Takekida's log

千里の道も一歩から

ふんどしニッポンのねじれ現象

2022-08-20 22:17:21 | What`s new ?

ふんどしニッポン 下着をめぐる魂の風俗史 (朝日新書) 井上章一  (著)
  もはやふんどしと言われると今ではお祭りなどでしか目にしないことがほとんどとなってしまっていますが過去(古事記や日本書紀に記載あり)をさかのぼれば現在の下着は日本ではむしろ新参者。下着としてだけではなく水着や作業着といった役割も兼ねていたことも知られていますがいかに日本人がふんどしから離れていったのかを様々な文献や資料を振り返りながらまとめられた本です。
 面白いのが男女での下着と衣服の移り変わりです。水着など含めて女性では内部で西洋化が進んだ一方で外では和服というのが一般的であった一方、男性の方は下着だけは戦後もふんどしが幅を利かせており、衣服は明治のころから一気に西洋化が進んだことが記されてます。まさに男女で内外装の逆転現象(ねじれ)が起こっていたことになります。男性の方は和魂洋才的な感じもあったのかなとは推測されるのですが…過渡期=明治~太平洋戦争あと付近などを考えるとなんだかおもしろいところです。ふんどしのような形態については日本固有ということでもないですが日本の文化としてどのようになじんでいったのかというのが非常に良くまとめられていて風俗史として興味深く読ませてもらいました。 特に水泳大会などでも戦後でも男性は練習ではふんどし、試合では水着ということがあったようです。いまでは考えられないですが面白いところ。
 自身も以前誘っていただいた参加したどんと祭にふんどしで参加しましたが寒い時期=1月とだけあってなかなか堪えました… 暑い時期であればこの格好は確かに便利なものだと思います。
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