法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

Coffee Break: 『Steve Jobs』を偲んで- 歴史のページにまだ書かれていないことを読み取るのが僕らの仕事なんだ

2022-11-25 22:35:32 | ・・スチーブ・ジョブズの営業
伝記『Steve Jobs』(ウォルター・アイザックソン著、井口耕二訳、講談社)の続きです。

スティーブの「文系と理系の交差点」「人文科学と自然科学の交差点」という言葉が好きで、毎年、この時期にこの記事をアップしています。

私自身、最初の転職でエンジニアからマーケティングに転じ、新しいこと、文系の楽しさも味わいました。

マーケティングの基本の一つは、顧客のニーズの把握です。市場調査を行い、顧客が何を望んで探ります。

しかし、最近は、市場調査ではニーズが把握できなくなり、顧客本人でさえも何を望んでいるのか分からないと言われています。

では、伝記「スティーブ・ジョブズ」から一節。

「『顧客が望むものモノを提供しろ』という人もいる。僕の考えは違う。

顧客が今後、何を望むようになるのか、それを顧客本人よりも早くつかむのが僕らの仕事なんだ。

ヘンリー・フォードも似たようなことを言ったらしい。『なにが欲しいかと顧客に尋ねたら、足の速い馬といわれたはずだ』って。

欲しいモノを見せてあげなければ、みんな、それが欲しいなんてわからないんだ。

だから僕は市場調査に頼らない。

歴史のページにまだ書かれていないことを読み取るのが僕らの仕事なんだ

「文系と理系の交差点」「人文科学と自然科学の」の交差点が好きというスティーブならではの境地ではないでしょうか。



**************************************************************************************************************************
グローバル営業Ron McFarlandの自叙伝を公開中。

齋藤信幸のロングステイはここ。
**************************************************************************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Coffee Break:『Steve Jobs』を偲んで - 営業が会社を動かすようになると・・・・・

2022-11-19 17:03:08 | ・・スチーブ・ジョブズの営業
「新人営業の教科書」はチョット休憩。簡単に、分かりやすく書こうとして始めたのに沢山書きすぎました。

一旦、休憩して読者の皆様の復習の時間とします。年末も近いですし、営業的にも追い上げの時間ですものね・・・・

さて、10月5日はスティーブ・ジョブズの命日でした。

私がIBMから転職した先のQuantumは、Apple向けのHDDを製造していたこともあり、メーカーでありながらアートデザイン事務所のような雰囲気の会社でした。

なによりも私のような日本のマーケティング部長の採用でさえも、関係者全員と2日かけて面接というのは、「当時」のAppleの影響としか思えません。

では、スティーブ・ジョブズを偲んで。

以下は2020年9月6日の記事の再掲です。

********************************************************************************************************************************************
最後にシリコンバレーに足を運んだのは、昨年の春でした。まさか、新型コロナで行かれなくなるなんて。

前回まではシリコンバレーの投資家ピーター・ティールの著書『ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)』から「営業のあり方」を学びました。

続けて伝記『Steve Jobs』(ウォルター・アイザックソン著、井口耕二訳、講談社)から、あのスティーブ・ジョブズが営業をどう考えていたのか探ります。

改めて、スティーブ・ジョブズの実績ついて説明する必要はないでしょう。

この伝記を読むとシリコンバレーの光景が自然と目に浮かびます。

また、スティーブの「文系と理系の交差点」「人文科学と自然科学の交差点」が好きという点にも大いに共感を持ちました。

営業については最後の章で触れています。

「IBMやマイクロソフトのような会社が下り坂に入ったのはなぜか、僕なりに思う理由がある。

いい仕事をした会社がイノベーションを生み出し、ある分野では独占かそれに近い状態になると、製品の質の重要性が下がってしまう。その代わりに重く用いられるのが"すごい営業"だ。

売り上げメーターの針を動かせるのが製品エンジニアやデザイナーではなく、営業になるからだ。その結果、営業畑の人が会社を動かすようになる。

IBMのジョン・エーカーズは頭が良くて口がうまい一流の営業マンだけど、製品についてはなにも知らない。同じことがゼロックスにも起きた。

営業畑の人間が会社を動かすようになると製品畑の人間は重視されなくなり、その多くは嫌になってしまう。・・・・・」


スティーブ・ジョブズは、「文系と理系の交差点」に立つ人なので、製品開発と営業の両方で卓越した結果を残せたのかと思います。
特に彼のトップセールスは、見事。(部下には絶対になりたくはありませんが)

スティーブ・ジョブスほどでないにしても、生産財の営業は、製品やサービスを十分に理解し、技術的な課題について顧客と会話ができるようになりたいものです。

さて、どのような人が会社の社長になるべきなのでしょうか。

社内の権力争いの結果として頭角を現す社長ではなく、会社の経営課題解決に適した社長であるべきです。
それは、技術畑でも営業畑でも課題を解決できるのならどちらでもよいはずです。

私がQuantum社にいたころ(当時、一番の顧客はアップルでした)、
米国の社長(この人もスティーブ)は六本木の居酒屋で「会社を更に大きくするためには5千人の社員のいる会社を経営できる人が必要。俺はその人を見つけたら退職する」と言い、
翌年、後任の社長を自ら採用し、社を去りました。(このスティーブはスタートアップから2千人くらいの会社を作るのが好きなのであって、大会社を経営するのが夢ではないのだそうです。)

ダウンサイジングでIBMの業績が悪くなったとき、ナビスコにいたルイス・ガースナーがCEOになり、構造改革を行いました。
技術に強くないガースナーは、技術スタッフを「各事業部からではなく」、外部から集め、事業部からの影響を排除して改革を進めたそうです。
さすがです。事業部とひも付きのスタッフでは、改革はできなかったでしょう。

最適な社長(リーダー)が選ばれる会社としての仕組みが必要ですね。さて、誰がその仕組みを作るのか?



**************************************************************************************************************************
グローバル営業Ron McFarlandの自叙伝を公開中。

齋藤信幸のロングステイはここ。
**************************************************************************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする