高学歴難民 (講談社現代新書) 阿部恭子 (著)
学歴という1視点から転落した様々な人生が紹介されている本です。自分が就職するころも含め博士や法科大学院など学歴を進み過ぎた人がこぼれた受け皿の問題というのは指摘されていましたがそのころからアカリクとか様々な支援サービスも出てきていたので状況は好転してきたとは思っていました。ここらへんには統計もありますがこの本はそういったデータの紹介は無くちょっと辛くなるような事例が紹介されています。 確かに追いつめられると学歴というのはマイナスになる要素も大いに含んでいるのかもしれませんが学歴だけのせいにするには無理があるのかなというのが本を読んだ感触です。この話は目的と手段をはき違えてしまうということもあるのかもしれません。特に中学、高校は勉強第一主義なのでゴールが学歴にあるというのもあるのかもしれません。バランス感覚なく進んできてしまった人は目的を見失ってしまうというのもあるのかと思いますので色々な道を知って自分の人生を考える経験を持つのは重要なのだと感じます。 エリート街道を突き進むのでなく回り道をしながらやりたいことを見つけるのも人生ですし。そういった意味では後味は良くなかったのですがいろいろと考えさせる本ではありました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます