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ツタンカーメンの木像など盗難 エジプト考古学博物館

2011-02-14 06:05:43 | Weblog
ツタンカーメンの木像など盗難 エジプト考古学博物館 2011年2月14日 日経
 エジプトのザヒ・ハワス文化財担当国務相は13日、ツタンカーメン王の木像を含む収蔵品8点がエジプト考古学博物館から盗まれたと発表した。ムバラク大統領退陣を要求するデモが続いていた1月28日に暴徒化した集団の一部が博物館に侵入しており、その際に盗まれた可能性がある。
 盗まれたのは表面に金箔が張られた、もりを持つツタンカーメン王の像など8点。ツタンカーメン王は古代エジプト第18王朝のファラオ(王)で、墳墓からみつかった黄金のマスクなどの収蔵品はエジプト考古学博物館で最も人気を集めている。
 博物館ではこれまで暴徒の侵入によりミイラなどが損傷したと発表していたが、貴重な収蔵品が失われていたことが明らかになった。


 ひぇ~。いくら政権が大混乱しているからといって、よりによってファラオの呪いで有名な、ツタンカーメン王の財宝にまで手を出すなんて、命知らずな盗人もいたものですね…(吃驚
 この呪い。何らかのガスが墳墓に溜まっていて、墳墓をあばいた時にそれを吸った影響ではないかという説もあるようですが、信心深いエジプト国民の中でこのような事件が発生すること自体、それだけ国民の心理状況が荒れていることの裏返しとも言えるでしょうし、今後どう国民の不満を鎮静化させていくのか、新しく大統領に就任する方も大変だと思います。

日本郵便、大量雇い止めへ 非正規数千人規模か

2011-02-14 05:30:54 | Weblog
日本郵便、大量雇い止めへ 非正規数千人規模か 2011年2月12日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0211/TKY201102110289.html
 日本郵政グループの郵便事業会社(JP日本郵便)は、約16万人にのぼる非正規社員の一部について、3月末に切れる契約を更新しない「雇い止め」を全店規模で実施する。昨年夏の宅配便「ゆうパック」統合などで巨額の赤字を抱えたためだ。
 近く対象者に通告を始めるが、打ち切りは「数千人規模になる可能性もある」(幹部)という。
 日本郵便は、全国の支店で配達や仕分け業務に必要な非正規社員の規模の見直しに着手。今月に入り、希望退職を募り始めた。今後は配置転換などに応じるか聞いたうえで、非正規社員の大半が3月末に契約期間を満了することから、2月下旬から打ち切りの通告を始める。全店規模で退職を募るなどして雇い止めをするのは初めてという。
 日本郵便は昨年7月、「ゆうパック」と日本通運の「ペリカン便」を統合、それに伴う経費がかさんだ。大規模な遅配も起きて10年9月中間決算は928億円の営業損失を計上。通期でも1050億円の営業損失を見込む。このままではゆうパックだけで毎年1千億円規模の赤字が出るといい、先月末にまとめた経営改善策で人件費の削減を掲げていた。12年度の新卒採用を見送ることも決めた。
 日本郵便は昨年12月、非正規社員約6500人を正社員に登用した。非正規社員全体の必要な人数は絞り込む一方で、正社員化は今後も続けるという。

日本郵便:非正規社員を雇い止め…3月末、数千人規模か  2011年2月12日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110213k0000m020061000c.html
 大幅赤字に陥っている日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)が、収支改善策の一環で、郵便物の配達や仕分けなどを担う全国約16万人の非正規社員の一部に対し、3月末で切れる契約を更新せず雇い止めとする方針であることが12日、分かった。雇い止めの人数は明らかにしていないが、数千人規模になる可能性がある。
 日本郵便は郵政民営化見直しの一環で昨年12月、非正規社員の約6500人を正社員化したばかり。労働組合関係者は「3カ月もたたないうちに人事方針が一変し、現場が混乱して業務に支障が出る恐れがある」と反発している。
 日本郵便は現在、非正規社員を対象に希望退職を募集。近く従業員との面談を開始。4月以降の勤務について日数や時間の短縮を求め、応じられない場合などは3月末で契約を打ち切る方針を伝える。日本郵便の10年9月中間決算は、宅配便「ゆうパック」遅配問題などが響き、営業赤字が928億円に上った。1月末に総務省に提出した収支改善策で、人員配置を見直し人件費を削減する考えを示していた。



 ん…。昨年の12月に非正規社員の6500人を正社員化したと思ったら、4カ月後の3月末に契約が切れる非正社員数千人を雇い止めするなんて、日本郵政は一体自社をどういう方向に持っていきたいんでしょうね???
 まあ、いざという時に雇い止めできるからこそ、あえて非正規で雇っているのでしょうし。宅配便事業のゆうパック部門はヤマト運輸や佐川急便からシェアを奪われ続けていることから、おそらくはその部門の正社員の一部を配置転換した上で、郵便物の配達や仕分けを行う部門の非正社員を雇い止めする思惑なのだろうな…とは思いますが、こんな行き当たりばったりの人事を行っているようでは、ますます社内が混乱するのは必至。社員の心が同じ方向を向かないと業績の立て直しなど難しいというのに、この会社は本当に何をやりたいのかさっぱり理解できません。

新日鉄、住金合併で取り残された 神戸製鋼所はどうする

2011-02-14 05:23:12 | Weblog
新日鉄、住金合併で取り残された 神戸製鋼所はどうする 2011年2月13日 J-CAST
http://www.j-cast.com/2011/02/13087724.html
 新日本製鉄と住友金属工業は2011年2月3日、12年10月をめどに合併する方針だと発表した。かつて粗鋼生産量世界1を誇った新日鉄も、中国企業の台頭などにより、2009年で6位に後退、世界シェアは3%程度だ。グローバルプレーヤーとして今後も存在感を保つには規模の拡大が不可欠と判断した。
 ただ、今回の合併劇には、2002年に始まった「3社資本提携」の一角である、神戸製鋼所の名前がない。合併が実現すれば、規模で大きく取り残される神鋼の行方に注目が集まっている。

水面下での根回しもなく、発表するその日に連絡
 「(神鋼とは)足元では現状維持と考えている。それ以上でも以下でもない。現状、(神鋼と)アライアンスの効果が出ており、その関係は維持したいが、今回の統合に神鋼がどうということはない」
 3日の合併発表会見で新日鉄の宗岡正二社長は、今後の神鋼との関係についてやや突き放したようにこう述べた。まだはっきりしないことが多いが、当面、少なくとも2012年10月の合併会社の設立時点で、神鋼が加わる可能性はかなり低い。  新日鉄と住金の合併で粗鋼生産量は計約4800万トンと、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界2位に浮上する見込み。一方、神鋼は2009年の粗鋼生産量が592万トンで世界的には48位にとどまる。
 出資比率が小さいとはいえ8年もの間、資本提携関係にありながら、水面下での根回しもなく、発表するその日に連絡を受けたという神鋼経営陣にとっては、大きな衝撃ではあったようだ。

路線転換してJFE陣営に入る可能性も
 ただ、3社の資本提携とは言っても現状では、新日鉄と住金から3.45%の出資を受け、神鋼からは新日鉄に0.8%、住金に2.3%をそれぞれ出資するという関係に過ぎない。新日鉄が住金株を9.4%保有し、住金が新日鉄株を4.2%保有する関係に比べても関係は薄いのが実態。グローバル企業の規模拡大が進む中、神鋼として単独での生き残りを図るのか、規模を追求できる「大きな傘」を探すのかが問われる。
 もっとも、神鋼は事業の大半を鉄鋼部門が占めるわけではなく、アルミや建機など事業分野は幅広く、建機事業の経常利益は全体の3割強に及ぶ。また、低品質の鉄鋼石や石炭でも、純度が高い鉄を生産できる「ITmk3(アイティーマークスリー)」と呼ばれる独自技術についても、米国を皮切りに世界展開を始めている。このため独自路線をまい進しても生き残れる、と考える可能性もある。
 ただ、その場合でも日本の鉄鋼業界2位陣営ながら世界9位にとどまるJFEスティールの思惑が焦点となる。JFEは昨年、インド大手のJSWスティールに15%出資するなど、グローバルな視点で動き始めている。新日鉄・住金合併会社に大きく差をつけられたままでもいいと考えるかどうか。神鋼が従来路線を転換してJFE陣営に入るシナリオもないとは言えなくなっている。



新日鉄・住金:寡占避け神鋼外し 公取委の承認優先 2011年02月09日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110209k0000m020144000c.html
 新日本製鉄と住友金属工業は12年10月の合併を決断したが、両社は合併を審査する公正取引委員会の承認を得ることを最優先するため、資本提携先である神戸製鋼所を協議から除外していたことが、関係者への取材で明らかになった。3社合併では一部製品の国内シェアが100%近くになり、公取委の承認を得にくいためだ。また、昨年12月下旬に両社の首脳4人で初めて合併を協議し、1カ月余りの短期間でまとまったことが分かった。
 3社で国内市場をほぼ占めてしまうのは、例えば自動車向けなどに供給する線材と呼ばれる製品で、「公取委の審査で引っかかる可能性が高い」(アナリスト)状態だ。「今の時点では合併は(新日鉄と住金の)2社でないとできない。(合併審査の)トライをするからには空振りしたくない」(住金首脳)との強い思いがあった。
 政府筋によれば新日鉄は、9.2%出資する国内鉄鋼5位の日新製鋼への出資比率を20%に引き上げようとして公取委に事前相談していたが賛同を得られず、昨年取り下げた経緯もあり、公取委への対応には細心の注意を払う必要があった。

◇昼食会、あうんの呼吸
 新日鉄と住金の合併話が正式にテーブルにのぼったのは、昨年のクリスマス前の12月下旬。新日鉄の三村明夫会長と宗岡正二社長、住金の下妻博会長と友野宏社長の4人が集まり、昼食を取りながら意見交換した。
 事業内容を互いに知り尽くしたライバル同士。中でも三村、下妻両会長は部長時代から20年来の付き合いだった。合併はどちらかが迫る形ではなく、経営環境や業績回復の状況などを踏まえて「あうんの呼吸」(関係者)で協議が始まったという。その後、社長同士が詳細を詰め、年明け後再度4人で集まり、意思を最終確認した。
 02年から両社と提携関係にある神鋼。佐藤広士社長に新日鉄、住金の両社長から通告の電話が入ったのは、3日夕方の会見の数時間前だった。

◇外国資本の影恐れ
 新日鉄と住金の合併が検討され始めたのは、鉄鋼事業の提携強化を発表した01年末にさかのぼる。関係者は「当時から、それぞれの業績が安定している時に合併しようという話だった」と明かす。
 当時は、日産自動車再建を託されたカルロス・ゴーン社長による鋼材の調達先の選別などで、調達先から外された住金の業績が悪化していた。またM&A(企業の合併・買収)で鉄鋼世界最大手に急成長したアルセロール・ミタルの存在も脅威だった。06年には新日鉄に買収をちらつかせ、「安定株主作りなどできることはやったが、買収を仕掛けられてもおかしくない状況」(新日鉄首脳)だった。しかしその後ミタルの業績が悪化。新日鉄が買収される危機感は薄れていった。
 ただ新興国をけん引役に世界経済が回復しつつある今、業績上向きのミタルなど外国資本による買収話がいつ再燃するか分からない。政府が公取委の合併審査の迅速化を促す産業活力再生法の改正案を用意していることも、合併の決断を後押ししたようだ。
 新日鉄、住金両社による公取委への正式な審査申請は3月中がめどだが、早まる可能性もある。審査期間は最短で30日。精査が必要な場合は、さらに90日間延長される。

合併検討の住金会長「会社名惜しんでは世界で活躍ない」2011年2月9日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/business/update/0209/OSK201102090077.html
 新日本製鉄との合併検討を3日に表明した住友金属工業の下妻博会長は9日、「世界の鉄鋼需要は拡大する。(住友金属工業という)会社の名前を惜しんでいれば世界で活躍できない」と統合の意義を語った。関西経済連合会会長の下妻氏が、京都市で同日開会した関西財界セミナーの会場で記者団の質問に答えた。
 合併で本社機能が住金の大阪市ではなく東京に集中し、関西と距離が出るとの懸念については、「(2012年10月をめどとする)統合まではこれまで通り。その後は予想がつかない。新日鉄と住金の規模を考えると今何を言ってもしょうがない」と語った。
 また、「新日鉄の三村明夫会長とは長い付き合いで、統合協議で必要とされることもある」と語り、6年間務め去就が注目される住金会長職を続投し、合併までとどまる可能性も示唆した。首脳人事は24日の取締役会で決める。
 一方、新日鉄、住金と提携する神戸製鋼所の合流も想定されるが、「神戸製鋼が鉄鋼部門を切り離せば可能性はある。現状では無理な話では」としたうえで、「ただ門戸は開かれている」と語った。





 ん…。新日鉄と住友金属の経営統合交渉に同じく相互出資している神戸製鋼が加わらなかったのは、公取の承認を優先したからと聞いていたのですが、こんな大切な話を神戸製鋼に水面下の根回しもしていなかったなんて、今後神戸製鋼との関係悪化が心配ですね…。
 まあ、神戸製鋼の場合、高収益ということもあり、単独でも生き残れるという思惑もあるのかもしれませんが、高収益で時価総額もそれほど大きくないからこそ、海外から敵対的TOBを仕掛けられる可能性も高いわけで…(滝汗
 おそらくはこの業界も、大手が3グループまで集約された損害保険業界や都銀業界同様 大型再編の嵐が吹き荒れる可能性は十分あるでしょうし、場合によってはJFEグループと関係を深める形でグループを移るという選択肢もまんざらありえない話ではないと思います。

柳沢伯夫・元厚生労働相が、今度は消費税率15%程度への引き上げ必要発言

2011-02-14 05:12:23 | Weblog
消費税率15%程度への引き上げ必要 2011年02月10日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPJAPAN-19491420110210?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
 柳沢伯夫・元厚生労働相(城西国際大学学長)は10日、ロイターのインタビューに応じ、社会保障の持続可能性と2020年度の基礎的財政収支黒字化目標を確保するには、現在の財政状況を踏まえると、現行5%の消費税率を15%程度に引き上げる必要性があると指摘した。
 デフレ下での増税による経済への影響に配慮すれば、一気に2段階で引き上げるより、小刻みに段階的に引き上げることでインフレ効果も生まれ、デフレ対策になると述べた。他の選択肢も含め、参画する「社会保障改革に関する集中検討会議」で提言する考えを明らかにした。 インタビューの概要は以下の通り。

――05年の自民党財政改革研究会報告で「消費税の社会保障目的税化」を打ち出した。当時、政調会長代理として問題提起して以後、最近までの状況をどのように受け止めているか。
 「当時、財政の問題が頭痛の種だった。研究会のテーマは財政問題だが、財政の最大のプレッシャーは社会保障分野で、財政健全化=社会保障の問題。これは今も同じだ。明確に社会保障の目的税としての消費税を打ち出し、それが社会保障の安定財源になると同時にプライマリーバランス(基礎的財政収支)の均衡回復に役立つことを検証しながら検討を進めた。明記はできなかったが、高齢者3経費(年金・介護・医療)と社会保障の機能強化で消費税率10%が透けて見える報告書をまとめた」

――その後、消費税率10%を提言した。
 「(その後の報告書で安定的な社会保障制度構築には)少なくとも消費税率10%への引き上げが必要との報告書をまとめた。しかし、リーマン・ショック後に前提となる税収が、(リーマン・ショック前の)50兆円台から37兆円まで落ち込み、プライマリーバランスを同時に回復させることを目的とすると10%はもう崩壊している。今日では、10%以上が必要、15%程度が必要という状況になってきている」

――社会保障の持続可能性を維持し、同時に財政再建を確保するには、15%程度は必要ということか。
「今回はもう少し精緻(せいち)に考える必要がある。目的税にした場合の対象経費をどうとらえるかだ」

――子ども手当も対象とする考えか。
 「『子ども手当』というと、(民主党がマニフェストで打ち出した)あのタイプの子ども手当の財源になるので、その言葉は使いたくない。育児や若年者の雇用など、どの範囲で取り込むのか考えなければならない。そうした試算はまだできていない」

――6月の成案では、消費税率の上げ幅と時期を明記すべきと。
 「率については、プライマリーバランスの回復を考えるべきだ」
 「時期については、気合いの問題。デフレ克服の課題とこの財政再建・社会保障安定化をどうからませるのかは考え方がいくつかある。 ひとつが、財政赤字が増えることには目をつぶって、デフレ克服のために財政・金融政策を出動し円安に誘導する。この3点セットを3年間行い、3年後に(引き上げを)スタートさせるという考え方。もうひとつが、デフレにあまり重荷にならないように小幅に、段階的に引き上げていく。そうすれば、かえってインフレ効果が生まれる。第3が、何年か先に5%ずつ引き上げる。しかしこれはデフレ効果がきつすぎ、経済が冷えきってしまう」
 「個人的には、2番目の選択肢が現実論として良いと思う。実施スケジュールの選択肢は考えられるが、決断するのは総理。総理が不退転の決意でやらざるを得ないことだ」

――デフレ下では増税は難しいとの認識か。
 「デフレ下でも、たとえば2%ずつ、1年おきに上げていくと、需要の強化に役立つ。デフレ対策にもなる」

――自民党は与野党協議には慎重だ。消費税の社会保障目的税化では一致しているが、安定財源を確保してバラマキと批判している子ども手当の財源となることを警戒する。増税しても財政再建につながらないリスクはないか。
 「そうならないような設計をする」

――消費税率は15%程度への引き上げが必要との認識か。
 「おおよそのメドとしてはそういうことだろう。ひとつは遅れたこと。リーマン・ショックで土台が下がったこと。この2つで5%近くのものが増えてしまった」

――格付け機関は政府の実行力を注視している。
 「その通り。諸外国と違って、(最悪の財政状況でも)危機だと言われないのは唯一、(消費税の)上げ幅に余裕があるということと、不確かだが、政府として取り組む姿勢が評価され、かろうじて一人前のレーティングになっている。しかし、財政赤字はほとんど『クレージー』なレベルに達している。悠長なことを言っていられない」

――最近の長期金利上昇の受け止めは。
 「米国の長期金利も上がり始めたので、米国が金融政策をどう運営するかにもよるだろう」

――自民党は「Xデープロジェクト」で、国債が暴落した場合の対処方針の検討を始めた。
 「その感覚の方が正しい。そのぐらい(財政状況は)緊迫した問題だ」 

――税・社会保障一体改革が実行されなければ、格付けは下がり、エコノミストはトリプル安を懸念する。
 「私が集中検討会議に参加するのは、自民党政権がもう一度(政権に)復帰するまで待っている時間的余裕はないと思ったから。この1点だ。政府は少なくともスケジュールを明確に打ち出すべきだ」


ムーディーズの警鐘、頭に入れて政策進めないといけない 2011年02月10日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-19492420110210
 与謝野馨経済財政担当相は10日午後の会見で、米格付け会社ムーディーズが、税と社会保障の一体改革が立法化できない場合や解散に追い込まれる場合、格付けにマイナスの影響があると指摘した点について「名のある格付け会社がある種のアラート(警鐘)を出している(ということを)頭に入れて政策を進めないといけない」と強調した。
 税と社会保障の一体改革が「予算委員会で真正面で取り上げられたのは大変意義深い」とし、「消費税を含む税制改革の必要性は一部を除いて相当認識が共通化、深まっている」と指摘。「ただそれぞれの党の政治的立場が微妙にからんでおり、そう単純な話でない」と述べた。
 政府与党と社民党が普天間移設問題経費や法人税引き下げなど政策の柱に関わる修正を協議していることについては「国会の中のきわめて政治的な動きで発言する立場にない」と述べるに留めた。





 ふ~ん。私もお米やパン・野菜など必要最小限の食品への非課税あるいは低率課税の導入を前提とした10%程度への消費税の増税は必要だとは思いますし、氏が消費税15%への必要性を訴えるのはまあ良いとしても、どうしてこの人 厚生労働大臣に就任している期間中(2006年9月26日~2007年8月26日)に消費税の増税を強く訴えなかったんですかねぇ…(呆れ
(後だしじゃんけんは卑怯極まりないと思います)
 柳沢伯夫氏と言えば、第一次阿部内閣の約11ヵ月間厚生労働大臣に就任していたお方ですが、その短い就任期間の間にも、『(女性は子供を)産む機械』発言、『若い人たちというのは、結婚をしたい、それから、子供も2人以上もちたい』発言、『産科医が減っているのは)出生数減少で"医療ニーズ"が逓減している』発言、「工場労働者は労働時間だけが売り物」発言など数々の問題発言を繰り返し、阿部改造内閣ではお声がかからずに、事実上更迭されたあのお方ですが、極めつけはホワイトカラー・エグゼンプション制度の熱狂的支持論者。
 はっきり言って、こんな使用者陣営寄りの人がいくら(珍しく)真っ当な発言をしたところで、消費税増税の既成事実を作りたいだけだろうと、むしろ消費税増税反対派の反論材料に利用されかねないでしょうし、もし本気で税制改革を進めたいのならば、このお方はむしろ裏方に徹した方がよいのではないかと個人的には考えます。

チャーティスが富士火災にTOB、上場廃止前提で完全子会社化へ

2011-02-14 05:04:46 | Weblog
チャーティスが富士火災にTOB、上場廃止前提で完全子会社化へ 2011年02月10日 ロイター
 チャーティス・ジャパン・キャピタル・カンパニーは10日、富士火災の株式を、1株146円で公開買い付け(TOB)し完全子会社化すると発表した。買い付け期間は2月14日から3月24日。
 公開買付価格146円は9日終値の112円に対して30.36%、過去3カ月の終値平均113円に対して29.20%のプレミアムを加えた金額。完全子会社化は、上場廃止を前提としたもの。
 富士火災は現在、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)とその傘下のチャーティスの連結子会社にあたる。富士火災はこのTOBに賛同しており、グローバルな経営資源やブランド力の活用や事業改革を通じ、経営基盤の安定や成長が期待できるという。
 富士火災のフィナンシャルアドバイザーはドイツ証券。リーガル・アドバイザーは西村あさひ法律事務所。
 チャーティス・ジャパン・キャピタル・カンパニーのフィナンシャルアドバイザーは、野村証券と日興コーディアル証券。公開買付代理人は野村証券。

功罪入り混じるMBO  2011年02月10日 ロイター
http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/02/10/%e5%8a%9f%e7%bd%aa%e5%85%a5%e3%82%8a%e6%b7%b7%e3%81%98%e3%82%8b%ef%bc%ad%ef%bc%a2%ef%bc%af/
 前週、矢継ぎ早にマネジメント・バイ・アウト(MBO、経営陣が参画する自社買収)が発表された。1月31日にMBOを発表したワークスアプリケーションズを先陣にエノテカ(2日)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(3日)、アートコーポレーション(4日)と相次ぎ、週明け7日も田中亜鉛鍍金がMBOを発表している。
 MBOが活発化している背景は様々だ。よく言われるのは意思決定の迅速化。非上場化で利害関係者を減らし、機動的な経営体制を構築するという。最近ではアジア圏を中心とする海外進出に拍車がかかっているが、上場企業のIR担当者からは投資家から投資回収の是非を問われるなど迅速に動きづらいとの声が多い。また、有価証券報告書の作成や監査報酬など上場維持のコスト負担が重く、多様な資金調達や知名度上昇などの上場メリットと見合わない点や、第三者による買収リスクを軽減する点が挙げられる。
 ただ上記のような要因はこれまでにもあった。直近のMBO活発化の主因はどこにあるのだろうか。
 MBOを実施した、ある上場企業の経理担当者は国際会計基準(IFRS)の存在を指摘する。「どの企業もあまり表立って言及しないが、今MBOに踏み切る一番の理由はIFRSへの対応ではないか。現状では2015年からのIFRS適用が主流となっているが、IFRSに対応するためには3年程度をかけて全社を改革しなければならない。そのコストは膨大であり回避するためにはMBOが選択の1つ」だという。金融庁が発表した「国際会計基準に関する誤解」によると、非上場の会社にはIFRSを適用する
必要はないとしている。
 ただ安易なMBOは投資家をないがしろにしかねない。日本株は08年9月のリーマンショック、10年5月のギリシャショックとグローバルな株価押し下げ要因により海外株以上に大きく売られた。足元では世界的な景気回復期待というマクロ要因と、好調な企業業績というミクロ要因の両輪が噛み合い、徐々に騰勢を強めているがまだ出遅れ解消には至っていない。
 このような株価低迷時にMBOを仕掛けると、買い付け価格が新規上場時の公募価格や増資時の株式売り出し価格を下回る場合が多いことから、しばしば「経営陣による空売り」ではないかと揶揄されてしまう。実際、MBOを実施する企業にも経営陣による空売りと捉えられても仕方ない事例が見受けられ、投資家に対して配慮に欠く経営陣の姿勢が見え隠れするとの指摘は多い。
 とはいえMBOは短期的には株価の押し上げ要因ともなる。買い付け価格が直近株価から3─6割のプレミアムが付されるためだ。国内の独立系、銀行系投資銀行にはMBO案件が豊富に入っているとされ、今後もMBOの増加を見込む向きは多い。株式市場ではオーナー色が強く評価が低いバリュー株がMBO候補銘柄として人気を集めるのではないかとの声も出始めている。



 最近相次ぐMBO(経営陣が参画する自社買収)ですが、今度は上場廃止を前提にチャーティス・ジャパン・キャピタル・カンパニーが完全子会社化を前提に富士火災にTOBをかけることを 10日に発表しました。
 ちなみに10日の富士火災の終値は4円高の116円ですから、週明けにも146円に限りなく近い水準まで上昇して、その後は146円近辺に張り付くことになるなるのだろうな…とは思いますが、問題は買い付け価格の146円という水準が本当に妥当な水準なのかどうか…(汗
 ごくごく個人的な意見を述べるならば、MBOを行う時のプレミアは3割~5割増しといったところが妥当な水準で、この3割のプレミアというのは合理的水準の下限に限りなく近いと思いますし、同じく上場廃止目的でMBOを行うアートコーポレーションは4割弱のプレミアをつけた(発表日の4日終値は1294円、買付価格は1株1800円)だけに、正直こちらはやられた側(長期保有の個人株主)はあてが外れてたまったものではないだろうな…というのが正直な印象ですが、おそらく今後も競争が激しく経営が伸び悩んでいる企業をTOBして上場廃止に持ちこんでいくケースは増えていくでしょうし、今後買付価格をどう決めていくのかのか、その判断が問われ、場合によってはレックスホールディングスの時のように買付価格を巡って裁判沙汰になるケースも出てくるのではないかと思います。
*富士火災の場合は、大ざっぱにみて、2002年~2008年下旬頃までに富士火災株を購入した方などは、上場廃止となれば損切りを余儀なくされることになります。

千葉・勝浦市長選、元中学校長の山口氏初当選

2011-02-14 05:02:10 | Weblog
千葉・勝浦市長選、元中学校長の山口氏初当選 2011年2月14日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20110213-OYT1T00498.htm
 千葉県勝浦市長選は13日投開票され、新人の元中学校長・山口和彦氏(59)(無所属)が、いずれも無所属の新人で前市議・水野正美氏(74)、NPO法人役員・高梨竹雄氏(63)、歯科医師・磯野武氏(58)の3人を破り、初当選を果たした。
 当日有権者数は1万7613人、投票率は66・70%。



★千葉県勝浦市 市長選挙結果
当 5141 山口和彦=無新<1>
  2908 水野正美=無新
  2221 高梨竹雄=無新
  1338 磯野武=無新



 千葉県勝浦市は、県南部に位置する勝浦漁港があることで有名な人口2.1万人程の市で、市長選は1999年から3期12年現職を務めた藤平輝夫市が出馬を見送ったため、元中学校長で59歳の山口和彦氏、前市議で74歳の水野正美氏、NPO法人役員で63歳の高梨竹雄氏、歯科医師で58歳の磯野武氏による4新人の争いとなりましたが、
 実父の山口吉暉氏が市長を8期(1967年~99年)務め、「次代を担う子どもたちのために活気のある勝浦を作りたい」とまちの現状を憂えると共に、人口の流出や減少に歯止めをかけるためにJR外房線の複線化を実現させ、東京や千葉市への通勤圏にしたいと話すと共に、産廃処分場建設には反対の立場を表明した山口和彦氏が5141票を獲得し、
 藤平輝夫市長が始めた市民参加型イベントは継続し、保育所など老朽化した公共施設の改築に取り組むと訴えると共に、市民との懇談を積極的に開いてまちづくりを進め、高齢者福祉の充実なども公約に掲げ、「鵜原に予定されている産廃処分場の建設阻止に政治生命をかける」と訴え2908票を獲得した水野正美氏、
 「今の勝浦市は活力がない。何とか活性化させたい。そのために体を張る」と話し、耕作放棄地を活用した都市生活者との新たな接点作り、雇用を増やすために港湾を整備し、水産物の加工立地などを提案する。高齢者や子どもの予防医学の推進に力を入れると訴え、産廃処分場建設には反対すると訴え2221票を獲得した高梨竹雄氏、
 「勝浦に活気を取り戻し、観光客が行きたいまち、人々が住みたいまちにしたいという思いが募っていた」と出馬動機を語ると共に、きれいな海を守るため産廃処分場建設には反対の立場を取ると共に、「事業仕分けを実施して無駄な経費を削減する」。行政のスリム化で財政再建を図り、JR勝浦駅北口の開発や下水道整備、医療や福祉の充実を図り、子育て支援にも力を入れると訴え1338票を獲得した磯野武氏 を破り初当選を決めました。

 それにしても、一番争点になりそうな産業廃棄物処分場の建設には4氏いずれも反対で他に大きな争点もなく、しかも4人が乱立すれば実父が32年にもわたって市長を務めた山口和彦氏が知名度の高さで有利になるのは一目瞭然。
 もし水野氏と高梨氏との候補一本化ができていれば、いい勝負になっていただけに、候補が乱立して共倒れになってしまったのは勿体ないとしか言いようがありませんが、新市長に就任する山口和彦氏は勝浦市をどう立て直していくのでしょうか…。
 1970年には2万8000人いた人口も現在は2.1万人まで減少するなど、今でこそ84年に創設した東海大学系列の国際武道大学の誘致により人口の減少はひとまずは落ち着いているものの、若者の漁業離れが進む中、どう地域産業の立て直しを行い新産業を作り出していくのか、新市長の行政手腕が問われそうです。