競合がどこなのかを調査します。

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購買行動と営業プロセス - 第三段階「説得材料の提供、不安の低減」

2019-10-20 23:38:43 | マーケティングと理詰めの営業
第三段階では、顧客は「より具体的に」問題や課題の解決に必要な製品・サービスを製品名・仕様・価格等のように具体的に記述します。

そして、社内での説明、購入計画(年間予算等)へのインプット等を行います。

ここでの営業の役割は、顧客の「この段階でのキーパーソン」が、社内を説得できる材料を提供することです。

「この段階でのキーパーソン」とカッコ書きにしたのは、この人が第二段階で調べた意思決定者とは限らないからです。キーパーソンは、案件が進む段階によって異なります。

営業は、また、顧客が感じているリスクを和らげ、提案しているソリューションに対する確信を深めさせることが大切です。「この会社の(営業の)ソリューションなら大丈夫だ。サポートも安心」などと顧客に確信させることです。

逆に言えば、営業は顧客が感じているリスクや不安を察知し、それらを取り除くためのデータや情報を提供します。

小型商談では、商品を購入したあとで「買って失敗した」と思っても大きな痛手にはなりません。このため顧客は容易にリスクをとることができます。私も買ったがほとんど袖を通さない服やスポーツ用具があります。仕事で購入したものでも、失敗しても大きな問題にはならないでしょう。

しかし、コンプレックスセールスの対象となるような製品・サービスはどうでしょうか。
買ったはいいが、使い勝手が悪すぎて社内のユーザーの評判が悪いソフトウェア、納期が間に合わず会社のプロジェクトの進捗に悪影響、など、失敗例は身近にもたくさんあります。
「もし、そうなったらどうしよう」という顧客が感じているリスクや不安を取り除く努力が必須となります。

これまで説明してきた第一段階から第三段階までが、顧客が検討を重ねて態度決定を行うプロセスです。

さて、皆さんの抱えている第三段階の案件の状況はいかがですか。

「まだ、入札の案内が来ていない(見積もり依頼が来ていない)のでやりようがない」ですか?

もう営業は、とっくに始まっています!!
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購買行動と営業プロセス - 第二段階「情報提供と調査の手伝い」

2019-10-12 09:17:22 | マーケティングと理詰めの営業
資料では「第二段階:必要な財の把握」とあります。

この段階は、「探索の開始と計画」の段階とも言われ、顧客は、第一段階での問題意識に基づき解決方法の調査・探索を行います。

そして、問題解決計画の概要をまとめます。



営業は、顧客が問題解決計画の作成に必要な情報を積極的に提供します。

そして、この計画を進めるためのキーマンおよび関係者を探ります。

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購買行動と営業プロセス - 第一段階「検討のきっかけを作る」

2019-10-05 11:53:47 | マーケティングと理詰めの営業
購買行動と営業活動

購買行動のモデルの代表は、AIDMA(Attention, Interest, Desire, Memory, Action)。そして、インターネットの普及により、その進化版ともいえるAISAS(Attention, Interest, Search, Action, Share)が購買行動モデルの新たなモデルとなりました。「Search(検索)」と「Share(共有)」がキーワードであることは、読者なら納得されると思います。

それでは「購買行動と営業のプロセス」を紹介します。顧客が生産財を購入する一連の流れと営業の「やるべきこと」を明確にしていきます。表中のどの段階が「営業にとって勝負所はどこか」を考えていきましょう。


第一段階 検討のきっかけを作る                             


では、まず、第一段階の「問題の認識」です。購買側行動の欄には、「客観的事実に基づく問題意識の発生」、および、「検討のきっかけの発生」とあります。

具体的なきっかけとしては、製造上の問題が発生し、それを解析・解決するために新たな測定器が必要となる、あるいは、新製品の製造のために新たな製造装置が必要となる、営業の生産性を上げるために営業支援システムを導入する、社員が増えてきたので広いところに引っ越す、などが考えられます。

営業活動の欄に、「きっかけ」の提供とありますが、これはどういうことでしょうか。

第三者の立場では明らかな問題でも本人たちが気付かないケースやその組織上の理由で検討の遡上に乗せてもらえない場合などに、「問題に気付かせ、検討のきっかけを与えること」を言っています。

顧客が問題意識の高い人たちであれば、営業が黙っていても、問題を認識し、営業に問い合わせがくるかと思いますが、そうでない場合は、営業自身が問題提起をしないと商売にはなりません。

現状のプロセスあるいは業務でどのような問題があるのか営業が技術と一緒に分析し、問題提起して、解決策を提案する必要があります。

例えば、次世代の製品を開発するためには、もっと高精度の検査装置が必要であることを、データ付きで説明し、解決策を提案するなどです。

営業として大事なことは、顧客の開発担当者や現場のエンジニアと良好な関係を築き、事前に顧客の問題点や課題に関わる情報を収集・分析・整理できていることです。

それらの情報があれば、顧客に合った提案が可能となります。そうでないと、一般的な提案になってしまいます。

もちろん、一般的な提案をして顧客の本質的な問題を探っていくという方法もあります。




誰もいない。どうきっかけを作ればいいんだ!

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