石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

「働き方改革WT」第12回会合の模様

2011-03-08 23:55:16 | 活動レポート
今日の午後、民主党政策調査会「働き方改革ワーキングチーム(WT)」の第12回会合を開催しました。




この間、働き方改革の三本柱の一つ、時間確保のための労働時間改革をテーマに議論を続けているわけですが、前回の会合でメンバーの皆さんから特に「深夜業(深夜労働)」を扱って欲しいという要望が。それに応えて、今日のテーマは「深夜業(深夜労働)の実態と法規制の現状」ということにしました。

ヒアリングは、厚生労働省の労働条件政策課と、国立国会図書館の調査室から。それぞれ、深夜労働の実態と法規制の現状、その法規制の国際比較(特に欧州諸国との比較)について説明をいただき、それに基づいて委員の間で白熱した議論を展開しました。

日本では今、基本的に夜業を制限する法律はありません。唯一、未成年者の深夜労働には制限があります。加えて、深夜労働に従事する労働者への健康診断に関する規定、育児や介護などの家族的責任のある労働者に関する規定、妊産婦に関する規定、女性労働者への配慮規定などはありますが、その多くがなんと、「労働者の申し出に基づく措置」になっています。現実的に、職場で弱い立場にある労働者がどこまでその権利を主張できるか疑わしい、というのが委員の皆さんの共通した思いだったと思います。

そして問題は、夜業に関する統計データや、夜業と健康に関する科学的実証研究がほとんどない、という点ですね。それだけに、夜業そのものを規制するという方向は打ち出しにくい、というのが正直なところ。ただ一方で、委員の中から「そもそも夜は寝るもんだ!」という声が上がった時、多くの皆さんが頷いたのも分かる話。ここ20年ぐらいの間、まさに無制限に24時間化を進めて来たことについては、一度立ち止まって再考して見る必要があるのではないでしょうか。

結局、今後の方向性としては、現時点で夜業そのものを禁止するところまでは踏み込まないけれども、これまで議論してきた「総実労働時間の上限規制」と「勤務間インターバル規制」を組み合わせることによって問題への対応を図る、ということになりそうな感じです。個人的には、これに深夜労働の割増賃金率の改定や、健康診断の義務化、妊産婦の深夜業禁止(例えば妊娠8ヶ月以降から産後1ヶ月とか)、などの施策を付加することができれば、かなりの部分、深夜業に関わる問題に対応できるのではないかと感じています。

労働時間改革については、そろそろワーキングチームとしてのとりまとめが出来そうです。上手くいけば、来週にも提言案をまとめて、その後、均等待遇(同一価値労働同一賃金)原則の課題に議論を移していきたいと思います。

以上、今日の「働き方改革WT」第12回会合の模様でした!

ILO活動推進議連第2回勉強会の模様

2011-03-08 23:23:39 | 活動レポート
今日、朝8時から、参議院議員会館の会議室で『ILO活動推進議員連盟』の第2回学習会を開催しました。



今年1月28日に久しぶりの総会を開催して、新たな体制で再スタートを切ったILO議連ですが、これを機に入会いただいた新規の会員を含め、総勢で90名近い規模になりました。民主党、自民党、公明党の他、社民党、みんなの党、たちあがれ日本からも入会が! せっかく多くの超党派の議員の皆さんに参加いただいたので、しっかり活動を展開していかなければ!ということで、今日の第2回勉強会を企画したわけです。

今朝は、火曜日の朝ということもあって多くの会合とぶつかり、議員ご本人の参加はかなり厳しいだろうな~と心配していたのですが、それでも多くの皆さんに来ていただきました。また、政労使の関係者の皆さんに案内したところ、特に連合から40名近くの皆さんが駆け付けてくれました。嬉しい!

今回の講師は、横田洋三・中央大学法科大学院教授。氏は、現在、ILO条約勧告適用専門家委員会の委員長という要職に就かれています。この専門家委員会、ILO条約を批准した国々が提出する定期報告書を審査し、必要に応じて直接請求(direct request)や意見(observation)を加盟国に発するという、非常に大切な役目を負っているのです。

講演のテーマは、『経済・社会のグローバル化と国際労働基準:ILO条約の役割と今後の課題』。主に、ILOは労働分野における社会正義の実現と恒久平和の達成をめざして創設されたこと、ILOの政労使三者構成主義は非常にユニークかつ有効な制度であること、日本も批准条約の国内適用に関して多くの指摘を専門家委員会から受けていること、などをお話いただきました。

そして、国会議員へのメッセージとして、「ぜひILO条約を批准し、遵守し、そして拡げていって欲しい」と述べられました。国際的に批准が促進されていてる中核8条約のうち、未だ105号条約(強制労働条約)と111号条約(差別撤廃条約)を批准していない現状を何とか打開するべきだ、という強いメッセージだと受け止めさせていただきました。

意見交換でも参加者の皆さんから大変、活発にご質問をいただき、それに対して横田先生もとっても丁寧に回答をいただきました。私自身、あらためて多くのことを勉強させていただきました。ありがとうございました!

労働問題を考える…(インターンだより)

2011-03-08 19:06:40 | 雑記


こんばんは。今日はとっても有意義な一日となりました。昨日予告しておきましたとおり、少し長めの記事になってしまうかもしれませんが、どうぞお付き合いください。

さて、今日はまず、朝8時から石橋議員が事務局をしている「ILO活動推進議員連盟」第2回勉強会のお手伝いから。

時間は1時間ほどでしたが、実際にILO条約勧告適応専門家委員会委員長である横田洋三氏がILO条約の役割と今後の課題についてお話ししてくださいました。お恥ずかしながら、私はこれまで労働問題について深く考えたこともなければ、その問題についてどのような試みがなされているのかもよくわかりませんでした。

しかしここの事務所でインターンをさせていただき、石橋議員の会議を傍聴し、資料を拝見させていただく中で、知識が増えると同時にとても興味を抱くようになりました。生きていく上で労働というものはもちろん必要でありますが、それは生きるため、生活するためという前提成り立ってこそのお話です。日本語である「過労死」がもはや世界共通の言葉となってしまっているのは、生きることが前提にあっての労働が、働くために生きるといった考えに変わってきてしまっているからではないでしょうか。

たしかにこの不景気のなか、働けど働けど裕福とは程遠い生活をなさっている方がたくさんいらっしゃいます。日本の伝統的雇用体制であった年功序列制度ももはやなくなり、普通に働いていても年を重ねるにつれて給料が上がっていくという仕組みはほぼ失われてしまいました。しかしたとえどんなに厳しい状況でも、生きるための労働が「死」や「不幸」につながってしまうことはあってならないはずです。ILO設立の目的に「社会正義を基礎とする世界恒久平和の確立」とあるように、労働条件の改善によってこのことが良い方向に変わっていってほしい。今回この会議を拝聴させていただき私はこのような考えを持ちました。貴重なお話をこんなに間近でお聞きすることが出来て本当に恵まれているなと改めて感じました。

なんだか論点とずれた話になってしまったかもしれませんね。わかりにくくて申し訳ありません。実はあと2つ会議に出席させていただいていたのですが、今日はこれから意見交換会に参加するので、そろそろ行かなくてはなりません。皆さんといろんなお話できるかな。とっても楽しみです。