法人営業に最適な「理詰めの営業」で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。自分のシンになる営業方法を確立し、自信に。特にコンプレックスセールスに最適。

自分の限界を知る‐一人で背負い込まずに周りのリソースを活用

2018-03-25 11:01:15 | 生産財のマーケティングと営業
前回の出だしでこんなことを書きました。

『「ちょっと話が聴きたい」と購買さんに呼ばれて行くと、金額の大きな案件。しかも、入札に参加しないかと言われ、喜び勇んで帰社。しかし、その話を聴いたS営業部長の顔がくもります。適切な製品やサービスを提供できないからではありません。案件が入札段階まで進んでしまっているからです。「恐らく当て馬に使われるだけ」とS営業部長は落胆したのです。この入札資料の作成を手伝った会社があるはずです。「いったいうちの営業は何をしていたんだ」と腹の中で叫びます。』

毎週のように当該顧客の会社に足を運んでいるのに何故、案件は進んでしまったのでしょうか。

それは個人任せの営業になっているからです。個人には好き嫌いもあり、付き合う顧客も限られます。また、能力的にもすべての関係者と接することはできません。やはり、組織として対応する必要があります。

個々の営業が顧客に密着し、アンテナを張り巡らすのは勿論のこと、会社の組織として顧客の会社と付き合っていれば、どこかで必ず誰かのアンテナに情報がひっかかったはずです。

一匹狼の営業もいます。すごくエネルギッシュで、エンジニアがトラブル発生で謝っている隣の部屋で、お構いなく次の商談をやり、個人の力で案件をグイグイ進めていく営業も知り合いの中にはいます。

しかし、金額の大きな案件は顧客内の関係者も多く、問題・課題も案件の進行とともに変わっていき、多岐に亘るため、営業一人だけでは取りこぼしも出てきます。

先ほどのエネルギッシュな営業も途中で頓挫することもありました。なにより顧客との相性もあり、合わない相手からは良い情報、良い結果を引き出せません。

また、一匹狼の営業は、途中経過をこまめに報告しないタイプが多く、上司としてもアドバイスが困難です。というよりも、アドバイスはもらいたくないというタイプだと思います。

会社としてはこのようなタイプの営業を新規開拓のある段階まで活用するという方法はあるかと思います。

案件を成功させる確率も高めるためには、やはり属人的な営業ではなく組織としてあらゆる階層での対応が必要となります。技術者、営業、部長、役員、社長、それぞれのレベルで顧客と良好な関係を構築することが求められます。

そのように会社という組織を動かすのが営業の仕事といえます。営業としても一人で背負い込まずに、周りのリソースをフルに活用すべきです。

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「営業がやるべきことが分かる」-第二段階「情報提供と調査の手伝い」‐二番手企業の場合

2018-03-16 22:12:39 | 生産財のマーケティングと営業
営業のAさん、「ちょっと話が聴きたい」と購買さんに呼ばれて行くと、かなり金額の大きな案件。しかも、入札に参加しないかと言われ、喜び勇んで帰社。しかし、その話を聴いたS営業部長の顔がくもります。

適切な製品やサービスを提供できないからではありません。案件が入札段階まで進んでしまっているからです。「恐らく当て馬に使われるだけ」とS営業部長は落胆したのです。この入札資料の作成を手伝った会社があるはずです。「いったいうちの営業は何をしていたんだ」と心の中で叫びます。

下記の資料では入札やRFPは全7段階の営業活動の第5段階になります。これからも今のケースは営業の後工程の出来事に過ぎないことが分かります。

しかし、このブログは、まだ第二段階。この段階で二番手だと分かったなら、まだまだ勝ち目はあります。

・まず案件の中身を精査します。顧客の問題・課題の確認、表に出てきていないかもしれない本当の問題・課題を抽出します。そして、案件がどこまで進んでいるか確認します。

・一番手も含めた競合他社の分析をします。会社、製品、サービス、組織、営業力、技術力、サポート力などの情報収集と整理・分析です。同じ業界であれば、ある程度、情報は持っていると思いますが、今、顧客に情報を提供している営業と顧客、顧客の組織、意思決定者に注目してください。

・最後に今回の案件に対する自社の強み・弱みを分析しておきます。自社の技術力、サポート力など製品以外の強み、弱みも整理します。加えて、例えば、この会社の他の工場に製品を入れていて高い評価を得ている、あるいは逆にトラブル続きなど、事実を整理しておきます。

以上の基礎情報を早急に揃えて、クローズまでの戦略を立てます。この段階では精緻なものは無理ですが、戦略を立てて前に進むことに意義があるのです。

さて、上記の営業と顧客の絆は強そうですが、本当のところはどうでしょうか。昔から知っている顧客ならそのあたりの判断はできそうですね。顧客の上司や同僚など他の人からも情報収集する方がよいでしょう。特に、一番手企業が大嫌いというアンチ一番手の人に手助けしてもらうのも一考です。

二番手ですが「営業の第三段階では五分五分」を目標に進めましょう。




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「営業がやるべきことが分かる」-第二段階「情報提供と調査の手伝い」‐一番手企業の場合

2018-03-11 21:42:54 | 生産財のマーケティングと営業
1番手企業の営業のやるべきことは。顧客との緊密な関係および一歩リードしていることを最大限に活かして顧客を自社製品に「誘導」することです。

そのためには競合他社の製品群、特徴、強み、弱みを十分に把握しておく必要があります。
その上で、自社の強みを全面に出し、顧客にそのポイントが重要であることを印象付けます。
それは製品そのものの性能や機能だけではなく、サービス体制や会社の財務力、継続的な開発力かもしれません。
独りよがりの強みではなく、競合分析をした上で自社の強みを打ち出さなければなりません。

そして顧客に「この会社なら問題を解決してくれる」、「今まで通り安心して任せられる」と思ってもらえる下地を作っていきます。

もし、貴社しかもっていないようなオプションがあれば、(例え、それほど重要でない機能でも)それを強く押し、RFPの段階の仕様書に入れるように誘導することも大切です。
特に官公庁の入札の場合は、非常に有効です。
貴社にしかない機能ですので、比較表の他社の欄には確実に×が入ります。

顧客との緊密な関係および一歩リードしていることを最大限に活かして、油断することなく、戦略的に顧客を自社製品に「誘導」することです。
つまり、この段階でクロージングまでの戦略ができていなければなりません。

では、二番手以降の企業はどうするか。次回以降にお話しします。

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「営業のやるべきことが分かる」-第二段階 「情報提供と調査の手伝い」-俺の立ち位置は?

2018-03-04 21:54:51 | 生産財のマーケティングと営業
資料では「第二段階:必要な財の把握」とあります。
この段階は、「探索の開始と計画」の段階とも言われ、顧客は、第一段階での問題意識に基づき解決方法の調査・探索を行います。
そして、問題解決計画の作成と購入する製品の概要をまとめます。
この段階での営業は、顧客が問題解決計画の作成に必要な情報の提供を行います。

さて、情報提供を依頼されたあなたの立ち位置はどのあたりでしょうか。

あなたは第一段階から顧客と情報共有している営業なのか、(検討のきっかけを与えた営業なのか、)第二段階で呼ばれた営業なのか。

顧客の準備状況、顧客への質問から自分の立ち位置を確認します。

第一段階から顧客と情報共有している営業なら、顧客が必要としている仕様やデータ、納期情報などの提供を行うとともに、競合の動きに注意を払います。
また、当該案件にかかわる顧客の意思決定者が誰なのか確認します。

自分の立ち位置が第二段階から呼ばれた営業だと分かった場合は、早急に巻き返しが必要となります。
顧客はなじみの営業(買いたい製品やサービスを提供している会社の営業)にすでに情報提供を依頼し、ある程度、調べて、2番手、3番手となるあなたの会社に補足情報の提供を依頼してきているからです。
依頼された情報の提供を行いながら1番手の会社はどこか、顧客の組織、意思決定プロセス、意思決定者などを調べ、どうすれば勝てるかを考えます。

実際には2番手、3番手の会社に声をかけるのはもっと後、RFPの段階かもしれません。ここまで来ると、2番手、3番手の会社が勝つのはますます難しくなってきます。

さて、1番手企業ならどうすれば勝つ確率を高くできるのか、2番手以降の企業はどうすれば勝てるのか検討していきましょう??

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