法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

営業関連書籍紹介:『「いつでも転職できる」を武器にする』- 転職は自分自身の営業(2)

2022-07-31 14:40:23 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:「いつでも転職できる」を武器にする
出版社:KADOKAWA
著者:松本利明(人事・戦略コンサルタント)

就職活動や転職活動は、自分自身を営業する場である。

私の最初の転職先は、Quantumという米国ハードディスク(HDDメーカー)の日本支社(入社時私も含めて5名)。
日本の社長、人事部長と面接の後、米国本社で面接。一人50分ずつ、12人と2日間面接。
いろいろな切り口から、質問された。もちろん準備はしていたが。
3日目にOKが出たらしく、研究所・工場の見学となった。

当時、同社は、まだ会社が小さかったこともあり、関係者全員が面接するというルールがあったとのこと。
また、同社の顧客、Appleのスティーブ・ジョブズも同じ方針で、彼の影響があったと思われる。

これが、私の最初の転職時の面接。その後も海外での面接はあったが、12人と面接はなかった。

さて、この本を読んで「やはりそうだよね」と大きくうなずいた点は二つ。

① 事業のライフサイクルのフェーズにより活躍できる人材のタイプは異なる(自分にあったフェーズは?)

事業のライフサイクルは、導入期、成長期、安定期、衰退・再展開期と時間とともに進む。
著者によると、各フェーズで活躍できる人材のタイプは以下のとおり。

導入期:新しいことを考える人材タイプ。
成長期:走りながら、今のビジネスを太くする人材タイプ、または、海外で展開する人材タイプ
安定期:ルールや仕組みに沿って今のビジネスを太くする人材タイプ
衰退・再展開期:最適化する人材タイプ

前述のQuantumをはじめその後入社した会社は、すべてスタートアップか新規事業。安定期に入ると窮屈になって転職。確かに自分に合ったフェーズがある。

② キャリアアップではなくスライドで考える。逆張りの勧め。

例えば、公認会計士や税理士、さらにはCPAの資格を取り、PWCのような外資系企業に入る。
周りは海外の一流大学や東大、京大などのトップの大学を出て、同様な資格を持った人材ばかり。
日本のスター野球選手が、大リーガーに行き、トップチームで競争することと似ている。
人並み以上の能力を持っていたとしても、成功する(生き残れる)可能性は高くはない。

むしろ、そういう優秀な人材が来ないスタートアップ企業や中堅企業に入り、仕事の幅を増やしながら、貢献し、感謝されるという戦略の方が旨く行く。

別の例で、英語ができるエンジニア、例えば、海外留学経験者や英語が好きなエンジニアは、ひっぱりだこでIT関係に行く人が多い。
私が現在、携わっているビル管理業界も外資系の顧客が多く、英語のできる電気・機械・建築系のエンジニアを募集しているが、年収1500万円を提示しても応募さえない。

どこに行けば、自分は希少価値として扱ってもらえるのかを考えるべきだ。

ライバルがいないか少ない「アウェイ」にスライドし、自分の資質や経験の中から、相手に喜んでもらえそうなことを行う。それが「逆張り」。

私の場合は、サラリーマン時代は、導入期・成長期の会社で好きなだけ仕事し、独立後は「逆張り」となる市場を選んだことになる。

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営業関連書籍紹介:『「いつでも転職できる」を武器にする』- 転職は自分自身の営業(1)

2022-07-31 11:25:09 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:「いつでも転職できる」を武器にする
出版社:KADOKAWA
著者:松本利明(人事・戦略コンサルタント)

転職活動は、自分自身を営業する場である。

転職希望先が望んでいることは何か?営業としての売上実績、顧客リスト、リーダーシップ、部下の育成能力、・・・・

相手のニーズを予想する。

営業としての自分の強み・価値は?販売実績、優良顧客リスト、体得した営業手法・・・・

営業としての自分の強みを整理し、表現できるか。

転職に際して、自分の強みとして育成すべき点は何か、それをこの本は教えてくれる。

ちなみに、章立ては以下のとおり。

1 「日本の転職」の前提が全て変わってしまった
2 自分軸にあった市場を見極める
3 自分軸で売れるキャラを確立する
4 自分軸で市場価値をつくれるようになる
5 自分軸で強くなるー転職しない時にやり続けること
6 永久保存版 自分軸で活躍する判断基準を身に付ける

著者は、PWCやアクセンチュアなど外資系コンサル会社でプリンシパルであった松本利明氏。

30年近く、外資系企業で働いてきて、今も外資系企業を顧客としている私にはうなずける点が多い内容。

日本企業に勤めている方には、ちょっとしたカルチャーショック、言葉を変えれば良い刺激になるはずだ。

<帯も含めて、写真にしました。営業手法に関わる本ではないが、興味深い内容だったので来週も掲載予定>
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営業関連書籍紹介:『90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術』- 営業に必要な70のスキル

2022-07-24 08:39:16 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術
出版社:東洋経済新報社
著者:野部剛

先週紹介した『営業は準備力』と同じ著者で、ソフトブレーン・サービス㈱代表取締役社長の野部氏。

社会人として野村証券のリテール営業からスタートし、コンサル会社を経て、ソフトブレーンに入社。

この本では、ソリューション営業に必要な70のスキルを紹介している。

実際にはスキルというより営業プロセスにおけるチェックポイントと私は理解した。

先週同様、ベテラン営業であれば「俺の頭の中にもバッチリ入っているチェックポイントだよ」とうなずける内容だ。

このような書籍を読んで、自分の商品にあった営業プロセスを個人として、チームとして、会社として確立することが必須である。

これらのスキルを完全に体得するためには、ロールプレイングや日々の指導をきめ細かく行うこと。

『理詰めの営業』の考え方も参考にしていただきたい。



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営業関連書籍紹介:『営業は準備力』- トップセールスが無意識に心掛けていること

2022-07-17 06:37:29 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:営業は準備力
出版社:東洋経済新報社
著者:野部剛

著者は、ソフトブレーン・サービス㈱代表取締役社長の野部氏。

社会人として野村証券のリテール営業からスタートし、コンサル会社を経て、ソフトブレーンに入社。

ソリューション営業の考え方と、その営業手法を、マーケティングの基礎的な知識を用いて説いている。

それはトップセールスマン2000人の調査から明らかになった「成功のための行動法則」とのこと。

ベテラン営業であれば「俺の頭の中も同じだよ」とうなずける内容だ。

問題は、それを具現化し実行できているか、営業チームとして共有できているかだ。



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営業関連書籍紹介:『ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)』(その6‐最終)セールスチームとセールスプロセス

2022-07-10 02:27:41 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)
出版社:NHK出版
著者:ピーター・ティール(関美和訳)

(その5)の続き・・・・

2015年ビジネス賞大賞を受賞した「ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)」(ピーター・ティール著)。スタートアップを目指す人々を勇気づける本だが、ここでも営業の重要性を第11章「それを作れば、みんなやってくる?」で説いています。

(その5)ではコンプレックスセールスについて述べたが、ここではもっと価格の安い商品のセールスについて語っています。

「個人セールス。・・・・・ほとんどのビジネスは、コンプレックス・セールスに適さない。
一件当たりの平均販売額が一万ドルから十万ドル程度なら、CEOがすべてを自分で売り込む必要はない。
そうしたセールスの課題は、特定案件をどう売り込むかではなく、適正規模の営業チームを使って幅広い顧客層に商品を売り込むプロセスをどう確立するかだ。」


さて、ピーター・ティールは、この章の最後で以下のように述べています。

「誰もが売り込んでいる。・・・・
おたくたちは、販売のことなんて考えたくもないし、営業マンをほかの惑星に追放できればいいのにと願っていることだろう。
僕たちはみんな、自分は何者にも影響されずに判断し営業に、惑わされることはないと思いたがる。でも、それは間違えだ。
誰もが売り込みに影響される。」


エンジニア(おたく)は営業が嫌いです。私もそうでした。営業のように口が立つエンジニアも嫌いでした。

でも今は自分も営業です。

口が立つ、いかにも営業という営業は、最優秀な営業ではありません。

本当にすごい営業は、気が付いたら買わされてような営業です。

いいもの作っても営業がいないと売れません。

スタートアップの企業といえども、スタートアップの企業だからこそ営業力が必要です。

自社の製品やサービスに適した営業戦略を立案し、会社として営業力を装備することが成功の絶対条件です。

そう思いませんか。

Industrial Marketing Strategy by Frederick E. Webster
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