法人営業に最適な「理詰めの営業」で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。自分のシンになる営業方法を確立し、自信に。特にコンプレックスセールスに最適。

価格勝負の土俵に乗らないようにするには。

2019-06-23 13:17:16 | 『理詰めの営業』分析ツール
米国政府は、Federal Business Oppotuniteisというホームページで入札案件を公開しています。

このホームページを毎週チェックし、顧問先の企業が対応できそうな案件をお知らせするのも私の仕事です。

一日10件~20件ほどの案件が掲載されますが、当該企業の事業内容、地理的な要件等で絞り込んでいくと、3か月に1件くらい「おいしそうな案件」が出てきます。

今回、たまたま連続して案件があり、受注に成功しました。企業選定のクライテリアは、①企業の財務的な信用度、実績、顧客の評価等、②価格です。
受注できたということは、①をパスした企業の中で価格が最も安かったということです。

はたしてこの受注を喜んでいいのでしょうか。

本来取るべき戦略は、入札情報が公開されるよりもはるかに前に、関係者と密な関係を作り、入札に必要な情報を提供し、仕様を自社に都合の良いように書いてあげることです。こうすることで価格を下げることなく受注が可能となります。

実は、この中の一件(F領事館)の清掃業務の入札では、取得が困難な資格でF県では合格者が10人いないという資格を入札条件にしてきました。資格を持っている現行業者が仕様を書いたものと推測します。

私の顧問先はこの資格を持っていませんし、資格取得には複数年必要です。さて、どう対抗したらよいのか。

考えたのは、

①類似の資格で提案し、その資格で業務遂行に十分であることを説明
②当該業務で大手企業や他の大使館で十分に実績があることを提示
③以上をF領事館の担当者だけでなく東京の大使館の入札担当者に説明し説得

でした。

結果的には、上記の内容で東京サイドの了解を得て、(また、価格も一番安かったため)受注にいたりました。東京の担当者との良好な人間関係が役に立ったと思います。
しかし、本来このような現行業者が取った戦略は、我々がやらなければならないことです。

もっとクリエイティブに営業をしなければなりませんね。

Be Creative!!
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『理詰めの営業』- 関係顧客分析- 顧客の心理を理解する

2019-06-16 23:00:08 | 『理詰めの営業』分析ツール
綿密に計画され実施された販売戦略であっても、購買心理学、販売における人間的な側面、を十分に理解していないと、失敗することがあります。

顧客が購買活動の中で表す人間的な要因を営業が察知し、それに対処することにより、営業が成功する割合が増え、営業プロセスの中で残念な結果を招いてしまう可能性が少なくなります。顧客は常に条件のよい取引を求めると同時に、顧客自身のことや顧客の要求を真に理解している営業を求めています。このことを理解した上で、その顧客に適した販売方法を選択する必要があります。

購入課程には多くの人たちが関与しています。特にコンプレックスセールスでは、非常に多くの部門の多くの人が絡んできます。そこには集団力学が生まれてきます。営業はこれを仔細に検討しなければなりません。案件に関連するのは誰なのか、それらの人たちの関係はどうか、力があるのは誰か、それに従属しているのは誰か、個々の関係者はどのような特性を持っているか、営業プロセスの中で何度となく検討しなければなりません。

購買をするのは企業ではなく人間です。このため、誰がキーパーソンで、キーパーソンが何を求めているかを明らかにしなければなりません。関係するする人すべてを洗い出すのは大変です。仮にすべての関係者を洗い出したとしても、個々の人を知っているとしても、関係者の相互関連を推察するのは更に困難です。

『理詰めの営業』では、関係顧客分析の方法を提供しています。この分析の方法の拡張と精度の向上の必要性をひしひしと感じています。

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"Nice To Have" から "Must Have"へ

2019-06-09 21:27:12 | コラム
下記は、私の友人でいすゞ自動車でトラックの販売をしていたRon McFarlandが書いた「Ronさんの営業」のクロージングの文章の一部です。

クロージングの段階になっても、購入を渋る顧客。その原因として、下記では顧客の選定ミス、製品の選定ミスなどがあげられています。

私が以前、営業をしていたのは半導体業界等向けの検査装置でした。製造装置はないとモノが作れませんが、検査装置は必ずしも必要ではありません。検査をしなくても、モノは作れます。

ある顧客は、「検査すると歩留まりが悪くなるだけだよ」と言い、なかなか購入してくれません。

また、ある顧客は、「あった方がいいけどね~(Nice To Have)」と言い、購入の決断をしてくれません。

これは話をする顧客を間違えたのではなく(上記の顧客選定ミス)ではなく、クロージングに至るまでに「製品価値の証明」が十分にできていなかったことに起因します。

顧客の問題点・課題を見つけ、ソリューションとして製品を紹介しデモを実施。その効果を歩留まりの改善、客先不良の低減などを具体的に数字・金額で示す、あるいはROIという形で表し、その価値を認識させ「Nice To Have」から「Must Have」にしなければなりません。

これはクロージングの段階ではなくもっと早い段階で行う必要があります。

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クロージングは営業プロセスのクライマックスですが、大事なことは顧客を知り見極めること。実際にはもっと早い段階での見極めが大切。
If the customer still hesitates to buy the product, he may be a person who needs to think the purchase through for a while or a person who wants to gather more information for a while and decide slowly. Some people gather information in public in front of people. They make decisions when alone. Other people gather information and study alone and decide in public in front of the salesman. The salesman should consider what type the customer is.

Other than that, the salesman may have made a mistake in qualifying the customer, selecting the right product or presenting the features of the product.

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インターネット時代の営業:営業の競争相手は顧客

2019-06-02 20:25:47 | コラム
顧客がソリューションを探すとき、その道の専門家であるはずのサプライヤーにアドバイスを求めます。求められたサプライヤーの営業は、早い段階から顧客の課題解決に貢献することで優位に商談を進めることができます。すなわち、知識・経験の乏しい顧客に最初に情報を与える存在になることが重要なのです。はたして今もそうでしょうか。

先日、私自身、顧問先からUPS(無停電電源装置)の選定・購入を頼まれました。UPSの基礎知識はありましたが、自分で購入するのは初めてでした。どうすれば適切な仕様の機種が選べるか、それは、あるメーカーのホームページに出ていました。そこには機種選定に必要な情報は何か、しっかり書かれていました。それらの情報を調査し、入力することにより、購入すべきUPSの容量(kVA)、UPSのタイプ、当該メーカーでの具体的なモデルが決まりました。

当該サプライヤーの機種の仕様をもとに、他のサプライヤーのWebページを調べて、類似の機種を選び、複数のサプライヤーのホームページから一斉に見積り依頼をかけ、見積りを入手し、仕様と価格の比較表を作成しました。

これらの情報の他にサービスサポート体制、ネット上での評判などを調査・評価し、3社に絞り込んで、営業と面談しました。結果、購入に当たって的確なアドバイスをくれたサプライヤーに発注することにしました。

これは私が経験したコンプレックスセールスではない簡単な案件事例ですが、今日、かなり複雑な課題や問題でも顧客は豊富な情報を持っています。顧客がサプライヤーに問い合わせる時点ですでに、解決すべき問題が整理され、利用可能なソリューションや妥当な価格範囲を顧客自身が認識しています。

インターネット時代の営業は、豊富な情報を持つ顧客の課題・問題に関して、卓越した洞察力で、顧客に挑戦し、画期的なソリューションを提案するような、独創的で適応力のある営業にならなければありません。今や、営業の敵は、競合会社の営業ではなく、顧客の情報収集能力や学習能力です。これらの顧客の能力と競争するためには、教える能力、すなわち顧客以上の見識を持ち、顧客が見落としていた新たな重要情報を提示できる能力が求められます。

先ほどのUPSの事例では、2社中1社の営業が、私が検討していなかったUPSを組み込む先のラックの仕様について貴重なアドバイスをくれました。もちろんそちらに発注しました。
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