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企業説明会に「ドタキャン」多発 就職厳しく「とりあえず」予約 

2010-07-06 06:05:42 | Weblog
企業説明会に「ドタキャン」多発 就職厳しく「とりあえず」予約 2010年06月22日 J-CAST
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_syushoku_saiyo__20100621_3/story/20100621jcast2010269243/
 新卒学生対象の就職採用説明会に異変が起きている。予約はするが、「ドタキャン」する例が急増しているのだ。申し込みの半分程度しか来ないこともあるようで、企業の採用担当者も「予約できない学生が結構いるのに」と困惑している。
 「例年『ドタキャン』はあるが、2011年卒は特に多いという印象だ」
 東証一部上場の中堅鉄鋼メーカーの人事担当者は語る。2010年2月頃から採用活動を行っているが、20人の枠を用意してもその半分、10人しか説明会に来ないこともあった。「困るけど仕方ない」と、半ば諦め状態だ。

キャンセル手続きなし、が多い
 ネット上には、こうした「ドタキャン」に困惑する担当者の嘆きがたくさん見られる。
 東京や大阪で家事代行業を展開しているベンチャー企業は、新卒採用人事ブログに「会社説明会と他者へのマナー」という記事を掲載、「連絡なしでの不参加」が目立つと明らかにしている。
 1次選考や2次選考を説明会より優先させることは理解できる。それ自体は問題ないが、キャンセル手続きなしの不参加は良くない。「そんな人は、私だったら採用したくはありません。自分の行動が他人にどういう結果をもたらすのかを考えられるのが、一流の社会人であり素敵な大人としての在るべき姿でしょう」と書いている。

中々内定が出ないので学生も焦る
 長野県で廃液リサイクルを行っている中小企業も社長ブログで、ドタキャン学生が多く、説明会の平均出席率は65%だとしている。学生には説明会予約画面をみたら「とりあえず予約だけして席を確保」しようする傾向があるという。
 就職情報会社の担当者は、2011年卒採用でドタキャンが増えている理由に、就職活動の激化があると指摘する。中々内定が出ないので学生も焦っており、エントリー数も例年より約40%も多いという。「掲載すると、全然名前の知られていない中小企業に『こんなにも!』と思うほどエントリーが殺到します。ですが、学生も企業をランク分けしています。説明会はとりあえず予約するのですが、他の優先度の高い企業の説明会や選考があると、キャンセルを忘れてそっちに行ってしまうようです」
 企業の方も怒り心頭のようで、ドタキャンした学生には次回から案内メールを送らないようにして欲しいという要望もあるという。「企業には、ドタキャンを見込んで、最初の定員人数を多めにすることをお勧めしています」ということだった。




 新卒の就職関連記事と言えば、少し前ですがこんな記事もありました。
 ん…。携帯電話の普及と共に、企業の側も『何月何日から何日間説明会参加の応募をハガキで受け付けます』といったやり方から、学生の携帯電話に『今から説明会の受付を開始します』と一斉にメール配信して、人数枠が埋まったらすぐに受付を終了する などというえげつない申込方式を採用する企業が大企業・有名企業を中心に増えていますし、だからこそ学生の側も『とりあえずは説明会の予約をしておけ』とばかり自衛せざるを得なくなっているように思いますし、この問題は一概に学生の側だけを責めることもできないと思いますが、一つだけ就職活動中の学生さんにアドバイスを送るとするならば、『いくら他社からの面接あるいはより入社したい会社からの説明会開催の連絡が入ったからといって、他の会社の説明会のキャンセルの連絡は、今後の自分のキャリアのためにもきちんと入れておきなさい!』ということでしょうか…。

 実際、入社した会社の重要な取引先が実はドタキャンした会社だったということは十分ありうる話(特に金融機関の場合は、次の転勤までずっと取引を担当するわけで、気まずいこと甚だしいと思います)でしょうし、ある程度業種を絞って就職先を探しているような場合でも、入社した会社とドタキャンした会社がある日突然合併する可能性も十分あるわけで…。
 逆に本命の会社から内定を得て他の会社の内定をお断りするような場合でも、丁寧な対応をしておけば、担当者の印象もそれ程悪くはならず、時には顔を覚えて貰えるというメリットもあることを考えれば、内定を得ようと焦る気持ちもわからなくもないのですが、だからこそ社会人になるための基本的礼儀作法は身につけてほしいと思いますね。

就職留年7万9000人、大卒予定7人に1人

2010-07-06 05:56:00 | Weblog
就職留年7万9000人、大卒予定7人に1人 2010年7月6日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100705-OYT1T01273.htm?
 卒業年限を迎えながら留年する学生が全国の大学で少なくとも7万9000人いると推計されることが、読売新聞の「大学の実力」調査で明らかになった。
 根強い企業の「新卒一括採用」を背景に、就職が決まらず翌年に再び「新卒」として就職活動(就活)に臨む学生が急増している。卒業予定者数は約56万8000人で、7人に1人は留年している計算になり、就職戦線のさらなる激化を招いている。就職留年の実態が具体的に明らかになったのは初めて。
 「大学の実力」調査は、全国の国公私立4年制大学(通信制などを除く)735校を対象に2年前から実施。3回目の今年は、就職支援の取り組みを中心に卒業者数や就職者数など約50項目を尋ね、約80%の589校が回答した。その中で、卒業年次に在籍する卒業予定者と、実際の卒業者との差が、2009年度は約7万9000人に上ることが判明。この差について主な20大学で追跡調査した。
 この結果、〈1〉退学・留学・死亡など留年以外の理由がほとんどない〈2〉細かい実態は不明だが、留年者のほとんどは就職活動の不調が理由と見られる〈3〉成績不良による留年は3年次までに集中し、卒業年次では例外的――などの回答が得られ、約7万9000人のほぼすべてが就職留年者である可能性が極めて高いことが分かった。「大学の実力」調査の回答率(8割)から単純計算すると、就職留年者の総数は約10万人に上る可能性もある。
 就職の実態については毎年4月1日時点で国が推計値を出しており、今年は就職率91・8%と発表している。だが、この推計は、就職を希望した卒業者を対象に調べたもの。留年者は、調査対象に入っておらず、数もこれまで未把握だった。

◆卒業者含め「浪人」11万人
 国の調査では、約3万1000人が、就職が決まらないまま卒業している。今回、明らかになった留年者約7万9000人を合わせると就職浪人は約11万人となり、その分、就職戦線が激化している計算になる。
 大学の中には、留年者の学費を一部免除するなど、対策を講じるところも出ているが、大半の大学では、就職留年の詳しい実態をつかんでいない。在籍学生数が学部定員の一定割合を超えると補助金カットなどのペナルティーが科されることもあり、対策を実施しているのは一部の大学に限定されている。
 今月3日、東京の私立大学が開いた企業合同セミナーに、この春希望する会社に入れず留年した文学部4年の男子学生(24)の姿があった。今年も既に20社の選考を受けたが、内々定はまだ一つもない。2日前には家電メーカーに最終面接で落とされた。「厳しい。最後まで行ったのに……」と肩を落としていた。
◇就活=就職活動を縮めた最近の呼び方。一般的に3年生の10月ごろ、就職情報サイトで志望企業に登録して始まり、4年生の4月1日以降に本格化する選考・内定で終わる。この間、学生は、企業の説明会への出席やOB訪問で、志望企業を絞り込む。




 う~ん。就職留年が7万9000人も発生ですか…(滝汗
 まあ、確かに新卒でなければ面接を受けることさえできない超一流企業は存在するものの、人事担当者から見れば、余程その学生に魅力を感じなければむしろ『卒業を1年先延ばしにした方』とマイナス評価を下しかねません(もう少し露骨な言い方をすれば、なぜ4年で卒業していないのか、納得のできる説明のできない学生はそれだけで落とすでしょうね…)し、1年先延ばしにしたところで、今度は次の学年が新卒戦線に新たに参入してきて競争の厳しさは一向に変わらないだけに、どうしても目指したい業界がある(世界中を飛び回る商社マンになりたいとか…)のならばまだしも、個人的にはあまりお勧めしない行為ですが、今はそんな時代なのでしょうか…。
 むしろ学校の側が授業料の一部免除を行うなど、就職浪人を助長している傾向さえ見られる今日この頃ですが、新卒の採用に苦労している中小企業も少なくない中、就職先が見つからなかった就職浪人の方には、他の会社にももっと目を向けて欲しいと思います。

ゆうパック遅配32万個に…他社切り替えも

2010-07-06 05:47:40 | Weblog
ゆうパック遅配32万個に…他社切り替えも 2010年7月6日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100706-OYT1T00006.htm
 日本郵政グループの宅配便「ゆうパック」で荷物の遅配が発生している問題で、郵便事業会社は5日、新たに約6万個の遅配が判明したと発表した。
 遅配の総計は計32万個に上る見通し。
 同社では、荷物の集約拠点で、仕分け作業に手間取ったことが主な原因としており、総務省は6日、同社の鍋倉真一社長を呼び、報告を求める方針。同省は詳しい聞き取り調査を行ったうえで、業務改善命令などの行政処分を行うかどうか検討する。
 同社によると、トラブルが起きたのは、大阪、千葉、埼玉などにある、各支店からの荷物を集約するターミナル拠点。今月1日から、日本通運との共同出資会社で運営していた「ペリカン便」と配送業務を一体化した影響で、荷物の取扱数が急増して作業が滞り、混乱が生じたという。
 同社では混乱が起きたターミナル拠点の利用を避け、別の作業場に荷物の集約を進めるなどの対策を取っており、6日夕にも問題を解消したいとしている。
 今回の混乱は、ゆうパックを利用していた大手スーパーなどにも影響が出ている。
 中元商品の約半数をゆうパックで発送しているダイエー(本社・東京都江東区)は、配達が遅れている生鮮品について、再配達の手続きを取った。「今後、必要になれば他社への切り替えも検討する」としている。ネット通販大手の「アマゾンジャパン」(渋谷区)は、ゆうパックでの発送分を他の宅配便業者に変更。広報担当者は「一時的な措置だが、いつもとに戻すかは決めていない」とした。

1位ヤマト、2位佐川…宅配便取り扱い実績 2010年7月5日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100705-OYT1T00941.htm
 国土交通省が5日発表した2009年度の宅配便取扱個数は、前年度比2・3%減の31億3694万個で、景気低迷を反映して2年連続で減少した。
 全体の99%を占めるトラック運送の内訳は、1位のヤマト運輸「宅急便」が同2・4%増の12億6051万個で、佐川急便「飛脚宅配便」が同6・0%増の11億2495万個で続いた。
 一方、日本郵政グループでは、「ゆうパック」が同4・7%減の2億6404万個となったほか、今月、吸収統合した「ペリカン便」も同41・4%減の1億9218万個と、そろって減少した。昨年10月に予定した事業統合が準備不足で延期され、混乱を招いたことも響いたとみられる。
 宅配便別の09年度のシェア(市場占有率)は、宅急便が40・6%、飛脚宅配便が36・2%で、ゆうパックとペリカン便は計14・7%だった。




 ゆうパックの遅配数ですが、休日の間に少しでも消化できるどころかますます増加して32万個に達したようです。よりによって中元という荷物数の多い時期に統合を行う神経も疑いますが、ヤマト運輸や佐川急便を追いかける立場だというのに、一体何やってんでしょうね…(呆れ

 一方、くしくも同タイミングで発表された宅配便の09年度のシェアですが、ヤマト運輸が40.6%(2年前と比べて2.4ポイントシェアが増加)、佐川急便が36.2%(2年前と比べて2.8ポイントシェアが増加)に対してゆうパック+ペリカン便のシェアは14.7%(2年前と比べて4.1ポイントシェアが減少)と2強がシェアを寡占し、ゆうパック+ペリカン便がほぼ一方的にシェアを失う有様だったのですが、ここにきて更に運用面でのトラブル。
 日本郵便幹部が3日に行った『1日2日の遅れはよくある。今回は数が多いが、1日ぐらい遅れても大丈夫と思った』失言の影響で、生鮮品を取り扱う個人事業主や農家などは愛想を尽かしてますますゆうパック離れを進め、日本郵政の宅配便事業の経営も更に悪化してしまうことにもなりかねないというのに、この危機感の無さは一体何なんだろう…と思います。