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「格安たばこ」輸入サイト増加 代行業者が脱税法“指南”

2011-02-21 05:35:43 | Weblog
「格安たばこ」輸入サイト増加 代行業者が脱税法“指南” 2011年2月17日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110217/trd11021714470015-n1.htm
 昨年10月のたばこの値上げ以降、格安で海外のたばこを販売する業者のサイトが増えている。インターネットで気軽に注文できるが、多くは関税を免れるれっきとした脱税行為。
故意に税金を逃れようとすれば、懲役刑や罰金に処されることもある。安いからといって安易に購入してはいけない。

本来は課税対象
 「昨年10月以降、たばこ3~4カートンを個人輸入する例が増えています」と明かすのは、東京税関成田航空貨物出張所だ。
 個人輸入であっても、紙巻きたばこには1本当たり約12円が課税される。例えば、あるサイトで売られていたマイルドセブンは1箱330円。課税されると570円となり、
国内より割高となる。しかし、税関は全ての郵便物を開封しているわけではなく、別の品目と偽って輸入し、徴税を免れようとする例が後を絶たない。
 こうした「個人輸入」を助長しているのが、輸入代行を名乗る業者の存在だ。
 「輸入たばこは課税対象ですが、ほとんどの荷物は課税されていないのが現状です」「課税通知が来た場合は、荷物を受け取らず返送してください」
 業者のサイトには、脱税を助長するこうした文言が躍る。海外からの郵便物は、受け取りを拒否して差出人に返送することができる。課税通知通りに税金を払えば郵便物は
受け取れるが、そうなると格安でなくなるため、返送するよう指南しているのだ。

スナック菓子の下に
 東京税関によると、課税通知書を送っても「頼んだ覚えはない」「私のものではない」などと主張し、業者の“指導”通り返送を希望する人が多いという。業者の中には、課税通知を受け取った郵便物は返送してもらい、無料で別便を手配する「再配達保証」をしているところもある。
 輸入たばこの発送元の多くは韓国。ある業者のサイトには「韓国の日用品(お菓子など)をプレゼントとして同封します」との記載が。この言葉を裏付けるように、箱の中の上下にスナック菓子を詰め、間にたばこを隠した荷物も多く発見されている。荷札には「スナック在中」と書かれていた。
 たばこ税法は、不正行為をしてたばこ税を免れた人に罰則規定を定めている。正しく申告、納税しなければ脱税行為となるため、税関も取り締まりを強化している。
安いからといって、安易に購入することは避けたい。





 う~ん。タバコ税の大幅増税の影響で、海外からのタバコの密輸入への懸念は指摘されていましたが、まさか個人輸入業者が脱税の手口を教え、しかもスナック菓子の間に隠すなどまるで大麻の密輸まがいの手口をしかけてくるなんて、さすがの財務省も想定していなかったと思いますが、ごくごく個人的な意見を述べるならば、脱税を促すようなこのような悪質業者は厳しく取り締まるべきだと思うんですけどね…。

 そもそも海外製のたばこの場合は、フィルター機能が十分に機能しているのか、品質面での心配もありますし、いくらヘビースモーカーでタバコ代がバカにならないからといっても、ご自身の健康をこれ以上損なわないためにも、このような密輸入品には間違っても手を出さないで欲しいと真剣に願います。

スティールからの社長、2年で解任 かつらのユニヘアー(旧アデランス)

2011-02-21 05:29:22 | Weblog
スティールからの社長、2年で解任 かつらのユニヘアー 2011年2月18日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0217/TKY201102170498.html
 かつら最大手のユニヘアー(旧アデランスホールディングス)は17日付で大槻忠男社長(67)を解任し、根本信男会長(70)が社長兼務になったと発表した。約2年前に就任した大槻氏は交代を拒んだが、同日の取締役会で業績不振を理由に緊急動議が出され、代表権のない取締役への降格が決まったという。
 ユニヘアーは米系投資会社「スティール・パートナーズ」が発行済み株式の27.7%を持ち、筆頭株主になっている。大槻氏は2009年5月にスティールなどの株主提案で経営陣に送り込まれた。
 しかし、11年2月期の業績が計画を大きく下回っているため、スティールと株を共同保有する根本氏らが解任に向けて動いたという。根本氏は創業者の一人で、本業のかつら事業に詳しいため、再登板が決まったという。



 う~ん。もし、ユニヘアー(旧アデランスホールディングス)絡みの報道が出てくるとすれば、てっきり『スティール・パートナーズが27.7%の持株を手放して日本市場から撤退する』という報道だとばかり思っていたのですが、ここにきてまさかの創業家の復活。スティールとすれば、投資ファンドである以上は意地でも利益を回収する必要があり、根本氏を表看板に添えることで一気にMBOをしかけて、抜本的なリストラを行った上で、数年後に他社に売却するパターンでも狙っているんでしょうかねぇ…(吃驚

 ちなみに、社長に復帰する根本信男氏は昭和45年~昭和62年まで代表取締役社長、~平成7年まで取締役最高顧問、~平成12年まで代表取締役会長、~20年5月の退任まで取締役最高顧問で、2年のブランクを置いて平成22年5月から取締役会長に復帰というめまぐるしい経歴の持ち主ですが、今更実務がわかるのかと聞かれればは正直かなり疑問でしょうし、今後のIFRSへの対応を考慮すれば、本業を立て直すという建前とは裏腹に、そう遠からぬ日にMBOによる上場廃止という選択肢を選ぶ時の求心力のためだけに復帰したのでは…という疑念をどうしても感じずにいられません。

リビア、バーレーン、チュニジアなどで激しいデモ 中国はデモ封じ込めに躍起

2011-02-21 05:19:40 | Weblog
民主化要求:リビア死者250人 テヘランでも1人 2011年2月21日
毎日 http://mainichi.jp/select/world/news/20110221k0000m030069000c.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110220-OYT1T00522.htm
 中東・北アフリカ諸国に広がった民主化要求で、リビアでは20日も最高指導者カダフィ大佐の退陣を求めるデモが続いた。中東の衛星テレビ・アルジャジーラによると、リビアの北東部ベンガジで15日以降、当局の弾圧などにより200人が死亡、同じ東部のデルナでも50人が死亡した。また、首都トリポリの東約200キロのミスラタで治安部隊とデモ隊が新たに衝突したという。
 ロイター通信などによると、ベンガジで19日、犠牲者の葬儀に治安部隊が発砲した際は、15人が死亡した。弾圧には機関銃なども使用されたが、デモ隊は20日朝、市中心部に再集結している模様だ。
 一方、イランの改革派のウェブサイトは、首都テヘラン中心部で20日、反体制デモが行われ、参加者は「神は偉大なり」などと叫んで行進し、治安当局の銃撃で1人が死亡したと伝えた。ロイター通信によると、ラフサンジャニ最高評議会議長の娘がデモに参加したとして逮捕された。
 サウジアラビアの東部アワミーヤでは17日、司法手続きなしで拘束されているイスラム教シーア派関係者の釈放を求め、同派住民が小規模な集会を開いていたことが分かった。同国では集会は厳しく規制されている。隣国オマーンでも18日、約300人の反政府デモがあったと伝えられた。
 ハマド国王の対話呼び掛けを野党側が拒否したバーレーンでは19日夜、一転してサルマン皇太子と野党の対話が始まったが、20日も数千人のデモ隊が首都マナマの真珠広場を占拠し、事態収束の見通しは立っていない。

リビア:「これは大量殺人だ。世界に知らせて」医師が訴え 2011年2月21日 毎日
http://mainichi.jp/select/world/news/20110221k0000m030073000c.html
 「これはジェノサイド(大量殺人)だ。お願いだから、世界に知らせてくれ」。疲れきった声の男性医師は繰り返し懇願した--。最高指導者カダフィ大佐の退陣を求めるデモ隊に、治安部隊が弾圧を加えるリビア第2の都市ベンガジ。現地の医師が20日、毎日新聞の電話取材に悲惨な実情を証言した。
 医師は30代で主要病院の一つに勤務。「ベンガジだけで少なくとも100人、(反体制デモが集中する)東部全体では150~200人が死亡した」と語った。死者には12歳の子供も含まれているという。
 市内の病院には多数の負傷者や死者が運び込まれ、医薬品や輸血用血液の不足が強く懸念されている。
 医師は治安部隊側が「機関銃や対空機関銃でデモ隊を撃っている」と証言。19日には弾圧で死亡した市民の葬列にまで発砲したという。
 傷は頭部やのどなど上半身に集中し、治安部隊側の「殺意」が垣間見える。医師は「デモは平和的に行われていた。参加者には弁護士や医師などもいた」とも話した。
 別の病院に勤務する医師は19日の電話取材に「院内は負傷者や遺体でいっぱいだ。こんなにひどい状況は見たことがない」と泣き崩れた。
 15日に反体制デモが始まって以来、当初はナイフなどによる負傷が多かったが、デモが激化した17日以降はほとんどが銃創になった。
 複数のベンガジ住民によると、治安部隊は市内の兵舎を拠点にしている模様だ。19日には「市外から市内を戦車が砲撃している」「ヘリコプターが上空を舞い、銃声や爆発音が聞こえる」と話す住民もいた。
 「アフリカ系の雇い兵が投入されている」との証言も相次いでいる。ベンガジの東方約200キロの町デルナの男性住民は取材に「拘束した雇い兵が、リビア政府から13万ドル(約1080万円)の報酬を約束されたと告白した」と語った。住民側は自警団を組織して治安部隊を撃退しているという。
 市民の中には、抗議活動の様子を撮影し、インターネットを使って世界に発信しようとする動きも出ている。
 20日もデモは行われており、流血が続く可能性が高まっている。

バーレーン:真珠広場再占拠 スンニ派住民との格差訴え 2011年2月21日 毎日
http://mainichi.jp/select/world/news/20110221k0000m030064000c.html
 大規模なデモが続くペルシャ湾の小国バーレーン。軍が撤収した首都マナマの「真珠広場」は再び反政府を訴える住民に占拠された。参加者のほとんどはイスラム教シーア派住民。熱気はエジプト・タハリール広場と同じだが、真珠広場の特徴は、同スンニ派住民との理不尽な格差への不満が充満していることだ。
 豪華なヨットハーバーが近く、カモメが舞う真珠広場。真珠の養殖が盛んなことから名付けられた。周辺には50階近いリゾートマンションやショッピングセンターもあるが、集まった人たちは、そうした世界とは縁が薄い。リゾートや高価な買い物は主にスンニ派住民のものなのだ。
 同広場には泊まり込んだ人々に加え20日午前、市民数千人が続々と集まり、「政権の崩壊を」と繰り返した。
 同国はイスラム教シーア派が人口の約6割と多数派だが、支配層は王族を中心としたスンニ派で占められている。シーア派の中学校教師のアリ・サルマンさん(35)は経営学で修士号を取得。政府機関や大企業に100通以上の履歴書を送ったが回答はなかった。
 サルマンさんは10年前にようやく教師の職を得たが、同じように働いてもスンニ派の同僚との評価、収入の差は広がるばかり。「就職はできても宗派の差別が残る」と憤り、「子供たちのためにもスンニ派と同じ権利がほしい」と広場に通う。
 政府はここ数年、「スンニ派化」政策を進めている。サウジアラビアやヨルダン、シリアなどスンニ派諸国から多くの労働者を呼び込み市民権を与え、スンニ派の人口比を高めようとしている。
 シーア派住民を抑圧してきたため支配層にはシーア派への警戒感が強く、軍や警察はスンニ派の職業になっている。
 同広場から50メートル離れた路上には、18日に銃弾に倒れた男性の血痕が残っていた。建設会社に勤めるジハド・ドキさん(27)は「シーア派の兵士がほとんどいない軍は、我々を何とも思っていない。チュニジア、エジプトに続くのは私たちだ」と語気を強めた。

チュニジアで4万人規模デモ、混乱再燃の兆し 2011年2月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110221-OYT1T00051.htm?from=main7
 ロイター通信によると、北アフリカと中東の民衆蜂起の発火点となったチュニジアの首都チュニスで20日、暫定政府のガンヌーシ首相の退陣を求める約4万人規模のデモ集会が行われた。
 首相府周辺では治安部隊が空に向けて警告射撃を行った。大規模デモは2日連続で、混乱再燃の兆しが強まっている。ガンヌーシ氏は、1月に国外逃亡したベンアリ前大統領の独裁政権下でも首相を務めていた。

中国、拘束や外出制限1000人…予告デモ 2011年2月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110220-OYT1T00495.htm?from
 中東と北アフリカで広がる民衆抗議行動の影響は中国にも波及し、20日にはインターネット上で、共産党の一党独裁に反対する集会やデモを全国13都市で開催するよう促す呼びかけが行われた。公安当局は、各都市で厳重な警戒態勢を敷いた。
 結局、大規模な集会などは起きなかったが、香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターは、19日から20日にかけ、活動家ら1000人以上が中国各地で当局に連行されたり外出制限を受けたりした、と伝えた。
 北京では20日、集会場所に指定された繁華街に外国メディアが多数詰めかけ、参加者を待ち構えた。しかし、白色の花束を持って現れた男性2人が警官に連行された以外、参加者らしい人は現れなかった。

中国のネットが集会呼びかけ…当局、即削除 2011年2月20日 読売
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/world/n_china__20110220_113/story/20110219_yol_oyt1t00649/
 中国のインターネット上で、チュニジアの政権崩壊に倣い、政治改革や民生改善を求める集会を開こうとの呼びかけが出ている。
 当局は書き込みを即座に削除し、検索できないようにするなど、警戒を強めている。
 集会が呼びかけられているのは北京、上海、天津などの13都市。20日午後2時から指定の場所に集合し、「政治改革を実施せよ」「一党独裁を終わらせろ」などをスローガンに行動するよう呼びかけており、20日に集会が成功しない場合は、毎週日曜日に引き続き試みるよう求めている。
 AP通信によると、ネット上で集会の呼びかけをした複数の活動家が19日、当局に拘束されたという。

「座るな」「コーヒー飲むな」中国、デモ封じ込め躍起 2011年2月21日 朝日
http://www.asahi.com/international/update/0221/TKY201102200563.html
 民衆デモが政権崩壊につながったチュニジアの「ジャスミン革命」にならった反体制デモの呼びかけが20日、共産党一党支配の中国にも飛び火した。「民主化の連鎖」に神経をとがらせる中国当局は各地に厳戒態勢を敷き、封じ込め姿勢を強めた。
 「『茉莉花(ジャスミン)』で来たんだ。ネットで知った。何でもいいから叫びたかった。でも、だめだよ。警察が多すぎる。君もか?」
 中国西部の中心都市、成都市。デモの呼びかけのあった繁華街の天府広場の毛沢東像前で、男子学生2人は落胆していた。携帯電話を手に小声で話していると警官が近寄り、「ベンチに長く座るな」と追い払われた。
 迷彩服に盾、ヘルメット、警棒を身につけた多数の治安部隊員らが警察犬を連れ、広場の内外を巡回。毛沢東像の下に警察官が集合する紺のテントが張られた。「今日は訓練だ。立ち去れ」。「流れを止めてはだめだ」。同じ場所に立っていても注意された。
 南部の広東省広州市の市政府前の公園周辺は、約30台の警察車両と警官を乗せた7台の大型バスが取り巻いた。
 呼びかけにあった集合場所前にあるコーヒー店は、一般客に交じり、私服の治安当局者とみられる人たちで満席状態となった。店外の席に座っていた記者に対して、当局者らは言った。
 「たったいま政府から通知があり、2、3日この場所でコーヒーを飲むことは禁止された。テーブルを撤去するので店内に移動しろ」
 中国メディアはこの日の動きについて報じていないが、国営新華社通信は英語版で北京についてのみ、「群衆が集まったが、警察が来て、解散した」と短く伝えた。デモの呼びかけや連行などについては触れていない。ネット上での関連の書き込みは削除されている。
 中国当局は、中東での反体制デモが、ネットを通じて広がったことを懸念しているようだ。胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席は19日、幹部を集めた研究会を開き、社会秩序の維持のために「ネット管理をさらに強め、ネット世論を誘導するシステムを完備する」などと情報統制強化の方針を訴えていた。
 一方、関係者によると、北京の人権派元弁護士2人が19日に拘束され、当局者によって自宅からコンピューターが押収された。拘束者は少なくとも8人に上っているとの情報もある。香港メディアは、当局から外出しないように要求されるなどした活動家らは100人以上だと伝えている。




 う~ん。リビアと言えば、カダフィ大佐と呼ばれる事実上の国家元首が強権支配する国だけに、まさかこの国でまで民主主義を求めた騒動が広がるのは正直予想していなかったのですが、チュニジアはともかくあのエジプトでも長期政権が倒れただけに、こちらも政権運営が今後どうなるかわからない状況になってきましたね…(滝汗

 一方、中国では検閲をますます強化して情報を遮断することで、デモにつながる行動など、国家に対する反発を必死に抑え込んでいますが、こちらも果たしてどうなることやら…。
 あの国の場合、天安門事件という世界的に知られる悲劇を事実引き起こしているだけに、もし今後同じような悲劇を繰り返せば、権力を握っている側も、自身が破滅に追い込まれることなど、嫌と言うほど十分理解しているでしょうし、だからこそ共産党も、検閲を強化することで不満の芽は目立たないうちに摘み取る方式を選んでいるのだとは思いますが、これだけソーシャルメディアが発達した時代では、検閲に直接ヒットしないように言葉を置き換えて情報をやり取りするなど国民の側だって対策を講じているでしょうし、物価の上昇など複数の不満要因が国民の間で高まっている以上は、共産党にとっては(嫌日デモくらいの軽いうっぷん晴らしでは済まない)かなりの妥協となるガス抜きを行わざるを得ないのではないかと個人的には考えています。

阿久根市議会も解散成立 市長解職に続き住民の賛成多数

2011-02-21 05:07:24 | Weblog
阿久根市議会も解散成立 市長解職に続き住民の賛成多数 2011年2月21日
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0220/SEB201102200027.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20110220-OYT1T00552.htm
 鹿児島県阿久根市議会(定数16)の解散の賛否を問う住民投票が20日投開票され、賛成7321票、反対5914票で解散が成立した。昨年12月の竹原信一前市長の解職に続き、議会にも市政混乱の責任があると判断された。当日有権者数は1万9631人、投票率は67.72%。出直し市議選は4月24日投開票。
 今回の住民投票は、竹原氏派の4議員が進めた解散請求(リコール)運動の節目。反竹原氏派の12議員を信任するかどうかが事実上の争点だった。続く市議選では竹原氏派が過半数の9人の擁立、当選を目指す。選挙結果は市政の行方を左右する。
 1月の市長選前から市議会リコール実行委員長の石沢正彰議員らは「12人は、市民生活に配慮した前市長の政策を徹底的に妨害してきた」「官民格差の是正を目指した前市長の『改革』を後戻りさせるな」と市民に呼びかけた。
 一方、反竹原氏派は「何でも反対する」との批判に「2年間で市長提案179議案のうち否決は29件だけ。このうち15件は違法な専決処分」と反論。「対話重視の現市政とは議論できるため、議会の役割が果たせる」と訴えた。
 竹原前市長と議会の対立は、前市長が就任した2008年9月から。前市長は議員定数を6に減らす条例改正案を議会に提案するが、否決され、09年1月には自身のブログで市議の不人気投票を呼びかけて、関係は悪化した。
 前市長は議会が不信任決議をすると解散し、市議選後に2度目の不信任決議を受けて失職。09年5月の市長選で再選された前市長は10年3月定例会への出席を拒否。以後、定例会を7カ月招集せず、市職員・市議の賞与の大幅削減や議員報酬の日当制導入など十数件を専決処分した。
 解散運動は昨年10~11月、法定数より2千人以上多い8768人分の署名を集めた。

出直し市議選に2000万円、空白60日間 2011年2月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20110221-OYT1T00043.htm
 公職選挙法では、出直し市議選は40日以内に行うと規定しているが、今回の鹿児島県阿久根市のケースは、臨時特例法により統一地方選後半に日程を合わせるため、市議会に約60日間の空白期間が生じる。
 同市は新年度予算案が議会で審議できないため、市民生活に支障が出ないよう数か月分の暫定予算を組み、専決処分する方針。
 出直し市議選には2000万円以上かかる見通し。同市では竹原前市長が初当選した2008年8月の市長選以降、今回を含めて6回の選挙と住民投票が行われており、すでに計約7500万円を費やしている。

阿久根市議員報酬、月額制復活に市民から不満の声 「新市長は議会に配慮しすぎ」 2011年2月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110220/plc11022017390006-n1.htm
 市議会解散の賛否を問う住民投票が20日行われた鹿児島県阿久根市では、市長交代後わずか1カ月で議員報酬が日当制から月額制に戻るなど、議会側の“巻き返し”に、市民は「必要な政策は続けるべきだった」と不満を募らせる。
 竹原前市長の専決処分で1日当たり1万円の日当制となっていた議員報酬をめぐり、西平市長は就任会見で「現状維持する」と表明していたが、1カ月もたたないうちに方針転換。2月16日の臨時議会に月額約26万円の旧制度に戻す条例案を提案した。
 竹原氏派の市議は「市民の理解を得られない」と反対したが、条例は賛成多数で可決。市議の一人は「1日1万円では割に合わない。正直ほっとした部分もある」と本音を漏らす。
 西平市長は、専決処分で半減とされた職員のボーナスも夏の支給分から増額する方針だ。竹原氏派市議は「議会は自分たちのことしか考えていないし、西平市長は議会や職員に配慮しすぎだ」と批判する。




 鹿児島県阿久根市ですが、市長に続いて、市議会もリコールが成立です。
 まあ、阿久根市長選の場合、竹原前市長の改革の方向性に市民がNO! を突き付けた というよりは、専決処分を繰り返したり、人のアドバイスを聞かずに独善的な言動を繰り返したこと、はたまた『どう考えてもけん責処分しかできないだろう…』と思われるような軽い懲戒事例で、元係長を強引に懲戒免職にまで追い込もうとするなど、むしろ阿久根市の対外的イメージを著しく低下させたことが原因で前市長が敗れたと考えるのが妥当で、前市長と市議会との対立にも市民は辟易していたことが伝わっていただけに、リコール結果そのものには別に驚かない(多分、前回竹原氏がライバル候補を破り再選を決めた時と同程度の票差がつくのではないかと予測していました)のですが、市議会のリコールが成立した以上は、当然竹原氏も一市議会議員として再立候補してくるでしょうし、竹原氏派全体としては過半数の9人の擁立&当選を目指すことで西平市長に圧力をかけてくるようですが、さてさて阿久根市議会はどうなることでしょうか…。
 たった人口2.3万人程しかいない自治体で2000万円もかけてしかも60日も空白を開けてまで行う価値が本当にあるのか? という気もしなくもないのですが、正直『もう とことん好きにしたら? どうせ、その代償となる2000万円の出費は結局は自分達(阿久根の人達)が払うんだから…』と、第3者としては突き放した言い方しかできないです。

 阿久根市議員の報酬について、月額制を復活させたことは、『別に一生このままでいく』というのではなく、将来的に見直すために一旦は元の形に戻したに過ぎないわけですから、感情論で反発するのもどうなんだろう…と思います。
 今の阿久根は夫婦で公務員の家庭を高給取り扱いして弾劾するなど、どうも嫉妬の感情が先走るあまり冷静な判断ができない傾向さえありますし、誰だってロクに話し合いも行われないまま、これまで月給数十万円貰っていた方がいきなり日給制に労働条件を変更されれば意義を唱えるのは当然。新しい市議会メンバーでどうしていくのが阿久根にとってよいのかじっくり議論すればいいと思います。