保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

TWILIGHT EXPRESS 瑞風の車窓から

2017-08-23 15:59:23 | 亀岡・保津川を歩く
走るホテル」といわれる「TWILIGHT EXPRESS 瑞風}(JR西日本)は、
「ここだけはゆっくり見て貰いたい」という沿線風景に
「瑞風 始点」という看板を立てて案内しています。

その「瑞風 始点」に保津川流域に広がる田園風景も選ばれていたのです!

氾濫を繰り返す保津川の自然環境が生んだ、肥沃な土地と豊かな生態系ある風景を
「車窓から見える景勝地」として紹介していただいています。

毎日、何気なく見ている風景の中に、地域の自然と歴史が詰まった」価値ある風景」があることに、
あらためて気づかされました。

本当の宝物は足元にある。ただ、当たり前すぎて気づかないだけ。なのかも知れませんね

京都最大の峡谷・保津峡。地球の生命力と古代神話のロマン。

2017-07-03 09:20:38 | 亀岡・保津川を歩く
京都最大の峡谷・保津峡。ここは地球の生命力と古代神話のロマンを感じる空間だ。
V字谷の山肌に、層状チャートで造形された岩壁は、2億数千年前の海底で大量発生した放散虫(プランクトン)遺骸が積もって出来たもの。
まさに地球創造の歴史を今に残している。
現代地学的見解によると、今から約200~500万年前、
近畿地方の広い範囲を沈降させる地殻変動が起り、複数の盆地が形成された。
亀岡盆地もその一つで、周囲を高い山々に囲まれていたことから、上流から流れて来た水を貯めた一大湖となっていた。
そして京都盆地も山城湖という湖であり、湖水は亀岡湖から今の保津峡とR9号線・老ノ坂の2つのルートから山城湖に流れ込んでいた事が分かっている。
当時の保津川の川幅は200m以上。水面の高さは現在の保津川の位置より約80メートルも高い所を流れていた。
事実、保津川渓谷の岩盤80メートル上から太古のプランクトンの化石が多数発見されている。
その後、海退により水面は低くなり、亀岡湖は老ノ坂と保津峡によって堰き止められた。
そんな地学史を今に伝える「国つくり神話」がこの地に残っている。
太古の昔、出雲の神「大国主命」は亀岡湖が一望できる黒柄岳(亀岡市・高槻市境)の山頂に上がり、
この地方を治めていた八柱の神々を集めてこう言った。
「この山々を切り開き、湖水を山背(やましろ)へ流して新しい国を造ろうではないか」と。
その時に相談を受けた神は保津峡入口に建つ請田神社(うけた)の祭神「大山咋神」が工事費を受け持った。
工事は樫船神社(かしふね)が造った樫舟に乗って、鍬山神社(くわやま)が用意した鍬で拓き、
餅籠神社(もちかご)の籠で土砂を運んだ。そして亀岡湖の堰は切れ、亀岡湖の水は保津峡から京都へ流れ込んだ。
湖水が抜けた亀岡盆地には豊かな農地が誕生し、国は栄えた。

時代は大きく下り、5世紀に秦氏が嵯峨から丹波まで保津峡を上り、16世紀に角倉了以が保津峡を開削した。

最先端科学の地質学と太古の伝承・神話が折り重なる保津峡。

そして川は今も、滔々と保津峡を流れる。ロマン空間・保津峡が‘ここ’にある。

明智光秀ゆかりの城・亀山城址南郷公園の桜が満開です!

2011-04-12 12:59:41 | 亀岡・保津川を歩く
保津川下り・乗船場の最寄の駅である「JR亀岡駅」の南口から出ると
前方に亀岡・南郷公園が見えます。

今、ここの桜が満開となり、市民や観光客が大勢、お花見に訪れています。

この南郷公園は戦国の世、明智光秀の居城となった丹波・亀山城址のお堀・南郷池
を中心に整備された駅前公園です。

亀山城址は現在、宗教法人・大本さんの聖地として管理されており、
お城の石垣や南郷池が往時をしのばせています。


南郷池の畔には桜並木による「さくらトンネル」があり、亀岡のお花見には
見逃すことがでいない桜スポットです。遊歩道を歩くとお堀の森や池で遊ぶ水鳥たちが
出迎えてくれます。

公園中央にある枝垂桜のまわりには夜桜を楽しもうと陣取り合戦がはじまるほどの
人気のスポットです。

休日には、家族で散策に訪れる人も多く、市民の憩いの空間として親しまれています。



保津川下りをする前に、すこし、戦国の香りが残る花の演出を見に
寄り道をしてみてはいかがでしょうか?

「冒険遊び場 そとベンチャー」が20日にオープンします!

2010-03-19 00:44:40 | 亀岡・保津川を歩く
保津川下りの地元・亀岡市に、子供達が自然の中で、おもっきり遊べる
冒険スペース「ぼうけん遊び場『そとベンチャー』が20日(土)に開園します。

この遊び場は、同市篠町の農園内につくられたスペースで、広さは千平方m。
園内には農園で伐採した木などを使い、木製のブランコや滑り台などを設置、面白い
そと遊びの道具がいっぱいで、子供達が自分の責任で自由に遊びを
創造することができのが特長です。

園内には子供達の活動を見守る「プレイリーダー」とよばれる大人が常駐しているので、
腕白な子供達でも安心して遊ぶことができます。
また、乳幼児やその保護者向けの「自然遊び場・ちびそと」も隣接しているので、
小さいお子様連れの方でも、家族で楽しめる施設となっています。

開園当日は「かめおかキッズマーケット」いうフリーマーケットや手作り市、
パーフォーマンス等も予定されており、イベントを盛り上げます。
同マーケットの実行委員長でプレイリーダーをされているの、先日保津川下り春の開幕で
ファイヤーパフォーマンを演じた福田幸志郎さん。
当日もパフォーマーとして登場する予定ですので、是非、応援してあげて下さい。

「ぼうけんあそびば そとベンチャー」及び「自然遊び場 ちびそと」の開園日は
毎週水、金、土、日の午前10:00~17:00 入場は無料です。

これから春です。子供たちやお母さん方の憩いの場としても注目ですね!


☆「ぼうけんあそびば そとベンチャー」
会場:(有)隅田農園内 
〒621-0826 亀岡市篠町篠上北裏33
お問い合わせ 受付:福田さんまで)
080-3865-7506
soto-venture@softbank.ne.jp

この木なんの木、気になる木・・・‘サイカチの木’

2009-04-18 20:43:48 | 亀岡・保津川を歩く
保津川下り乗船場の上流・舟つなぎ場近くに‘サイカチ’の木があります。

このサイカチの木は雄・雌種の2本立っており、天正年間、当時の城主・明智光秀
が丹波亀山城築城の際に、保津川の氾濫で、堤防が崩れるのを防ぐ目的で
植栽されたもので、樹齢400年以上といわれれる巨木です。
聞くところによると、京都府内でもこの保津川の堤にしかない
珍しい木だそうで、府の準絶滅危惧種に指定されています。

サイカチの木は‘不老の木’と呼ばれ、樹齢を重ねるごとに根が地中深く伸び、
支根が網の様に広がり土砂をしっかり抱き込むことから、大洪水の際も堤の
決壊を防いできたといわれています。

光秀はこのサイカチの特性を知り、亀山城の最北側にあたる保津川の決壊防止
を図る目的で堤一帯にサイカチの木を植えたそうです。
今ではこの場所に2本を残すのみとなりましたが、幹にある裂けた大きな穴が
400年年以上も度重なる凄まじい大洪水に耐えてきた姿を物語っています。
その生命力に自然に生きるものの逞しさを感じます。

サイカチは木なのにマメ科の落葉樹で、幹には20~30cmの大きく鋭いトゲが
あり突進してきた洪水を緩める作用があったといわれるが、本当はどうやら
草食動物から幹を守るためのものらしいです。江戸時代には各地のお城の城内に
植栽され、忍者など隠密者の進入を防ぐ役目もしたそうです。

また、サイカチの果実といわれる莢(サヤ)は20~30cmはあり、
くねくねと捻じ曲がった形をしています。
でもこのサヤや中の種子をぬるま湯に浸し揉み込むと泡立ち、石鹸水が作れる
ことから、藩政時代は唯一洗剤としてと重宝されたようです。
当時は油ものを食べる習慣がなかったので食器洗いや着物の洗濯水、髪の毛や
体を洗う石鹸、馬を洗う石鹸まで幅広く使用されていた生活に欠かせない
重要な木でもあったようです。
今でも改良次第では‘エコ’な洗剤として可能性がありそうな話ですね。

横に伸びる枝は八方に広がり、枝に生える新葉は食用にもなり、天明の飢饉の
時は村人たちの命をつないだという史実が亀岡にも残っています。
掘り起こせばいろんなドラマがありそうな‘サイカチ’の木。

年間30万人が訪れる観光地・保津川下りの乗船場から僅かの所にあるにも
かかわらず、建物の影に隠れ訪れる人もなく、寂しく立ち並ぶ‘サイカチ’
の木ですが、保津川の歴史をひも解く時に忘れてはいけない貴重な
「保津川のシンボルツリー」といえると思います。

サイカチという名は「災難に勝つ」や「再び勝つ」など幸先のよい木
という意味で名づけられたといわれています。


保津川沿いに咲く「菜の花」

2009-04-17 13:19:48 | 亀岡・保津川を歩く
保津川沿いを春色いっぱいに染めた桜が散り、なんとなく
虚脱感に包まれていた乗船場に、菜の花が咲き、次の
春を運んできまいした。

自然が演出する季節の移ろいは素晴らしいですね。

桜のような絢爛豪華に咲き誇るわけでもなく、何気ない
道端や堤防の斜面に背筋を伸ばすようにしゃきっと立ち
黄色の花を茎いっぱいに咲かせます。

ほのぼのとした春を象徴するような身近さが魅力の花です。


また菜の花は「野菜の花」ということからその名がついたと
いわれる様にビタミンCやミネラルが豊富な緑黄色野菜で、
「おしたし」や「和えもの」して戴く食用としても重宝される
花でもあります。

最近では、いろんな地域で「葉の花プロジェクト」という事業が
推進され、葉の花を転作田に植え、花から採取できる植物油・ナタネ油
を調理油とし、廃油は石鹸や軽油代替燃料(BDF)などに使用する
リサイクル運動も活発に行なわれいるようです。

葉の花畑は養蜂業者さんも蜜(みつ)を作る原料として欠かすことの
できない花畑の一つだといわれています。

葉の花は、時には人の目を楽しませてくれる鑑賞に、また食や生活と
密着した用品として、本当に人の身近にある花なのですね。

保津川沿いではこれから菜の花が色を深め、美しくなる季節。

ぽかぽかした春の陽気に誘われて、保津川沿いの菜の花を観賞
して歩いてみてはいかがでしょうか。


保津川下りの乗船場とJR亀岡駅をつなぐ街道横の田んぼには
「葉の花畑」が整備され明るい黄色の花が畑を一面を覆い、薄紫色の
芝桜と鮮やかな春の競演を演出しています。この壮観な風景は
保津地区の「春の風物詩」として、市民や観光客の目を楽しませています。


桜ふぶき舞う今日の保津川下り。

2009-04-11 23:40:14 | 亀岡・保津川を歩く
27度をこえる真夏日となった京都。
保津川も4月とは思えない暑さでしたが、豪快な水しぶきを舞い上げて下る
保津川下りには、最高の川下り日和となり大勢の観光客の皆さんに
お越しいただきました。これといった混雑もなく、スムーズに順次出航していきました。
ありがとうございます。

桜の花も時折吹く涼やかな春風にのって舞い散ってきました。

乗船場の上にも散った桜の花びらが舞い落ち「桜じゅうたん」をつくります。

風にあおられ舞い散る桜の姿に出航を待つ船頭たちも思わず見惚れていました。

「まだ桜は残っているだろうか?」心配しながら訪れたお客さんも何人がおられ
ましたが、しっかり花を咲かせている保津川の桜を見て一安心。

この陽気でもみじの新葉もでだし鮮やかな桜のピンク色と緑色が、春空のコバルトブルーに映し出され素晴らしいコントラストを描き、まさに圧巻!

明日も今日と同じ位の気温とのこと。暑い一日になりそうですが
水しぶきと桜ふぶきを体にあびながらの川下りもオツなものと思います。

大勢の方々のお越しを桜とともにお待ち申しております。

観光客を出迎える保津川の桜、今日の風景。

2009-04-06 17:38:42 | 亀岡・保津川を歩く
穏やかな春の日差しを受け保津峡の桜も一気に咲き始めました。

保津川下りの出発地・京都亀岡にある乗船場でも
川岸の桜(染井吉野)が次々と開花し、春の風景に
彩られてきました。

桜はまぶしい朝日に照らされ、より一層華やかさを増し、
訪れる観光客を出迎え、舟の出航を待つ間にも眺めたり
記念写真を撮られるなど、暫し川縁の花見を
楽しまれているご様子でした。

まだ7分咲きといったところでしょうか。蕾もあります。


桜と出航を待つ舟です。


保津川渓谷の川縁にも、あちらこちらに桃色をした山桜が
咲き乱れ、春の華やかさが溢れています。

また、ツバキやユキヤナギ、すみれも咲き
春の川下りは花盛りで退屈知らず。

気持ちのいい涼やかな風を体いっぱいに受け、
桜をはじめ花づくしの舟旅は贅沢な一時です。

桜は今週から来週までが最も見頃となるのではないでしょうか。

春休みももうあと少し。

今年の春の思い出つくりに保津川へお越しください。