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衆議院選挙プレイバック 青森、秋田、岩手

2009-09-22 12:47:53 | Weblog
 今更…という感もあるのですが、5連休に入り、ブログに書くネタも不足気味ですので、衆議院選挙の結果について、ボチボチ書いていきたいと思います。

小選挙区 青森
 青森は全国的な自民惨敗の状況の中、県都のある1区以外では3人の自民現職が議席を死守。ここは自民大健闘と呼んでもいいでしょう。
★青森1区
当選 101290票(得票率44.5%) 横山北斗 45 民主 前 2 党県副代表
   68910票(得票率30.3%) 津島淳 42 無(公) 新 (元)衆院議員秘書
   35283票(得票率15.5%) 升田世喜男 52 無新 (元)県議
   12847票(得票率5.6%) 渡辺英彦 69 社民 新 党県代表
   7976票(得票率3.5%) 吉俣洋 35 共産 新 党県書記長
   1483票(得票率0.7%) 上田一博 59 諸派 新 幸福実現党員
 青森1区は、青森市(旧青森市域)や五所川原市・北津軽郡・東津軽郡を管轄する区域ですが、ここは言わずとしれた津島派のリーダーで厚生大臣も務めた津島雄二氏が議席を独占し続けている選挙区だったのですが、津島雄二氏の突然の引退宣言で、情勢は混とんとなり、2003年の選挙で初挑戦し05年の選挙では比例当選していた民主の横山北斗氏と津島雄二ジュニアの津島淳氏、保守系無所属の升田世喜男氏に社民、共産などが独自候補を出す与野党双方分裂の大混戦となったものの、
 終わってみれば、知名度のある横山氏が前回より2万1000票あまり多い45%弱の得票率を確保し、二世批判もあった津島ジュニアを破り民主が議席を奪還しました。与党は候補を一本化できなかったことが一番の敗因。もっとも、与党の候補が一本化していれば社民の渡辺氏も出馬を見送っていたでしょうか…。

★青森2区
当選 86654票(得票率54.0%) 江渡聡徳 53 自民 前 4 (元)防衛副大臣
比当 64334票(得票率40.1%) 中野渡詔子 38 民主 新 1 党県副代表
   7164票(得票率4.5%) 熊谷ヒサ子 61 無新 (元)大間町議
   2288票(得票率1.4%) 森光淨 59 諸派 新 幸福実現党員
 青森2区は、十和田市・三沢市・むつ市・上北郡・下北郡を管轄する区域ですが、ここは2000-2003年を除いて自民の江渡聡徳氏が議席を独占(2000年は無所属で出馬した三村申吾氏=現県知事が当選)してきた地域ですが、今回民主は新人を擁立したものの知名度の差は如何ともしがたく、現職が議席を死守し、新人の中野渡詔子氏は比例当選。
 とはいえ、前回は58.3%対29.9%とほぼダブルスコアだったのに対して、今回は民主の支持率が約1割上昇しています。

★青森3区
当選 90176票(得票率49.5%) 大島理森 62 自民 前 9 党国対委員長
比当 89809票(得票率49.3%) 田名部匡代 40 民主 前 3 党県副代表
   2249票(得票率1.2%) 中西修二 62 諸派 新 幸福実現党員
 青森3区は、八戸市と三戸郡を管轄する区域ですが、ここは大島理森氏がずっと議席を独占していた典型的な保守地盤で、新進党時代から大島氏と議席を争っている田名部匡代氏が民主候補として出馬したため、事実上の一騎打ちとなったものの、得票率わずか0.2%差でかろうじて現職の大島理森氏が逃げ切り。
 ここは自民が総力戦でかろうじて議席を死守したといったところでしょうか…。田名部匡代氏は勿論比例当選しています。

★青森4区
当選 112563票(得票率52.6%) 木村太郎 44 自民 前 5 (元)防衛副長官
比当 97747票(得票率45.7%) 津島恭一 55 民主 元 3 党県副代表
   3719票(得票率1.7%) 石田昭弘 50 諸派 新 幸福実現党員
 青森4区は、弘前市・黒石市・つがる市・平川市・青森市の旧浪岡町域)・南津軽郡・西津軽郡・中津軽郡を管轄する区域ですが、新進党時代から木村太郎氏が議席を独占してきたものの、民主党がこれまでの渋谷修氏に変えて2003年には国民新党から出馬して落選した津島恭一氏を民主公認としてぶつけてきましたが、こちらも現職が知名度の差もあり逃げ切り。
 とはいえ、津島恭一氏は、前回の民主候補と比べて倍以上の票を獲得し、比例当選しました。



小選挙区 秋田
 秋田は2区と3区で民主が議席を奪還し、3選挙区全てで野党系候補が議席を独占。2年前の参議院選での敗北に続き、かっての自民王国もすっかり形無しに…。
★秋田1区
当選 93097票(得票率51.9%) 寺田学 32 民主 前 3 党県代表
   61752票(得票率34.4%) 二田孝治 71 自民(公) 前 (元)党団体総局長
   15830票(得票率8.8%) 鈴木知 32 共産 新 党県委員
   7353票(得票率4.1%) 藤井陽光 61 無所属 新 (元)文科省職員
   1472票(得票率0.8%) 鶴田裕貴博 50 諸派 新 幸福実現党員
 秋田1区は、2003年に当時最年少で初当選した民主の寺田学氏が前回に引き続き自民の二田孝治氏の挑戦を受けたものの、前回よりも大幅に票差を広め(8500票差→3万1000票差)て危なげなく当選しました。

★秋田2区
当選 93951票(得票率42.7%) 川口博 62 無所属 新 1 (元)小坂町長
比当 92600票(得票率42.0%) 金田勝年 59 自民 新 1 (元)参院議員
   23719票(得票率10.8%) 山本喜代宏 53 社民(民) 元 党県代表
   8645票(得票率3.9%) 佐々木重人 39 みんな新 (元)商社員
   1342票(得票率0.6%) 藤原純一 58 諸派 新 幸福実現党員
 秋田2区は、能代市・大館市・男鹿市・鹿角市・北秋田市・潟上市などを管轄する区域ですが、ここは自民の野呂田芳成氏が議席を独占し続けていたものの、小坂町の名物町長で秋田県知事選にも出馬した川口博氏を民主党が推し、自民は政界を引退した野呂田芳成氏に代わって金田勝年氏を推しましたが、大接戦の末、民主の川口氏が議席を奪還。
 川口氏は秋田県知事選の雪辱を果たす形になりましたが、社民と候補が一本化できていたら、もっとラクに勝てていたように思います。一方、小選挙区で敗れた金田氏は比例当選。
 みんなの党から出馬した佐々木重人氏は振るいませんでした。

★秋田3区
当選 101777票(得票率37.4%) 京野公子 59 民主 新 1 (元)県議
   90575票(得票率33.3%) 御法川信英 45 自民 前 外務政務官
   76787票(得票率28.2%) 村岡敏英 49 無所属 新 (元)衆院議員秘書
   2847票(得票率1.0%) 西本篤 39 諸派 新 幸福実現党員
 秋田3区は、横手市・由利本荘市・湯沢市・大仙市・仙北市・にかほ市などを管轄する区域ですが、ここは自民が長年議席を死守していた地域だったものの、
前回から挑戦していた京野公子氏が民主追い風にも乗り、武部勤元自民党幹事長を中心に結成された党内政策集団「改革フォーラム 新しい風」に所属する自民現職の御法川信英氏を破り見事議席を奪還しました。自民は以前から感情的対立のあった御法川氏と村岡氏の一本化に失敗したことが一番の敗因で、みすみす獲得できる議席を失ったと言っても決して言い過ぎではないかと思います。



小選挙区 岩手
 岩手は2区以外の3議席を民主が占める民主王国で、今回の最大の関心は岩手2区で自民が議席を死守できるかどうかだったと思いますが、結果は2区でも議席を失い、民主が4議席を独占。
★岩手1区
当選 116425票(得票率60.2%) 階猛 42 民主 前 2 党県副代表
   50585票(得票率26.2%) 高橋比奈子 51 自民(公) 新 (元)県議
   13048票(得票率6.8%) 伊沢昌弘 62 社 民新 党県幹事長
   12187票(得票率6.3%) 吉田恭子 28 共産 新 党県職員
   1047票(得票率0.5%) 森憲作 52 諸派 新 幸福実現党員
 岩手1区は、盛岡市などを管轄する区域で、勝負ははなから見えていて、達増拓也現岩手県知事の後を継いだ民主の階猛氏に自民の高橋比奈子氏がどれだけ追いつけるかが最大の関心だったと思いますが、民主現職の階猛氏が社民が独自候補を擁立したにも関わらず、前回より1万3000票あまり得票数を増やし、6割の得票率を獲得。一方の自民は女性票狙いの思惑も見られたものの、前回に引き続き5ポイント程度得票率を落とす屈辱の結果に終わりました。

★岩手2区
当選 115080票(得票率54.2%) 畑浩治 45 民主 新 1 (元)国交省職員
   94566票(得票率44.6%) 鈴木俊一 56 自民(公) 前 (元)環境相
   2581票(得票率1.2%) 工藤哲子 46 諸派 新 幸福実現党員
 岩手2区は、宮古市・久慈市・二戸市・八幡平市などを管轄する区域で、あの鈴木善幸元総理の長男で環境大臣も務めた鈴木俊一氏が、県内で唯一議席を死守していたものの、前回2万2000票差で鈴木氏に敗れた畑浩治氏が今回は逆に2万票差をつけて議席を奪還しました。 (民主畑浩治氏は前回より2万1000票あまり獲得票数を増やし、自民鈴木俊一氏は2万2000票あまり獲得票数を減らしました)

★岩手3区
当選 122746票(得票率67.0%) 黄川田徹 55 民前 4 党常任幹事
   57674票(得票率31.5%) 橋本英教 42 自民(公) 新 (元)衆院議員秘書
   2811票(得票率1.5%) 阿部忠臣 35 諸派 新 幸福実現党員
 岩手3区は、大船渡市・遠野市・一関市・陸前高田市・釜石市などを管轄する区域で、2000年から黄川田徹氏が議席を死守している選挙区ですが、今回は現職黄川田徹氏が前回より獲得票数を2万票あまり増やし、3分の2超の票を獲得する圧勝。
 自民は前回に引き続き橋本英教氏を擁立してきましたが、前回より1万2000票あまり獲得得票を失う惨敗でした。

★岩手4区
当選 133978票(得票率62.6%) 小沢一郎 67 民主 前 14 党代表代行
   41690票(得票率19.5%) 高橋嘉信 55 自民(公) 元 (元)衆院議員秘書
   28925票(得票率13.5%) 小原宣良 65 社民 新 党県代表
   8288票(得票率3.9%) 瀬川貞清 59 共産 新 党県書記長
   1280票(得票率0.6%) 安永陽 61 諸派 新 幸福実現党員
 岩手4区は、花巻市・北上市・奥州市などを管轄する区域で、言わずと知れた小沢一郎の選挙区ですが、ライバル自民候補にトリプルスコアで小沢一郎が圧勝。
 自民党は防衛庁長官や農林水産大臣も経験した玉沢徳一郎氏が引退したため、小沢一郎の秘書を25年間務めた高橋嘉信氏を送り込んだものの、勝負にもならず。
 社民党が独自候補を出しているのは、勝敗に影響がないため民主党も黙認したのでしょうか…。社民の票も合わせれば得票率は4分の3を占めますし、ホント野党王国ですね。

未公開株、勧誘巧妙に トラブル再び増加

2009-09-22 10:55:15 | Weblog
未公開株、勧誘巧妙に トラブル再び増加 2009年9月22日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090922AT1G1802N21092009.html
 未公開株を巡るトラブルが再び目立ち始めている。過去に同様の被害に遭った人を狙って「被害を回復する」と持ちかけたり、買い取りをちらつかせて勧誘したりと手口は巧妙化。国民生活センターなどに相談があった契約者の8割近くが高齢者といい、同センターは注意を呼びかけている。
 北海道の60代の男性は6月、ある会社から「未公開株を買わないか」と電話で勧誘を受けた。事前にその株を「持っていれば高値で買い取る」と電話をしてきた別の会社に連絡を取ると「ぜひ買ってくれ。400万円で買い取る」との返答。だが140万円で購入後、音信不通に。後で気付くと、両社のファクス番号は一緒だった。



 う~ん。人間の欲につけこむ未公開株詐欺は相変わらずなくなりませんね…(溜息
 今回は両社のFAX番号が一緒だったため、割と早い段階で詐欺とわかりましたが、もし私が詐欺師の立場ならば、別のFAX番号のついたFAX回線をもう1台用意してマッチポンプを行うことで犯行露見を少しでも遅らせようと企みますし、今後もこの騙しの手口はますます悪質かつ巧妙になっていくことが予想されます。

 ちなみに、未公開株詐欺については、国民生活センターが監修して徳間書店が出している『ここまで巧妙ならみんなだまされる! 悪質商法のすごい手口』のP160~P164にもその詳細な手口が紹介されている(注:詐欺師から見れば、投資家を騙してナンボの世界のため、本に書かれている手口より当然更に巧妙かつ悪質化しています!!!)のですが、その記事から一部を引用するならば、

 『よくよく考えれば、そんな濡れ手で粟のような儲け話があるとするならば、それがなぜ、あなたのところに来るのでしょうか。(中略)本当に上場間近の未公開株の話が来るのは、その会社が有力株主として株を所有して欲しいと思うほんの一握りの人たち(法人)だけと考えていいでしょう。一般の人たちにそんな話がくるはずはないのです』
 とあり、まさに私もその通りだと思いますし、もし未公開株絡みでおいしい?話が持ち込まれたら、この原点に立ち返ってきっぱり断る(関わりあいにならない)
ことが、あなた自身の財産を守ることにもつながるかと思います。

 国民生活センター監修のこの本が、とても良いことを書いているので、引用ついでにこのアドバイスも紹介させて頂きます。
→ 未公開株は、上場されなければ紙くず同然です。未公開株はグリーンシート銘柄以外は一般に売買できる市場がないので売ることもできませんし、持っていても譲渡制限が設けられているものがほとんど。その会社の取締役会の承認がなければ名義変更ができず、株主として認められないこともあるのです。