保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

朝日新聞に紹介された「トロッコ列車」特集。

2007-11-12 23:59:29 | 京都情報
保津川下りと同じく保津峡の魅力を観光客に伝えている
嵯峨野観光鉄道・トロッコ列車の特集記事が
10日(土)の朝日新聞夕刊に紹介されておられ
これからの紅葉シーズンを前に保津峡観光に
弾みがつきそうです。

「ぷらっと沿線紀行」という日本の鉄道をシリーズで
紹介する記事は、1面と3面にわたる大型特集。
トロッコ創業以来、保津峡の景観保全として取り組まれた
桜やもみじなどの沿線植樹事業に焦点をあて、その木々
に込められた人間模様を追う形で文章は綴られています。

嵯峨野観光鉄道では社長の発案による沿線植樹計画が
創業された平成3年より進められてきましたが、2000年
より「オーナー制」の一般者植樹希望者を募り、植樹場所が
なくなる2005年まで続けられていました。
その間、自分の生きた証として、また子供や孫の誕生記念
として、桜23本、もみじが71本が植樹されたのです。
その中には木々に自分や身内の生涯を照らし合わせた
「数々の人間模様が展開している」と記事は伝えています。
保津峡の自然は、これら多くの方々の熱い思いにより
支えられ守られていることが記事からもわかります。

トロッコ列車は明治32年、京都鉄道として開通、その後
旧国鉄山陰線・保津峡区間として平成元年に廃線。
その線路を利用して平成3年に観光用列車トロッコ列車
として復活、今では年間約90万人の観光客
が訪れる洛西・嵯峨野を代表する観光施設です。

嵯峨嵐山からトロッコ列車で亀岡まで行き、保津川下りで
嵐山まで戻るというルートは洛西観光のゴールデンコース
と呼ばれ京都有数の人気スポットに成長しているわけ
ですが、創業当初は線路も錆び、枕木も朽ち果てていると
いう荒れるにまかせる状態だったそうです。
その峡谷を観光カリスマ(国土交通省)にも任命された
長谷川社長自らが先頭に立ち、スコップやツルハシを手に
路線の整備と沿線の桜植え、木々の剪定、草を刈りまでを
9名の職員の手作りで始め、桜と紅葉を植樹したその数が
約4000本にも及び、10年後には桜や紅葉のトンネル
が出来るというから凄い。

そして今、一般植樹事業も進め、保津峡観光に訪れ、
感動した日本中、いや世界中の人々の手によって
保津峡を守り光輝かすシステムも構築された。

観光と自然の共生。そのヒントが我が保津峡にある!
今後この保津峡をどのように光らせていくか?
私達保津川遊船も学ぶべきところが多いと感じます。

そして同じ保津峡に生きる者として、自然を守り
育てていく責任の重大さもこの記事は教えてくれて
いる様に感じた次第です。

嵯峨野観光鉄道HP