今更ながらという気もしなくもないのですが、衆議院選挙の結果を順次アップしたいと思います。
小選挙区 山形
山形では、さすがに3区では加藤紘一党幹事長が社民候補を一蹴したものの、1区と2区では民主が議席を奪還。
★山形1区
当選 106202票(得票率46.2%) 鹿野道彦 67 民主 元 11 (元)農相
比当 104911票(得票率45.7%) 遠藤利明 59 自民 前 5 (元)文科副大臣
11419票(得票率5.0%) 伊藤香織 27 無所属 新 (元)山形市議
6021票(得票率2.6%) 佐藤雅之 36 共産 新 党県常任委員
1149票(得票率0.5%) 森大吾郎 35 諸派 新 幸福実現党員
山形1区は、山形市・上山市・天童市・東村山郡を管轄する区域で、ここは自民の遠藤利明氏と民主の鹿野道彦氏が議席を争っているところですが、96年と00年は鹿野氏が勝利。03年と05年は遠藤氏が勝利する因縁の対決だったものの、鹿野氏が0.5ポイント差で遠藤氏を振り切って議席を奪還(民主鹿野氏が前回より1万9000票あまり獲得票数を増やしたのに対して、自民遠藤氏は2万2000票支持票を失いました。)
11000票あまりを獲得した伊藤氏は自民系の議員だったようですが、もし一騎打ちだったら、ひょっとしたら結果も変わっていたかもしれませんね…。
★山形2区
当選 166287票(得票率65.5%) 近藤洋介 44 民主 前 3 党県会長
80995票(得票率31.9%) 鈴木啓功 42 自民(公) 新 (元)商社員
6459票(得票率2.5%) 後藤克彦 44 諸派 新 幸福実現党員
山形2区は、米沢市・寒河江市・長井市・南陽市・村山市・東根市・尾花沢市などを管轄する区域で、ここは農林水産大臣などを務めた遠藤武彦氏が議席を独占していたものの、その遠藤武彦氏が政界を引退。
一方、2000年に初挑戦した後、2003年からは比例当選し雪辱を果たそうと挑戦し続けていた近藤洋介氏が民主から再挑戦しましたが、終わって見れば、民主の近藤洋介氏が65%強の票を獲得し、自民の新人に圧勝(民主近藤氏は前回より4万9000票近く獲得票数を増やしました)。鈴木啓功氏は知名度の低さが響いたでしょうか…。
★山形3区
当選 130502票(得票率56.9%) 加藤紘一 70 自民 前 13 (元)党幹事長
比当 80362票(得票率35.0%) 吉泉秀男 61 社民 新 1 (元)県議
13789票(得票率6.0%) 長谷川剛 31 共産 新 党鶴岡地区委長
4880票(得票率2.1%) 城取良太 32 諸派 新 幸福実現党員
山形3区は、鶴岡市・酒田市・新庄市などを管轄とする区域で、1972年から四半世紀以上、地元選挙区で議席を獲得し続けているあの加藤紘一幹事長の選挙区で、野党は社民の吉泉秀男氏を擁立したものの、加藤氏が過半数を制し、ライバル?吉泉氏に2割以上の得票差をつけて再選。社民の吉泉秀男氏は比例復活しました。加藤氏は前回よりも2万9000票あまり獲得票数を減らしていますが、それでも強さは格別ですね…。
この選挙区は2003年には民主がライバル候補を出し、それ以外は社民が候補を擁立していますが、刺客に民主候補ではなく社民候補を擁立したのはそのあたりの事情もあるのかもしれません。
小選挙区 宮城
宮城県は東北の中心都市である仙台市を抱える東北地方の中心地ですが、2区と4区では民主の新人が議席を奪取、3区は民主が返り咲き、6区でかろうじて自民現職が議席を死守。
★宮城1区
当選 149980票(得票率58.5%) 郡和子 52 民主 前 2 党県副代表
87401票(得票率34.1%) 土井亨 51 自民(公) 前 党広報局次長
14547票(得票率5.7%) 角野達也 50 共産 新 党県委員
2987票(得票率1.2%) 矢島卓臣 26 無所属 新 山形大大学院生
1344票(得票率0.5%) 遠田敬一 58 諸派
宮城1区は、仙台市の青葉区と太白区を管轄する区域で、前回の05年以外は民主党など野党が確保し続けていて、前回わずか2000票差で議席を奪取した自民党の土井亨氏がどこまで踏みとどまれるかが争点だったのですが、前回の選挙戦で小選挙区で土井氏との争いで敗れて比例復活した民主の郡和子氏が今度は6万5000票以上の差をつけ過半数を確保して圧勝。一方の土井氏は前回よりも3万票あまり票を失い比例復活することもできませんでした。まあ、ここは民主の風がなくても結果は変わらなかったような気がしますね。
★宮城2区
当選 158041票(得票率58.8%) 斎藤恭紀 40 民主 新 1 気象予報士
98517票(得票率36.7%) 中野正志 61 自民(公) 前 (元)経産副大臣
9912票(得票率3.7%) 佐藤豊 56 無所属 新 NPO理事長
2086票(得票率0.8%) 安部公人 42 諸派 新 幸福実現党員
宮城2区は、仙台市の宮城野区・若林区・泉区を管轄する区域で、96年は自民党、00年と03年は民主党の鎌田さゆり氏が当選したものの、鎌田後援会の選挙違反事件に伴う鎌田氏の辞職による補欠選挙で自民秋葉賢也氏が当選し、05年も秋葉氏が再選。ところが、その現職の秋葉氏が今回は中野氏を支援することを条件に比例単独に転出(秋葉氏は東北比例区で当選)したため、(元)経産副大臣の中野正志氏が自民公認として出馬するという、実にわかりにくい選挙となったのですが、こうしたゴタゴタがが有権者に嫌われたのかはわかりませんが、お天気キャスターとしての知名度はあったものの、4月に出馬を決めたばかりの斎藤恭紀氏に6万票の大差をつけられるまさかの大敗。
どういった事情があったかはわかりませんが、もし秋葉氏がそのまま出馬していたならば、勝敗はともかく20ポイント以上の差を付けられる今回のような屈辱的な負け方はしなかったのではないでしょうか…。
比例は他の自民党議員が当選する可能性もあっただけに、ホント意味不明の人事だと思います。
★宮城3区
当選 108718票(得票率55.0%) 橋本清仁 38 民主 元 2 党県副代表
85897票(得票率43.5%) 西村明宏 49 自民(公) 前 (元)内閣府政務官
2895票(得票率1.5%) 小林睦明 38 諸派 新 幸福実現党員
宮城3区は、白石市・名取市・角田市・岩沼市などを管轄する三塚派を率いたあの三塚博氏の地盤で、氏の引退後は三塚氏の秘書であった西村明宏が03年・05年と小選挙区で当選していたものの、前回2万票弱の差をつけて敗れ比例復活もできなかった民主の橋本清仁氏が今度は2万2000票の差をつけ悲願の小選挙区での議席を奪取。西村氏は比例復活もできず落選しました。
★宮城4区
当選 119926票(得票率52.9%) 石山敬貴 39 民主 新 1 (元)研究所研究員
92610票(得票率40.8%) 伊藤信太朗 56 自民(公) 前 外務副大臣
11881票(得票率5.2%) 加藤幹夫 45 共産 新 党県常任委員
2424票(得票率1.1%) 村上善昭 36 諸派 新 幸福実現党員
宮城4区は、塩竈市・多賀城市・大崎市の一部などを管轄する区域で、衆議院議長・防衛庁長官・科学技術庁長官などを歴任した伊藤宗一郎氏の地盤を長男の伊藤信太郎氏が引き継ぐ自民の地盤だったのですが、前回3万5000票の差をつけられ敗退した石山敬貴氏が今度は逆に2万7000票差をつけて雪辱の議席奪取。伊藤信太郎氏は比例復活もなりませんでした。
★宮城5区
当選 89484票(得票率58.6%) 安住淳 47 民主 前 5 党国対委長代理
63303票(得票率41.4%) 斎藤正美 54 自民(公) 新 (元)県議
宮城5区は、石巻市や東松島市などを管轄する区域で、96年に初当選してから議席を独占し続けていた民主の安住淳氏に2003年から挑戦し続けている斎藤正美氏が再挑戦し、こちらは共産党も幸福実現党も出馬しない本当の意味での一騎打ちとなったのですが、安住氏が6割弱の票を獲得して票差も拡大(1万票差→2万6000票差)して再選を決めました。
★宮城6区
当選 100832票(得票率63.7%) 小野寺五典 49 自民 前 4 党副幹事長
54133票(得票率34.2%) 菅野哲雄 60 社民(国) 前 党県代表
3346票(得票率2.1%) 氏家次男 61 諸派 新 幸福実現党員
宮城6区は、栗原市・登米市・気仙沼市・大崎市の一部などを管轄する区域で、こちらは2000年に一旦民主が議席を獲得したものの、2003年にすぐに自民に議席を奪還された後、自民の小野寺五典氏が議席を死守している選挙区ですが、、前回も出馬した社民党の菅野哲雄氏に遠慮した?のか、それとも2004年に参議院比例で当選した大石氏への配慮があったのかはわかりませんが、民主党が候補を擁立しなかったため、自民としては珍しく?現職の小野寺氏が6割を超える得票を獲得し、社民の菅野氏に圧勝しました。
もし、民主党が別の候補を出したり、民主が菅野氏を推薦したとしたら選挙結果も変わっていたのでしょうか…。
小選挙区 福島
福島は5選挙区すべてを民主が独占。
★福島1区
当選 156060票(得票率50.0%) 石原洋三郎 36 民主 新 1 (元)福島市議
136526票(得票率43.8%) 亀岡偉民 53 自民(公) 前 党文化局次長
15879票(得票率5.1%) 山田裕 54 共産 新 党県委員
3492票(得票率1.1%) 大橋一之 40 諸派 新 幸福実現党員
福島1区は、福島市・相馬市・南相馬市・伊達市などを管轄する区域で、佐藤剛男氏-亀岡偉民氏と自民党が議席を独占してきた地域ですが、前回6万1000票以上に大差をつけて自民が圧勝した選挙区は、今度は民主の新人が自民の現職に2万票弱の差をつけて議席を奪取。
亀岡氏は無所属から前回自民公認となり初当選したものの、3万5000票あまり票を失い議席も失ってしまいました。
★福島2区
当選 131306票(得票率53.5%) 太田和美 30 民主 前 2 党青年局次長
111596票(得票率45.5%) 根本匠 58 自民(公・改) 前 (元)首相補佐官
2397票(得票率1.0%) 酒井秀光 41 諸派 新 幸福実現党員
福島2区は、郡山市・二本松市・本宮市などを管轄する区域で、93年から地方区で議席を獲得し続けた現職の根本匠氏に、長年ライバルとして出馬し続けた増子輝彦氏に代わって、まだ30歳と若い太田和美氏が民主候補として出馬しましたが、その太田氏が根本氏に2万票弱の差をつけて見事初当選、念願だった小選挙区での議席を奪取しました。
自民根本匠氏は前回より1万4000票近く獲得票数を減らし比例復活もかないませんでした。
★福島3区
当選 159826票(得票率73.8%) 玄葉光一郎 45 民主 前 6 (元)党幹事長代理
比当 56858票(得票率26.2%) 吉野正芳 61 自民 前 4 環境副大臣
福島3区は、白河市・須賀川市・田村市などを管轄する区域で、2000年から元福島県知事佐藤栄佐久を岳父に持つ民主の玄葉光一郎氏が議席を確保し続けていましたが、今回は前回選挙よりも1万5000票あまり多い16万票弱、得票率にして7割を超える得票率を得て、玄葉氏が圧勝。
自民は、毎回候補者を変えて来ていて、今回は福田内閣で環境副大臣を務めた吉野正芳氏を擁立したものの、案の定勝負にならず。もっとも、吉野氏は比例当選しています。
★福島4区
当選 91695票(得票率49.4%) 渡部恒三 77 民主 前 14 (元)衆院副議長
49349票(得票率26.6%) 渡部篤 57 自民(公) 前 党出版局次長
42824票(得票率23.1%) 小熊慎司 41 みんな 新 (元)県議
1735票(得票率0.9%) 鈴木規雄 56 諸派 新 幸福実現党員
福島4区は会津若松市や喜多方市などを管轄する区域で、民主の最高顧問の渡部恒三氏が新進党時代から議席を確保し続けている民主の地盤ですが、今回も前回とほぼ同数の票数を獲得して再選。
与党はみんなの党から小熊慎司氏が出馬したため、前回大善戦して比例当選した渡部篤氏は票を二分される形となり、前回よりも3万5000票あまり獲得票数を減らし、あっけなく落選となってしまいました。もし候補が一本化していたら、ひょっとしたら民主躍進の中、予想外の結果が出ていたのかもしれませんね…。
★福島5区
当選 135692票(得票率59.0%) 吉田泉 60 民主 前 3 (元)衆院財金委員
88968票(得票率38.7%) 坂本剛二 64 自民(公・改) 前 (元)経産副大臣
5150票(得票率2.2%) 石渡剛 40 諸派 新 幸福実現党員
福島5区は、いわき市や双葉郡を管轄する区域で、2000年に自民が議席を奪い返してから03年・05年と自民が議席を確保していた地域ですが、2000年に初出馬し、2003年から比例当選していた民主の吉田泉氏が坂本氏に4万6000票差をつけて議席を奪還。前回議席を獲得した元環境副大新の吉野正芳氏は東北比例区に転出して当選したものの、自民から出馬して経済産業副大臣を歴任した坂本剛二氏は及ばず落選しました。
小選挙区 山形
山形では、さすがに3区では加藤紘一党幹事長が社民候補を一蹴したものの、1区と2区では民主が議席を奪還。
★山形1区
当選 106202票(得票率46.2%) 鹿野道彦 67 民主 元 11 (元)農相
比当 104911票(得票率45.7%) 遠藤利明 59 自民 前 5 (元)文科副大臣
11419票(得票率5.0%) 伊藤香織 27 無所属 新 (元)山形市議
6021票(得票率2.6%) 佐藤雅之 36 共産 新 党県常任委員
1149票(得票率0.5%) 森大吾郎 35 諸派 新 幸福実現党員
山形1区は、山形市・上山市・天童市・東村山郡を管轄する区域で、ここは自民の遠藤利明氏と民主の鹿野道彦氏が議席を争っているところですが、96年と00年は鹿野氏が勝利。03年と05年は遠藤氏が勝利する因縁の対決だったものの、鹿野氏が0.5ポイント差で遠藤氏を振り切って議席を奪還(民主鹿野氏が前回より1万9000票あまり獲得票数を増やしたのに対して、自民遠藤氏は2万2000票支持票を失いました。)
11000票あまりを獲得した伊藤氏は自民系の議員だったようですが、もし一騎打ちだったら、ひょっとしたら結果も変わっていたかもしれませんね…。
★山形2区
当選 166287票(得票率65.5%) 近藤洋介 44 民主 前 3 党県会長
80995票(得票率31.9%) 鈴木啓功 42 自民(公) 新 (元)商社員
6459票(得票率2.5%) 後藤克彦 44 諸派 新 幸福実現党員
山形2区は、米沢市・寒河江市・長井市・南陽市・村山市・東根市・尾花沢市などを管轄する区域で、ここは農林水産大臣などを務めた遠藤武彦氏が議席を独占していたものの、その遠藤武彦氏が政界を引退。
一方、2000年に初挑戦した後、2003年からは比例当選し雪辱を果たそうと挑戦し続けていた近藤洋介氏が民主から再挑戦しましたが、終わって見れば、民主の近藤洋介氏が65%強の票を獲得し、自民の新人に圧勝(民主近藤氏は前回より4万9000票近く獲得票数を増やしました)。鈴木啓功氏は知名度の低さが響いたでしょうか…。
★山形3区
当選 130502票(得票率56.9%) 加藤紘一 70 自民 前 13 (元)党幹事長
比当 80362票(得票率35.0%) 吉泉秀男 61 社民 新 1 (元)県議
13789票(得票率6.0%) 長谷川剛 31 共産 新 党鶴岡地区委長
4880票(得票率2.1%) 城取良太 32 諸派 新 幸福実現党員
山形3区は、鶴岡市・酒田市・新庄市などを管轄とする区域で、1972年から四半世紀以上、地元選挙区で議席を獲得し続けているあの加藤紘一幹事長の選挙区で、野党は社民の吉泉秀男氏を擁立したものの、加藤氏が過半数を制し、ライバル?吉泉氏に2割以上の得票差をつけて再選。社民の吉泉秀男氏は比例復活しました。加藤氏は前回よりも2万9000票あまり獲得票数を減らしていますが、それでも強さは格別ですね…。
この選挙区は2003年には民主がライバル候補を出し、それ以外は社民が候補を擁立していますが、刺客に民主候補ではなく社民候補を擁立したのはそのあたりの事情もあるのかもしれません。
小選挙区 宮城
宮城県は東北の中心都市である仙台市を抱える東北地方の中心地ですが、2区と4区では民主の新人が議席を奪取、3区は民主が返り咲き、6区でかろうじて自民現職が議席を死守。
★宮城1区
当選 149980票(得票率58.5%) 郡和子 52 民主 前 2 党県副代表
87401票(得票率34.1%) 土井亨 51 自民(公) 前 党広報局次長
14547票(得票率5.7%) 角野達也 50 共産 新 党県委員
2987票(得票率1.2%) 矢島卓臣 26 無所属 新 山形大大学院生
1344票(得票率0.5%) 遠田敬一 58 諸派
宮城1区は、仙台市の青葉区と太白区を管轄する区域で、前回の05年以外は民主党など野党が確保し続けていて、前回わずか2000票差で議席を奪取した自民党の土井亨氏がどこまで踏みとどまれるかが争点だったのですが、前回の選挙戦で小選挙区で土井氏との争いで敗れて比例復活した民主の郡和子氏が今度は6万5000票以上の差をつけ過半数を確保して圧勝。一方の土井氏は前回よりも3万票あまり票を失い比例復活することもできませんでした。まあ、ここは民主の風がなくても結果は変わらなかったような気がしますね。
★宮城2区
当選 158041票(得票率58.8%) 斎藤恭紀 40 民主 新 1 気象予報士
98517票(得票率36.7%) 中野正志 61 自民(公) 前 (元)経産副大臣
9912票(得票率3.7%) 佐藤豊 56 無所属 新 NPO理事長
2086票(得票率0.8%) 安部公人 42 諸派 新 幸福実現党員
宮城2区は、仙台市の宮城野区・若林区・泉区を管轄する区域で、96年は自民党、00年と03年は民主党の鎌田さゆり氏が当選したものの、鎌田後援会の選挙違反事件に伴う鎌田氏の辞職による補欠選挙で自民秋葉賢也氏が当選し、05年も秋葉氏が再選。ところが、その現職の秋葉氏が今回は中野氏を支援することを条件に比例単独に転出(秋葉氏は東北比例区で当選)したため、(元)経産副大臣の中野正志氏が自民公認として出馬するという、実にわかりにくい選挙となったのですが、こうしたゴタゴタがが有権者に嫌われたのかはわかりませんが、お天気キャスターとしての知名度はあったものの、4月に出馬を決めたばかりの斎藤恭紀氏に6万票の大差をつけられるまさかの大敗。
どういった事情があったかはわかりませんが、もし秋葉氏がそのまま出馬していたならば、勝敗はともかく20ポイント以上の差を付けられる今回のような屈辱的な負け方はしなかったのではないでしょうか…。
比例は他の自民党議員が当選する可能性もあっただけに、ホント意味不明の人事だと思います。
★宮城3区
当選 108718票(得票率55.0%) 橋本清仁 38 民主 元 2 党県副代表
85897票(得票率43.5%) 西村明宏 49 自民(公) 前 (元)内閣府政務官
2895票(得票率1.5%) 小林睦明 38 諸派 新 幸福実現党員
宮城3区は、白石市・名取市・角田市・岩沼市などを管轄する三塚派を率いたあの三塚博氏の地盤で、氏の引退後は三塚氏の秘書であった西村明宏が03年・05年と小選挙区で当選していたものの、前回2万票弱の差をつけて敗れ比例復活もできなかった民主の橋本清仁氏が今度は2万2000票の差をつけ悲願の小選挙区での議席を奪取。西村氏は比例復活もできず落選しました。
★宮城4区
当選 119926票(得票率52.9%) 石山敬貴 39 民主 新 1 (元)研究所研究員
92610票(得票率40.8%) 伊藤信太朗 56 自民(公) 前 外務副大臣
11881票(得票率5.2%) 加藤幹夫 45 共産 新 党県常任委員
2424票(得票率1.1%) 村上善昭 36 諸派 新 幸福実現党員
宮城4区は、塩竈市・多賀城市・大崎市の一部などを管轄する区域で、衆議院議長・防衛庁長官・科学技術庁長官などを歴任した伊藤宗一郎氏の地盤を長男の伊藤信太郎氏が引き継ぐ自民の地盤だったのですが、前回3万5000票の差をつけられ敗退した石山敬貴氏が今度は逆に2万7000票差をつけて雪辱の議席奪取。伊藤信太郎氏は比例復活もなりませんでした。
★宮城5区
当選 89484票(得票率58.6%) 安住淳 47 民主 前 5 党国対委長代理
63303票(得票率41.4%) 斎藤正美 54 自民(公) 新 (元)県議
宮城5区は、石巻市や東松島市などを管轄する区域で、96年に初当選してから議席を独占し続けていた民主の安住淳氏に2003年から挑戦し続けている斎藤正美氏が再挑戦し、こちらは共産党も幸福実現党も出馬しない本当の意味での一騎打ちとなったのですが、安住氏が6割弱の票を獲得して票差も拡大(1万票差→2万6000票差)して再選を決めました。
★宮城6区
当選 100832票(得票率63.7%) 小野寺五典 49 自民 前 4 党副幹事長
54133票(得票率34.2%) 菅野哲雄 60 社民(国) 前 党県代表
3346票(得票率2.1%) 氏家次男 61 諸派 新 幸福実現党員
宮城6区は、栗原市・登米市・気仙沼市・大崎市の一部などを管轄する区域で、こちらは2000年に一旦民主が議席を獲得したものの、2003年にすぐに自民に議席を奪還された後、自民の小野寺五典氏が議席を死守している選挙区ですが、、前回も出馬した社民党の菅野哲雄氏に遠慮した?のか、それとも2004年に参議院比例で当選した大石氏への配慮があったのかはわかりませんが、民主党が候補を擁立しなかったため、自民としては珍しく?現職の小野寺氏が6割を超える得票を獲得し、社民の菅野氏に圧勝しました。
もし、民主党が別の候補を出したり、民主が菅野氏を推薦したとしたら選挙結果も変わっていたのでしょうか…。
小選挙区 福島
福島は5選挙区すべてを民主が独占。
★福島1区
当選 156060票(得票率50.0%) 石原洋三郎 36 民主 新 1 (元)福島市議
136526票(得票率43.8%) 亀岡偉民 53 自民(公) 前 党文化局次長
15879票(得票率5.1%) 山田裕 54 共産 新 党県委員
3492票(得票率1.1%) 大橋一之 40 諸派 新 幸福実現党員
福島1区は、福島市・相馬市・南相馬市・伊達市などを管轄する区域で、佐藤剛男氏-亀岡偉民氏と自民党が議席を独占してきた地域ですが、前回6万1000票以上に大差をつけて自民が圧勝した選挙区は、今度は民主の新人が自民の現職に2万票弱の差をつけて議席を奪取。
亀岡氏は無所属から前回自民公認となり初当選したものの、3万5000票あまり票を失い議席も失ってしまいました。
★福島2区
当選 131306票(得票率53.5%) 太田和美 30 民主 前 2 党青年局次長
111596票(得票率45.5%) 根本匠 58 自民(公・改) 前 (元)首相補佐官
2397票(得票率1.0%) 酒井秀光 41 諸派 新 幸福実現党員
福島2区は、郡山市・二本松市・本宮市などを管轄する区域で、93年から地方区で議席を獲得し続けた現職の根本匠氏に、長年ライバルとして出馬し続けた増子輝彦氏に代わって、まだ30歳と若い太田和美氏が民主候補として出馬しましたが、その太田氏が根本氏に2万票弱の差をつけて見事初当選、念願だった小選挙区での議席を奪取しました。
自民根本匠氏は前回より1万4000票近く獲得票数を減らし比例復活もかないませんでした。
★福島3区
当選 159826票(得票率73.8%) 玄葉光一郎 45 民主 前 6 (元)党幹事長代理
比当 56858票(得票率26.2%) 吉野正芳 61 自民 前 4 環境副大臣
福島3区は、白河市・須賀川市・田村市などを管轄する区域で、2000年から元福島県知事佐藤栄佐久を岳父に持つ民主の玄葉光一郎氏が議席を確保し続けていましたが、今回は前回選挙よりも1万5000票あまり多い16万票弱、得票率にして7割を超える得票率を得て、玄葉氏が圧勝。
自民は、毎回候補者を変えて来ていて、今回は福田内閣で環境副大臣を務めた吉野正芳氏を擁立したものの、案の定勝負にならず。もっとも、吉野氏は比例当選しています。
★福島4区
当選 91695票(得票率49.4%) 渡部恒三 77 民主 前 14 (元)衆院副議長
49349票(得票率26.6%) 渡部篤 57 自民(公) 前 党出版局次長
42824票(得票率23.1%) 小熊慎司 41 みんな 新 (元)県議
1735票(得票率0.9%) 鈴木規雄 56 諸派 新 幸福実現党員
福島4区は会津若松市や喜多方市などを管轄する区域で、民主の最高顧問の渡部恒三氏が新進党時代から議席を確保し続けている民主の地盤ですが、今回も前回とほぼ同数の票数を獲得して再選。
与党はみんなの党から小熊慎司氏が出馬したため、前回大善戦して比例当選した渡部篤氏は票を二分される形となり、前回よりも3万5000票あまり獲得票数を減らし、あっけなく落選となってしまいました。もし候補が一本化していたら、ひょっとしたら民主躍進の中、予想外の結果が出ていたのかもしれませんね…。
★福島5区
当選 135692票(得票率59.0%) 吉田泉 60 民主 前 3 (元)衆院財金委員
88968票(得票率38.7%) 坂本剛二 64 自民(公・改) 前 (元)経産副大臣
5150票(得票率2.2%) 石渡剛 40 諸派 新 幸福実現党員
福島5区は、いわき市や双葉郡を管轄する区域で、2000年に自民が議席を奪い返してから03年・05年と自民が議席を確保していた地域ですが、2000年に初出馬し、2003年から比例当選していた民主の吉田泉氏が坂本氏に4万6000票差をつけて議席を奪還。前回議席を獲得した元環境副大新の吉野正芳氏は東北比例区に転出して当選したものの、自民から出馬して経済産業副大臣を歴任した坂本剛二氏は及ばず落選しました。