衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

昨日のつづき(アントワープ)

2006-12-02 16:24:49 | 衣・考
一組だけが、とても楽しそうにひっきりなしにオランダ語で話している。おじさんふたり。この距離で生のオランダ語は初めて聞く。ドイツ語のような突っかかる感じがもうすこし「ゆるい」。ドイツ人が米語を話しているような感じ。あとおそらくドイツ人女子大生、もくもくと読書をつつけている。そして、新聞をよむアメリカ人、私の前はベルギー人、そしてわれわれ日本人。つくずく、こんな風に混ざっている状態が世界の常識なのだと思う。でも、まだやはり、彼らが我々を見る目には、ものめづらしく思っている様子が伺える。
窓の外は、地平線。白い牛や羊のいる牧草地だったり、野菜畑、麦畑、ほとんど緑で黄、紅葉がすこし。山がまったく無い。草原にぽつりぽつりある農家が美しい。広告看板ゼロ。高圧電線塔までレースのように美しい。意味のわからない会話は心地よいBGM、目に見えるのは「のどか」そのもの。
ときどき古い塔のようなものもある。ローマ帝国のものか、ロマネスクか?
1時間ちょっとで、ブリュッセル到着。雨。さっきのフランス人が「やっぱりこんな天気」とうんざり顔で言う。
ここでバスに乗り換え、1時間ほどでアントワープ。
第一印象、建物が煤けて汚れているので暗い。